2008年12月24日水曜日

Senegal:ケドゥグで暴動


12/23日、セネガル東南部のケドゥグで暴動があり、1名死亡、6名が重傷を負い、政府の建造物が破壊や焼き討ちにあいました。
ケドゥグはセネガルの最も奥地に位置し、ギニアとの国境に近い街ですが、長年その遠隔地であることからセネガルの中でも最も発展の遅れた地域です。その反面、ニオコロコバ国立公園やバサリ族の祭りなど、外国人観光客にはポピュラーな土地でもあります。かなり昔からこの地方の地下に金鉱があることはわかっていましたが、数年前から本格的な調査が行われ、存在が確認されたことから注目を集め始めます。そして、政府は外国人投資家に対して土地や採掘権を売り始めたのです。
しかし、蚊帳の外に置かれているのがケドゥグの民衆、特に不満を募らせたのが仕事のない若年層です。もともと土地の所有権はあいまいなもので、ちゃんとした取り引きがなされたわけでもなく、適当に政府が接収して、それを外国人にどんどん売り渡しているわけですから軋轢が生じるのは当然なのです。
この地域出身の大物政治家ダンソコ氏は、この問題は今後もっと大きくなる。カザマンス以上の問題になると警告しています。
折しも、セネガルは今問題の多い国に囲まれた形になっています。ギニアコナクリは無政府状態、ギニアビサウはクーデター失敗、マリはトアレグ問題があり、モーリタニアはクーデター後の軍事政権です。武器がこれらの地域から流入して不満分子に渡れば、いかに治安のいい方に入るセネガルでもどうなるかわかりません。

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