2008年12月2日火曜日

gOS:初のブラウザオンリー"cloud"


gOSは基本的にはカスタマイズされたUbuntuベースのLinuxディストリビューションで、以前からGoogle Apps等のオンラインサービスを使うことをメインに打ち出したOSですが、今回完全にブラウザ(見たところGoogle Chromium)のみで作動し、オンラインサービスだけを使うOS「Cloud」を発表しました。これはNetBookでの使用を主に考えられているようです。今のNetBookは大きくわけて2種類あります。1つはHDDを搭載した「小型のラップトップ」であり、もう1つはSSDを使用したiPhone寄りの携帯デバイスです。これはまだSSDの価格が高いこともあり、4〜16GBとストレージ容量がHDDに比べて非常に小さいことが問題です。Ubuntuはフルインストールしても1GB程度なので一応はこのタイプのNetBookでも動作します。しかし、マシンの動作のためのストレージ占有域が小さいにこしたことはありません。

UbuntuにしてもgOSにしてもデフォルトでオフラインのアプリケーションスイート、OpenOffice.orgとかが含まれていますし、これらが数百MBのスペースを占めてしまいます。つまり、cloudはこのあたりをすっぱりと切り捨てて、ブラウザのみにしてしまったわけです。これは確かにNetBookのあるべき姿、とも言えますが、かなり大胆で本当に実用になるのか?という面では不安が残ります。もしかするとiPhoneの方がNetBookとして使える、ということになりかねないでしょう。さらに、gOSと提携しているEVEREXのデザインがお世辞にもいいとはいえず、現存するNetBookの中では最低であるということも気になります。
このあたりはgOSのチームも気づいているようで、GIGABYTEが作るタッチスクリーンの実機ではWindowsとのマルチブートになるようです。アイデアとしては面白いものの、まだ完全なcloud展開というのは難しいということでしょう。

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