2008年12月8日月曜日

日中韓、アフリカ政策で協調

Nikkei Netの記事から。
まず、アフリカに対する「援助」について日本が隣国と足並みを揃えるのはいいことだと思います。
しかしながら、記事を読む限り、一体何がしたいのかさっぱりわかりません。政策の協調など少し考えれば「あり得ない」というのがわかるはずです。大型のインフラ援助によって資源獲得とマーケット開拓に先行している中国にしてみれば、そのような政策協調に何のメリットも感じないのではないでしょうか?ウォン低下で国際競争力の下がっている韓国はおいしいところがあるかもしれませんが・・・
中国はこれをはなから相手にしないか、別の形での見返りを求めることも考えられます。
内容についても「いかにもありがちな総花的」なものとしか思えません。
「環境、省エネ、砂漠化防止対策での共同支援プロジェクト」
「エイズなど感染症対策や農業技術、人材育成の分野の協力」
援助協調はそれでなくても難しいし、それにともなうプロセスが数倍ややこしくなります。フタをあけると単に出先でそれぞれの担当者が意見交換を行っている程度のものしかできないことが多いのです。
日本政府がアフリカの資源を欲しいなら、こんなまわりくどいことをせずにフランクに相手国とかけあうか、中国とビジネスライクにネゴした方がいいと思います。フランスの前シラク大統領はいろんな国を訪問する時、フランス実業界の大物を連れて歩いて、首脳会談などをする傍ら、ビジネスのネゴを大統領お墨付きでやらせていました。これくらい、あからさまにやってしまってもかまわないはずだと思います。
今、円は強いのだし、そういう意味ではチャンスなわけです。中国や韓国とホゴにされるのが火を見るより明らかなゆるすぎる協定を結んだり、わけのわからないジョイントプロジェクトを計画するより、誰にとっても目的が明確でフランクな取り引きをして行く方がいいと私は思います。

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