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2009年5月20日水曜日

Africa:News RoundUp 5/20


まず、マダガスカルですがこの前お伝えした通りラジョエリナ暫定大統領は今年末に行うつもりの新大統領選挙に出馬しないと表明したのですが、案の定条件を付けてきました。そして、その条件とは「過去の大統領が出馬しなければ、自分も出馬しない」ということです。これはあからさまに「ラバロマナナはダメ、ラチラカもダメ。こいつらが出てくるんだったら自分も出る」ということで、実質不出馬表明を覆したと言えると思います。というか、最初から出るつもりだけど、一応カダフィの顔を立てるポーズをしてみただけなんじゃないかと思います。(Afrique en Ligne)そのラバロマナナ前大統領は「数週間のうちにマダガスカルに戻る」と言われています。(Afrik.comRFIのインタビューではまだやる気まんまんな様子を見せていて、また選挙前そしてこの選挙そのものは荒れることが予想されます。

ニジェールではトアレグのゲリラと政府の間で交渉が持たれているようです。ここもポストタンジャに向けて極めて不透明なままです。(RFI

ダルフール問題におけるチャドとスーダンの関係ですが、RFIがハルツームの非常に不透明な立場を暴いています。もともとダルフールの問題はスーダン内の人種問題に根ざしています。しかし、ダルフールのゲリラがチャドを目指してくれれば、スーダンはこの国内問題から「足を洗える」だけでなく、このゲリラ問題をチャドの問題にすり替えることができるわけです。

ダディス・カマラの率いるギニアですが、ここに来て深刻な「モノ不足」に陥ったようです。水、電気の供給は滞り、食料不足も深刻なものになっているそうです。(Afrik.com

ナイジェリアではニジェールデルタのゲリラ、MENDの問題がまた心配なレベルに高まってきました。MENDは連邦政府に対して全面戦争を宣言しています。(Afrik.com

トーゴコートジボワールで選挙の日取りが決まったようです。コートジボワールは2009年11月29日に行うとギヨーム・ソロ首相が発表しました。(Afrik.com)トーゴは2010年2月18日に第一回投票、3月5日が第二回投票となるそうです。(Afrik.com

最後に昨年あたりから強力なテコ入れが行われたマリの航空会社CAM (Compagnie Aerienne du Mali)は名称を変え、Air Maliとなりました。CAMは中東ファンドグループAghan Khanが51%、マリ政府が21%、アゴラマリグループが21.66%、その他一般投資者が7.34%を出資して作られた会社です。(Afrique en Ligne)これはなかなかうまいですね。折しも最大のライバル、Air Senegal Internationalが機能停止していて、西アフリカ仏語圏でのリージョナルフライトのオファーが減ってしまっているので一気に顧客を獲得できるでしょう。Air Ivoireも値下げなどのプロモーションを行っているようです。

2009年5月12日火曜日

Africa:News RoundUp 5/12


チャド以外をラウンドアップします。

まずトーゴですが、気象局長のアウデ・エグバレ氏は11日、2009年にトーゴを非常に大きな洪水が襲うことを心配している、と月刊L'Environnement誌で発表しました。トーゴは2007年にも大きな洪水被害を受けています。(Afrik.com)また10日にニャシンベ大統領がアネオを訪問した帰りに、同行していたジャーナリストの乗っていた車両が事故を起こし、5人あまりが重軽傷を負ったということです。こういった「コンボイ」は一度私もセネガルで昔同行したことがあるのですが、平均時速120km位を出すとんでもないモノであることが多いです。道路状態が悪かったり、車両が整備不十分だったりすればすぐに事故になってしまいます。(Afrique en Ligne

マリではアルカイダとの戦いが相変わらず続いています。AQIM(マグレブアルカイダ)は5/15までにイギリスにとらえられているメンバー、アブゥ・カタダが釈放されなければ2009年1月からAQIMに捕らえられているイギリス人人質を1人殺すと脅しています。マリ政府はアルジェリア政府の協力をうけて、5/9にサハラ地域でこのAQIMに対する作戦を開始しました。また、アルジェリア、モーリタニアおよびニジェールもこの作戦に参加していくそうです。(Afrique en Ligne

ニジェールですが、フランス在住のニジェール人はタンジャ大統領の任期延長に反対するとしています。(Afrique en Ligne

コートジボワールの野党勢力は大統領選挙を10月11日に実施するよう求めています。(Afrique en Ligne

RDC東部の北キブ州では国連関係者がルワンダゲリラの村荒らしに頭を悩ませています。(All Africa

ところで、セネガルのダカールですが、先週後半から自宅の水道の水圧がものすごく下がってしまって困っています。話を聞いてみると、これはかなり広範囲で生じているようで、何かの工事かとも思うのですが、実に不快です。まったく、この国はいわゆるライフラインと呼ばれるものが全部きっちりと動作した試しがない。最近ようやく停電が減ったと思ったらこのザマです。

2009年5月11日月曜日

Africa:News RoundUp 5/10


ガボンのボンゴ大統領、コンゴのンゲソ大統領、赤道ギニアのオビアン大統領がそれぞれフランス国内に持つ不動産などの資産をフランス司法当局が調査するとした件で、パリの検事局がこの決定に反対しているそうです。これによって、この調査が行われるかどうかはパリの地方裁判所の決定にゆだねられるそうです。(Afrik.com

ナイジェリアの燃料品薄問題がかなり悪化しているようで、国内紙がこぞってこの問題を第一面でとりあげているそうです。(Afrique en Ligne)そもそも、産油国であるナイジェリアが自国内で燃料不足に陥るなどというのはおかしな話ですが、これは複雑に絡み合った利権、そして石油のもたらす利益の分配における大きな格差や不公平を浮き彫りにしているといえます。ちなみに隣国ベナンではこのナイジェリアの石油を安く仕入れて、ガソリンスタンドより安い値段で売っている「パイヨー」というガソリンがあります。私が昨年夏に訪れたとき、ガソリンスタンドのガソリン価格はだいたい650F/Litreでしたがパイヨーは350F/Litreと半額に近い値段でした。しかし今はパイヨーの価格が急騰し、ほぼガソリンスタンドと同じ値段になっているそうです。

そのベナンですがBOAD(西アフリカ開発銀行)が西北部のジュグ=ウアケ(トーゴ国境)の舗装に対し、80億FCFA(1220万ユーロ)の融資を行うことを発表しました。(Afrik.com)このところ、トーゴに対するファンディングエージェンシーの大型援助の発表が相次いでいましたが、ベナンもこの波に乗っているのでしょうか。

コートジボワールでは大統領選挙がいよいよ行われる雰囲気が見えて来て、やっぱり出てきたのがアラサン・ワタラ氏。(Jeune Afrique)この人はコナン・ベディエが大統領だった時から大統領候補だったのですが、ベディエがワタラ氏の「生まれ」に文句をつけ(ワタラ氏はブルキナ人の血を引いている)1995年の大統領選に立候補できませんでした。それに続く2000年も「国籍が不明瞭」であるとしてまたもや立候補を取り消されています。日本のような島国ならいざしらず、陸続きのアフリカ、しかもECOWAS (CEDEAO) という人の自由な行き来が保障されている地域で、このような「生まれ」や「血筋」の問題を大統領に立候補する条件とするのは、おこがましいとしか思えませんが、さて今回はどうなるのでしょう。

チャドですが、やはりスーダンとの外交関係が悪化です。イドリッサ・デビー大統領はチャド国内のスーダン文化センターを閉鎖し、スーダンの作った学校をチャド政府が接収すると発表しました。この学校の教員はスーダン人なので、速やかにスーダンに帰国するよう求めています。またスーダンだけでなく、AUアフリカ連合も「ダルフール問題を国連任せにして、必要な措置をとれなかった」と非難、さらにリビアと中国を名指しで、国連の安全保障委員会でチャドに対して非友好的な発言をしたとして非難しています。(RFI

今、France24のニュースでやっていたのですが、今年末に予定されているギニアコナクリの大統領選にゲリラの代表は立候補しないそうです。これはちょっと驚きです。

2009年5月5日火曜日

Africa:News RoundUp 5/4


セネガル以外の記事です。

まずはコートジボワールですがバグボ大統領が「選挙は10月か11月」という声明を出しました。詳細な日どりについては5月か6月に発表する、とのことです。(JeuneAfrique)この大統領選挙というのは2005年からずっと先延ばしにされていたもので、実質4年のびたことになります。大統領任期というのは5年〜7年が普通ですからバグボは暫定大統領のまま約1期つとめてしまったことになります。バグボ大統領が正確な日取りを今の段階で発表できないのは、コートジボワールは2002年のクーデター未遂のあと、南北2つに実質分断されているからです。そしてバグボ政府の力が及んでいるのは今でも南の半分だけで、いつ北部の反乱分子が動き出すかわからない、という不安があるからでしょう。この選挙後を見据えて国際機関も動き出したようです。コートジボワールにはUNOCIという国連の統合機関が設けられていますが、この機関はクーデター後のコートジボワールの平和構築を主導してきたのです。そして現在は選挙プロセスに注力しているわけですが、その後は南北コートジボワールの統合に力を注ぐとしています。(All Africa)アビジャンだけを見ていればコートジボワールはそれほどかわらない気もするのですが、コートジボワールは巨大な農業国で、地方の疲弊は国力の衰退を意味します。実際、一度とりあげましたがここ数年で貧困層が飛躍的に増えているのです。コートジボワールの傷は意外と深いのかもしれません。

さて、マダガスカルですが政治的混乱はまだまだ続いています。Afrik.comによるとラバロマナナ前大統領の任命した首相マナンダフィ・ラコトニリナ氏がラジョエリナ大統領の暫定政府に逮捕されました。ラジョエリナ大統領も早期決着をつけたいのか、2009年の終わりには選挙を行うと日程を前倒ししてきました。(Jeune Afrique)これは一見国際社会からの圧力に屈してトランジション期間を短くしたようにも見えるわけですが、実際はもっと差し迫った問題が国内にあるとも考えられます。このブログでも何度か書いていますが、アンタナナリブが政治闘争に明け暮れている間に大型サイクロンがマダガスカルを襲い、農村部でかなり深刻な被害を出しているのです。そして、早く手を打たなければマダガスカルは貧困と餓えに突き進んでしまうかもしれないのです。(Afrik.com)そして、正式な選挙を早く行って政権を確立しなければ国際社会からの本腰な援助も期待できませんし、JeuneAfriqueが指摘しているようにラジョエリナ大統領はラバロマナナ大統領と全く同じ転落の道を辿ってしまう可能性があるのです。また、今回の政権交代のプロセスは実質クーデターと変わらず、マダガスカルの行政部分も破壊されたままです。この中で犠牲を強いられているのは間違いなく国民でこれは政治的混乱が長引けば長引くほど破壊は進むでしょう。そしてこの出口の見えない政治混乱をいち早く集結させるためには選挙と言うことなのでしょうか。(Afrik.comの記事

ギニアコナクリでは人権団体Human Right Watchが軍による人権侵害を発表しています。(Afrik.com)軍政なのだからある程度は当然かと思いますし、ギニアの前政権はもっとひどかったかもしれません。

ニジェールではママドゥ・タンジャ大統領がアガデスでトアレグゲリラの代表と会談したそうです。(Afrik.com)隣国マリのトゥーレ大統領が非常に強い態度でトアレグゲリラの一掃に力を入れていることもあり、トアレグ側の態度が軟化しているというのと、ウラン採掘周辺が活気づいてきてニジェールとしてはドル箱のウラン産業を危険にさらしたくないという力が働いた結果だと思います。

ベナンでA型インフルエンザ(豚インフルエンザ)H1N1の疑いのある患者が1名出たとAfrique en Ligneが伝えています。多分、日本での疑い例と同じくただのインフルエンザでしょうが、今2STVのニュースで見た限りではコトヌ空港がかなり厳重なマスク着用などの警戒が行われているようです。この空港は確かに検疫がこのあたりで一番うるさいかもしれません。黄熱病のイエローカードを持ってないとえらい目に遭います。しかし、コトヌの医療機関でPCRができるところなどないと思うのですが・・・検体をヨーロッパかどこかに送って調べているのでしょうか?

最後に、AFD (Agence Francaise de Developpement)のかけ声のもと、開発関係のブログサービスSolidaires du Mondeがスタートしています。これは開発関係の既存のブログをリンクするとともにブログのホストを行うサービスで、ブログを開発のツールとして使っていこうというAFDの新しい取り組みと言えそうです。

2009年4月29日水曜日

Africa:News RoundUp 4/28

しばらくラウンドアップをさぼっていたので明日と2回に分けてラウンドアップしていく予定です。

まずはマダガスカルですが、事態は特に目立って暴力的な方向に悪化しないかわり、解決にはほど遠く、全く前に進んでいないようです。ラバロマナナ前大統領の支持者が行った集会で警察と衝突し、36名が怪我をしたとAfrik.comが伝えています。そのラバロマナナは「マダガスカルに戻る」といいながら南アにいるのですが、ラジョエリナ率いる暫定政府はラバロマナナに対して逮捕状を出しました。これでラバロマナナはマダガスカルの地を踏んだとたん、警察に取り押さえられることになるわけで、有り体に言って暫定政府はラバロマナナに「帰ってくるな」と警告しているというわけです。(Afrik.com)さて、マダガスカルでは暫定政府によるメディア弾圧が続いているとAllAfricaが伝えています。前回のラウンドアップでラバロマナナが電話で首相を任命し平行政府を作っていることをお伝えしました。ラジョエリナ新大統領がAUやSADCの支持を得られないこと、そしてマダガスカルを離れられないのをいいことにラバロマナナは国外からの政権転覆を狙っているのがありありとわかるのですが、彼はボツワナのガブロンと南アのプレトリアを回ってそれぞれの大統領に面会して根回しをしているようです。そして、これらの国家元首が提示した「ラジョエリナと権力を分け合うこと」を拒否しているとAllAfricaが伝えています。またAfrik.comが現地団体に行ったインタビューによるとアンタナナリブでは激しいインフレが起こっているということで、政治的混乱によって人々の経済的および社会的な生活が「人質に取られた」ような状態である、ということです。

次にギニアコナクリです。やはり、というかなんというかムサ・ダディス・カマラ暫定大統領が今年末に行われる予定の大統領選に出馬表明です。(Afrik.com)そして、そんなコナクリに現れたのがブルキナファソのブレーズ・コンパオレ大統領。なんか、このあたりものすごく臭うのですが、ものすごく裏がありそうな動きです。というのは一度書きましたがブルキナファソも選挙を控えていますし、コンパオレが政権をにぎったそのやり方はダディス・カマラもお手本にしているのではないか、と思うのです。さらにコンパオレは憲法をねじまげて、本来なら再選できない大統領の座を「コンパオレに限っては再選を許す」という特記事項まで加えてしまった張本人です。ダディス・カマラとコンパオレの接近はカマラとワッドの接近より数倍キナ臭い気がします。(Afrik.com)コナクリではダディス・カマラの「粛正プログラム」に反対する汚職まみれの政治家と経済界があって、大統領選でカマラ下ろしをやってまた甘い汁を吸おうとしているという話もあります。(Afrik.com)軍政を続けるか、汚職にまみれたシビリアンコントロールに戻るのかギニア国民は厳しい選択を迫られるのでしょうか。

ルワンダですがRDC東部キブ州での反乱軍のリーダー、ローラン・ンクンダはルワンダ政府を不法な逮捕を行ったとして訴えるそうです。ルワンダとRDC政府はすでにンクンダの身柄をRDCに引き渡すことで話がついています。(Afrik.com
そのRDCの北キブ州ではルワンダ軍とRDC軍の共同作戦でフツ族ゲリラのFDLRを一掃したはずが、作戦終了後まもなくまたFDLRが動きだし住民を難民化させています。(Afrik.com

ニジェールで拉致され、マリに監禁されていたアルカイダの人質のうち、カナダ人の国連関係者2名とドイツ人とスイス人の女性観光客1名づつ、計4名が解放され、マリのバマコに移送されてマリ大統領に面会したということです。(Afrik.com

ナイジェリアではトラック運転手のストで燃料難になっているそうです。(Afrique en Ligne

コートジボワールですが、ブアケに駐屯していたフランス軍部隊「Force Licorne」が撤退しました。これは選挙の準備の一環です。(Afrique en Ligne)また、ギヨーム・ソロ首相は透明で公平な大統領選挙を約束すると声明を出しました。(Afrique en Ligne

最後にAir Senegal Internationalですが・・・カップスキリングで足止めを食らっていた乗客はダカールに移送されたものの、そこから先には行けませんでした。ダカールからパリに行く便は「燃料がなくて飛ばせない」ということです。乗客は放置されて情報すら与えられないことにいらだっています。一応セネガル側がホテルを用意しているようで、今晩はそこで夜を明かすことになります。また、明日セネガル側とモロッコ側との話し合いが持たれるようです。それにしても、一度崩れるともろいというか、今まで築き上げてきたASIの名声はいとも簡単に地に落ちてしまったようです。

2009年4月17日金曜日

Africa:News RoundUp 4/17

ブログを少々サボっています。

まず、マダガスカルですがまたおかしな方向に進んでいるようです。Afrik.comが伝えるところではラジョエリナ新大統領は「6ヶ月で経済を立て直す」と豪語しているそうです。ハッタリとしてもかなり危険なハッタリです。一方、ラバロマナナ前大統領はスワジランドで会見し、SADCの保護のもとマダガスカルに帰ると発表。(AllAfrica)続いて電話で首相を任命、マダガスカルは2人の首相を擁することになったのです。(JeuneAfrique)まだまだ政治的混乱は続く気がします。

次にセネガルではまだASIをめぐってモロッコとの関係が悪化しています。(Le Soleilの記事)実はセネガルではこのASI問題の前に別の航空行政での問題があったのです。西アフリカ諸国には航空管制を行う共通の組織ASECNAがあります。セネガルもこの組織に航空管制を任せていたのですが、何かの問題があってセネガル政府はASECNAを追い出してしまったのです。そして、それを自国の組織ANACSに置き換えたのです。しかしながら航空管制にはお金がかかります。今回セネガルに手を差し伸べたのは世銀のようです。(Afrique en Ligne

どうやら世銀はこの航空関連に力を入れるようにしているようで、ベナンのコトヌ空港の近代化プロジェクトに900万USドルを融資することにしたそうです。(Afrique en Ligne)ベナンは未開発の観光資源が豊かな国ですから、空港の近代化は大きなインパクトとなるでしょう。しかし、ベナンの経済成長率は2009年に予想されていた6.1%を達成できず、4.5〜3.8%にとどまるそうです。(Afrique en Ligne)記事ではこの低下の原因を開発援助の減少や輸出減少、出稼ぎ者からの送金の減少としていますが、隣国ナイジェリアの経済メルトダウンの影響をベナンはかなり大きく受けるわけで、今後ナイジェリアの経済状況によってはもっと成長率が下がる可能性もあると思います。

そのナイジェリアですが、経済の悪化とともに心配されるのが社会不安です。ナイジェリアはイスラム教徒とキリスト教徒の争いが絶えず、ジョスの暴動も記憶に新しいわけですが、今度は狂信的なイスラム教徒が教会に火をつけるという事件が起こっています。(Afrique en Ligne)また、南部にはビアフラの残党MENDニジェールデルタ解放運動がまた活発化しているようです。(AllAfrica

コートジボワールの方は元ゲリラのリーダーで首相に抜擢されているギヨーム・ソロ氏に対して、ゲリラの政党FNは「首相の座を退き、現政権の選挙引き延ばしに加担しない」ように求めました。(Afrik.com)しかし、Jeune Afriqueによるとソロ氏は首相をやめる気は全くないとのことです。

さて、トーゴでは近づいてきた大統領選を見据え、ニャシンベ兄弟の間で政争が勃発しています。(Afrik.com)この記事によると現大統領フォール・ニャシンベの弟で国会議員のクパチャ・ニャシンベ氏の自宅が自動小銃による襲撃を受けたとのこと。この襲撃の後、クパチャ氏はロメの米国大使館に逃げ込んでいたのですが、出てきたところを警察に逮捕されました。その容疑はクーデターをくわだてた、というものだそうです。(Afrique en Ligne

最後はマリです。フランスは総額にして2000万USドルの援助を発表しました。これらは、綿花産業、教育セクター支援、そして人材育成プロジェクトに対する支援にあてられるということです。(Afrique en Ligne)また、マリ文化省は国立博物館でトンブクツの写本(Manuscrit)を公開展示しました。(Afrique en Ligne

2009年4月13日月曜日

Africa:News Round Up 4/13


まずはコートジボワールです。大統領選挙をするするとしながらどんどん長期化するバグボ政権ですが、内外からの圧力が強まっているようです。Afrique En Ligneによるとフランス外務省がコートジボワール政府に対して「早く選挙者名簿を作成するよう努力する」ことを求めています。また米国も2009年内に大統領選を行うように求めているようです。この動きをうけてコートジボワールの独立選挙委員会(CEI)が国連機関であるONUCIに援助を求めているそうです。(Afrique en Ligne

次はマダガスカルです。ラバロマナナ前大統領がやはりカムバックする意志のあることを発表しました。(Afrik.com)また、Jeune Afriqueの記事はさらに「できるだけ早くカムバックする」という強い語調になっています。AUアフリカ連合はその参加国に「違法な(政府)を支持しないよう」求めました。一方フランス政府は食料援助を中心に援助の継続を発表しています。(Afrik.com)首都アンタナナリブではラバロマナナ前大統領の支持者が1万人以上集まってデモを行い、その責任者は国連の仲介者チェベレ・ドラメ氏をその役割を果たさなかったとして非難しているそうです。(BBC)国連およびアフリカ連合の主催でセネガル大使館で行われた会議では、途中でラバロマナナ派は退席、交渉は不調に終わったということです。(RFI

セネガルですが、ASIとRAMの問題は進展なく、RAMがASIのボーイング737機を2台接収したようです。これによりASIのフリートは737が1機、あとはプロペラ機1機だけを残すのみとなりました。また、パイロットも全員カサブランカに引き上げたそうです。(ロイター)その反対に、France TelecomはSONATELの株を9.87%取得し、SONATELの運営権を奪取しました。(Wall Street Journal

チャドではフランスの外人部隊のフランス人隊員が同じ外人部隊の隊員3人と民間人1人の計4人を殺害したかどで逮捕されました。(Afrik.com

最後にコンゴ民ですが、東部の南北キブ州で国連等の援助関係者への襲撃事件が増加しているということです。(IRIN News

2009年4月9日木曜日

Africa:News Round Up 4/9


まずはアフリカ全体に関わることですが、ゲイツ財団がポリオ撲滅のために2.5億ドルを供出すると発表しました。(All Africa)実際の活動についてはロータリークラブが行うようです。そのポリオですが、数年前にはほとんど撲滅寸前のところまで行っていたのですが、Afrik.comによると2008年には26%も増加していて、CDCのレポートでは最も増加したのはナイジェリアで2007年には285人だった患者が2008年には801人に増えているそうです。ナイジェリアの他ではベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ガーナ、マリおよびトーゴに患者が残っているそうです。

さて、そのナイジェリアですがポリオもさることながら、経済社会状態の悪化が懸念されています。AllAfricaはこの経済メルトダウンは2015年がターゲットとなっているMDGミレニアムゴールの達成に悪影響を及ぼすとしています。さらに、ラゴスの外交機関に対するテロがあるかもしれないとも報じています。(All Africa)その一方、ECOWAS西アフリカ経済機構の汚職撲滅機関の音頭をこのナイジェリアがとることになりました。(All Africa)ECOWASの中で最も汚職が激しいとされているナイジェリアがなぜ??
また、ナイジェリア北部とニジェールでは髄膜炎の流行がかなり深刻な状態になっているようで、ヨーロッパの人道援助委員会ECHOが警鐘を鳴らしているとIRIN Newsが伝えています。その一方のニジェールでは政府とトアレグのゲリラが平和合意に達したそうです。(BBC)やはり、選挙を控えて国内問題をなんとか押さえていこうという動きなのでしょうか。

セネガルのダカールは政府予算の削減を話合うアフリカ諸国の財相会議(CABRI)をホストしています。(Afrique en Ligne)そのダカールを訪れていたフランス社会党の前回の大統領候補のセゴレン・ロワイヤル女史はニコラ・サルコジ大統領が2007年にダカールで行った演説の中で「アフリカ人が歴史の表舞台に立ったことはない」と述べたことに関し、謝罪したということです。(Afrik.com)また、チャドの前大統領ハブレ氏の裁判問題に関し、国際裁判所で原告ベルギーと被告セネガルの論戦が始まりました。(RFI

コンゴ民では東部でのフツ族ゲリラとコンゴ民政府の戦闘によって新たに3万人の難民が生じたとUNHCRが発表したそうです。(All Africa

最後にマダガスカルですが、アンタナナリブが政争に明け暮れている間にサイクロン被害が深刻化しているということです。(All Africa

2009年3月31日火曜日

Africa:News Round Up 3/31


現在、少々一時帰国中です。

まずはマダガスカルですが、現在スワジランドで開かれているSADCのサミットで、SADCはマダガスカルの現政権を正当なものと認めず、SADCから除名する決議をしました。(RFI)しかし、先日お伝えしましたが政権を軍部にゆだねた後前大統領のマーク・ラバロマナナが突然姿を現したのがここスワジランドなのです。彼が根回しをしてラジョエリナ新政権の孤立を深める工作をしていてもおかしくありません。そして、その先に狙っているもの・・・それはカムバックなのでしょうか?(RFI)しかしながら、もしラバロマナナのカムバックがあったとして、それはマダガスカルの将来にとって明るくなるのかというと、そうではない気がします。こうやってラバロマナナとラジョエリナがほとんど個人的とも言える抗争を繰り返している間にそれこそ「第3の男」に対するニーズを生み出してしまいます。そして政治家として第3の男が出なかった時、また軍部が政権を握るという選択をしないとは言いきれない。そうでなくても、政治が混乱すれば軍部のコントロールが効かなくなるのです。このあたり、Afrik.comがマダガスカルにおける軍部の役割をインタビューしています。また、マダガスカルではラバロマナナ前大統領の支持者1.5〜2万人が土曜に大規模なデモを行いました。ラバロマナナ氏は南アフリカに移動しているようです。(Jeune Afrique

次にニジェールですが、2009〜13年にかけてUNDPとUNFPA(国連人口基金)が1.1億ドルの援助をニジェールのMDG達成のために行うことになりました。(Afrique en Ligne)この資金は「パリ宣言」に従い、ニジェールの政府に管理をゆだねられるそうです。さて、そのニジェールのMDG達成ですが、IRIN Newsによると、教師のストがこの達成を阻害している、ということです。ニジェールの教育は慢性的な教師不足です。しかし、公務員である正規教員をそんなに増やすことはできない。それで、ニジェール政府が編み出したのは「契約教員」を大量に雇い、その給料を援助からの資金で賄うことでした。しかし、正規の教員と契約教員の待遇には大きな差があり、これが大きな不満を生んでしまっているのです。
また、先日サルコジ大統領が訪問した理由でもあるニジェールと仏Areva社とのウラン採掘権の話ですが、この鉱山の開発によって砂漠に生活する人が大きな被害を被る危険性があることをAllAfricaが伝えています。

コートジボワールではIMFが5.6億ドルの融資を行うことに決めたそうです。(Afrik.com)一方、アビジャンのウフェット・ボワニスタジアムで行われたマラウイ対コートジボワールのCANアフリカ杯の予選試合で押し合いが起こり、19人が死亡、132人の重軽傷者を出す惨事が起こっています。(Afrik.com

セネガルでは日本より2.2億ドルの無償資金協力が行われることになったとAfrique en Ligneが伝えています。

ギニアビサウですが、BBCが伝えるところによると、先日殺害された大統領の後任の選挙を行う資金がないそうです。

2009年3月17日火曜日

Madagascar:無政府状態へ


昨日ラバロマナナ大統領が提案したレフェランダム(国民投票)というアイデアはこれまたラジョエリナ氏に一蹴されて終わりました。軍を味方に付けたラジョエリナ氏はついに「大統領を逮捕しろ」と発言しています(Afrik.comの記事)。しかし、これは実際に大統領を逮捕する意図よりはハッタリだと思います。
このように政治家がハッタリ合戦を相も変わらず演じている間に、軍は不気味な動きを続けています。ラバロマナナ大統領が放棄した大統領官邸を軍が押さえました。(Afrik.comの記事RFIの記事
このラジョエリナ氏と軍による政権転覆をAUアフリカ連合は非難しています。(JeuneAfriqueの記事
また、Afrique en Ligneによると、このAUの会議に出席した在エチオピアのマダガスカル大使の弁では「ラバロマナナ大統領はまだ国土の70%と軍の大半を掌握している」ということです。
しかし、これはマダガスカルという国が分裂状態にあるということを示している警報を鳴らしたようなものです。
国土の70%と軍の「大半」を掌握している政権、それはすでに機能不全に陥っているのです。しかし、この状態ではラバロマナナ大統領もうかつに政権を投げ出すことができないのも事実です。今、政権が投げ出されたら、もちろんラジョエリナ氏がそれを掴むことは間違いないでしょうが、大統領派だった「70%の国土と軍の大半」はどうなるのか?それを考えるとこのオプションも危険すぎるのです。
RFIはカギを握っているのは軍部であり、今マダガスカルは軍事クーデターの危機にある、としていますが、私もそう思います。そして、事件の初期から防衛大臣が辞任したりしているのを見てもわかるようにマダガスカルの軍の統制ははっきり言ってお粗末なものです。このあたり、コートジボワールを思い出してしまいます。コートジボワールとマダガスカルはいくつかの点で似たところがあります。まず、現政権の政治力が強大でなく、軍部がちゃんと掌握されていないこと、巨大な首都と地方の格差、経済が国をリードするメインのファクターであること等。
それを考えるとなんとなく煮え切らない今回のAUの非難も理解できるような気がします。フランスは型通りの「法に則ったトランジションを」という姿勢のようです。

2009年2月25日水曜日

Africa:News Round Up 2/25


Afrik.comが伝えるところによると、昨年10月からアフリカではあちこちの様々な紛争によって35万人の新しい難民を生み出したということです。

また、あちこちで一般犯罪のレベルが上がっていることを思わせる報道があります。Afrique en Ligneが伝えるところではトーゴのロメで1週間の間に7名の強盗が警察によって射殺されたそうです。
また、コートジボワールでは東部アベングールーの留置所から98名の収監者が脱走したそうです。(Afrik.comの記事

組織犯罪についても、ガボンのフランス軍基地から戦争用の武器が盗み出されたそうです。(Afrik.comの記事)ただの強盗でないとは言いきれませんが、地理的に現在緊張の高まっているニジェールデルタ、赤道ギニア、サントメプランシペに近いことから、この地域に跋扈する武装グループの犯行という線も疑われます。その赤道ギニアですが、Jeune Afriqueによると、ヨーロッパ人に対するビザの発行をストップしたそうです。Obiang Nguema大統領は、「ヨーロッパ人は自国の経済危機から逃れ、赤道ギニア(から搾取することによって)を使って経済を立て直そうとしている」とその理由を説明しています。しかしIRIN Newsによると赤道ギニアの原油生産は2008年に大幅に減っており、2007年には10%もあった経済成長率が2008年には4.1%まで落ち込んでいるということです。一体この国では何が起こっているのでしょうか?
また、Jeune Afriqueニジェールで拉致された人質らしいという写真をマリからの情報として掲載しています。

次にRDCルワンダですが、BBCはフツ族ゲリラがコンゴ民の軍事基地を乗っ取ったと伝えています。この記事内にもあるのですが、敵対していたRDCとルワンダが突然共闘をはじめたことに対して戸惑いや不満、そしていろいろな憶測を呼んでいます。AllAfricaが伝えているのですが、ロンドンのInstitute for War & Peace Reportingは明確に「ルワンダ政府の目的は北キブ州の地下資源である」としています。これと奇妙に符合する形でキガリのFocus Mediaが「我々(ルワンダ)は本当に援助依存から抜け出せるのか?」という記事を出したそうです。(All Africa)短期的に経済をブーストさせるのに地下資源に勝るものはないわけですし。

そういうバブリーな話と全く関係ない話がガンビアから入ってきました。(All Africa)ドイツのNGOがガンビアでの農村地帯での風力発電に取り組んでいるそうです。ダカールでも風が強いので風力は向いていると思うのですが、ヨーロッパなどで使われている風車はコストが高すぎるのでしょうか、まだここでは見たことがありません。農村地帯では都市と違って電力の需要は明かり、冷蔵庫、ラジオ/テレビくらいでこれらは太陽光や風力でカバーできるものだと思います。ただ、機材が破損した際にはこれを自力で交換するのは難しいかもしれません。

最後にマダガスカルですが、ラバロマナナ大統領とラジョエリナ氏の直接対談が続いているようですが、まだ内容やその進捗状況については全く聞こえてきません。

2009年2月10日火曜日

Africa:News Round Up 2/9


今朝の記事を書いてからかなりの数のニュースが入ってきたので軽くラウンドアップします。ちなみにここ数日ダカールは強風が吹き荒れ、異常に寒かったのですが、今日は風もやみ、日なたに出ると暑いくらいの陽気でした。(ふとんを干しました。)

まず、緊張続くマダガスカルの続報からです。AUアフリカ連合がマダガスカルに急使を派遣したとJeune Afriqueが伝えています。この急使は元コートジボワール外相アマラ・エッシー氏ということです。また、今朝辞任した防衛相の後任が閣僚会議で決定され、マミ・ラナイボニアリボ海軍中将(vice-amiral)が防衛相に就任しました。この人物は大統領の軍官房長をつとめていたということです。(Jeune Afriqueより)All Africaによると、民生局アナラマンガテレビに所属するアンド・ラトボニリナ氏(カメラマン25歳)がこのデモを取材中に銃弾を受け、死亡したということです。ここでは割愛しますが記事は非常に生々しいディテールまで伝えています。マダガスカルの最後にBBCの記事が一応のまとめを行っています。この中で注目したいのは今回このデモの舞台となった大統領府前の広場がマダガスカル人から「レッドゾーン」と呼ばれ、大統領の権威の象徴として常日頃から非常に厳重に警備されている場所であった、というくだりです。つまり、ラジョエリナ氏があえてこの場所を集会に選んだということはラバロマナナ大統領に対する明らかな挑発行為だったと言えるのです。

RDC-ルワンダ情勢について、All Africaが中央アフリカから面白いインタビューを掲載しています。インタビューを受けたのはオープンソサエティインスティテュートのMasoka Hubert Tshiswaka氏。これによると、今回のルワンダによるンクンダ拘束にはウラがあるということです。ルワンダ政府はンクンダを捕らえると同時にRDC政府とFDLA(フツ族の武装グループ)と共闘するという合意文書を交わしているというのです。つまりこのためにはンクンダの存在が邪魔になった・・・だからンクンダを拘束したというわけです。よって、ンクンダの拘束はこの地域にて戦闘が終了したということではなく、戦う相手が変わっただけということらしいのです。むしろこの地域にルワンダの正規軍が流入して戦闘はさらに激しくなる可能性があるのです。ということで、この地に平和が訪れるのはまだまだ先・・・ということのようです。

リベリアからは明るいニュースが届いています。この内戦に荒らされた国はゆっくりと昔の「ノーマル・デイズ」を取り戻しつつあるとAll Africaが伝えています。中でも世銀が出資し、中国の建設会社が行っている道路建設が復興のシンボルとなっているそうです。

東アフリカはこれまで周回する海底ケーブルがなく、通信事情がよくなかったのですが、紅海からインド洋を経て東アフリカ海岸に到達する海底光ケーブルがもうすぐ接続されるそうです。(All Africaの記事

最後に、ほとんどネタとしか思えないのですが、セネガルの新聞のトップ記事はワッド大統領が「私はフリーメーソンだった」というものです・・・(Le Figaroの記事

2009年2月4日水曜日

Africa:News Round Up 2/3


カメルーンの話題です。
All AfricaAfrik.comなどがカメルーンで政治的緊張感が高まっていることを伝えています。野党SDFのジョン・フル・ンディ氏が強い調子で現大統領ポール・ビヤ氏の与党RDPCの政策を批判、「選挙の実施をできる限り阻止する」としています。また、選挙委員会ELECAMというのが選ばれて、憲法のみにのっとり、選挙プロセスを行っていくことになっているのですが、この選出されたELECAM委員の宣誓式が最高裁判所で行われた際、米国、英国、カナダ、EU代表をはじめとする外交官がこの宣誓式への出席をボイコットしたそうです。米国大使館の報道官によると「この委員達が正当な選挙プロセスを行うとは考えられない。カメルーンの民主プロセスを進行するためなら、協力するのだが」と述べています。ということでカメルーンの選挙は大荒れになることが予想されます。

次にベナンの話題です。2008年は全西アフリカ的に豊かな降雨に恵まれ、大豊作を記録しました。ベナンもその例外ではなく、大豊作だったのですが、ひどい道路状況と市場の整備不全によって、農民はこの豊作の恩恵をあまり受けられなかったと、AllAfricaが伝えています。確かに私が昨年夏にベナンに行ったときもコトヌーボイコンというニジェールまで北上するメインの道路がひどい状態でした。そしてこの道を避けるため多くの車がよりトーゴ寄りの道を迂回していました。これでは農作物を運ぶのもままならないでしょう。

現在エチオピアで開かれているAUアフリカ連合の会議のことはすでにお伝えしましたが、今年1年の議長としてリビアのカダフィ師が選出されました。AU議長というのは地域持ち回り制になっていて、今年は北アフリカだったということです。またAfrik.comが伝えるところによると、アフリカ連合はジンバブエの連立政権発足を受けて、国際社会がジンバブエに課している罰則を解くよう要請しました。ただ、多分英国はそれほど簡単にはこれを受け入れないでしょうし、アメリカそしてEUもそれに同調するのではないでしょうか。

コートジボワールですが、武装グループの非武装化プロセスがはじまったとRFIが伝えています。(Afrik.comの記事)これは一種の選挙の準備で、バグボ大統領もようやく重い重い腰を上げようとしているのかもしれません。その一方、北西部マンでは武装グループの衝突があり、3名死亡したとJeune Afriqueが伝えています。一方を進めようとすれば、一方で足を引っ張り・・・なかなか前に進めない状態のようです。

全世界の雇用不安の波はアフリカにも押し寄せるとILOが警告しています。これは主にアフリカの中でも産業構造が発達した例えば南アやナイジェリアなどを襲うのではないかと見ていたのですが、セネガルなどのインフォーマルセクターが非常に大きい国にも案外早く影響が出てきているように思います。

速報です。マダガスカルのアンタタナリブ市長は大統領に対し反旗を翻し、大統領の罷免を要求していましたが、今度は逆にクビにされてしまった、とBBCが伝えています。この、「言葉だけのクーデター」これだけで収まるのでしょうか?多分、そうはならない気がします。市民の気性にもよるのでしょうが、大統領は警察権力などを使って反乱分子を押さえ込もうとしています。これは最も民衆に嫌われる手法で、幸運にもこれで一旦は押さえ込んだとしても、民衆レベルの不満はさらに大きくなってくすぶるばかりです。

JeuneAfriqueが伝えるところによると、ニジェールで誘拐された国連特使のカナダ人失踪に関し、カナダがマリ北部に調査団を派遣したということです。この問題はニジェール、マリと2国にまたがった問題に発展しそうです。

2009年1月7日水曜日

Africa:News Round Up 1/7


メジャーなニュースソースは近東情勢とロシアのガス問題で埋め尽くされてしまった感がある今日この頃です。
いつも思うのですが平和というのは当事者が願わなければやってこないのだと思います。もう何十年も戦争状態にあるこの地域では、戦争の中で生まれ育った人が多すぎて、戦争状態が常態となってしまったのでしょう。しかも、太平洋戦争のように大量破壊兵器は使わないということで、小競り合いを果てしなく続けて行くことになってしまっている気がします。

さて、アフリカの情勢ですが数年前より内戦があり、まだ暫定政府から抜け出せていないコートジボワールですが国民の48.9%が貧困ライン(1ユーロ/日)以下というひどい結果になっているそうです。(Afrik.comの記事)ちなみに1985年にはわずか10%でした。これを受けてコートジボワール政府は世銀/IMFの貧困削減戦略文書を作成したそうです。しかし、この貧困削減文書とは言ってみれば世銀やIMFの「融資」を「贈与」に変える魔法の文書であって、この魔法は1回しか使えません。内部の「貧困体質」が改善されない限り、またすぐに借金地獄に陥るのはセネガルの例をあげるまでもないでしょう。ただし、セネガルのように政治的な「優等生」には誰かが救いの手を差し伸べるもので、先日のフランスの緊急融資に続き、今度は中国が5500万ドルという巨額の融資を行うことになりました。(Afrique en Ligneより)セネガルの巨額債務というのは、特にセネガル国民が作っているわけではありません。貧困削減戦略文書には必ず「行政の小型化」という条項があります。アフリカ諸国はパフォーマンスの悪い巨大な行政組織を持っていることが多く、この部分が債務を発生させるガンだと言えるのです。そして、セネガルなどはこの戦略文書後にさらに行政を巨大化させています。こういうのを通してしまうというのは世銀/IMFの目は節穴としか思えないのですが、その程度の「緩い戦略」にすぎません。話をコートジボワールに戻しますが、ここは根っからの農業国であることを考えると、この農業の基盤が内戦によってかなり傷ついた結果の数字と言えるでしょう。

次にギニアコナクリの情勢ですが、ギニアの新政権は旧大統領の腹心だった多数の軍幹部を定年退職させました。しかし、それに飽き足らず、何人かの軍幹部を逮捕しています。これは、この微妙な時期に再び軍部の造反による政権の転覆の芽をあらかじめ潰しておこうということなのだと思いますが、外交に熱心で民主的と思われていたカマラ大統領の本当の顔がコレだとすれば気をつけなければいけないでしょう。(Afrik.comの記事

コンゴ民ですが、ンクンダの軍組織 (CNDP) で内紛が起きているようです。ンクンダは2日ほど前に、自軍のナンバー2を「反逆」のかどで追放しましたが、今度はCNDPの幹部Désiré Kamanziが、「ンクンダはCNDPのトップから追放された」とラジオに語っています。なんだかよくわからない状況のようです。(Afrique en Ligneの記事

先日、アフリカの王様たちがカダフィを頭に「アフリカ連邦」の構想をブチあげているという話をしましたが、今度はそのカダフィ自身が3月のAU会合でこの構想を発表するそうです。マリを訪問中のカダフィ師が語ったところでは、この「連邦政府」は外交、商業、そして防衛だけの機能を持つものだということです。コンセプトとしては面白いと思います。しかし、既にたくさんある地域連合の組織をどうやって統合していくのか、実際にこういうものが作られるには少なくとも数年は構想を温めないと無理という気がします。また、リビアなどと南アという2つの「頭」がどのように共存していくのかという問題もはらんでいます。(Afrique en Ligneより

2008年12月6日土曜日

UEMOA:インフレ続く

Afrik.comの記事より。
UEMOAはUnion Economique et Monétaire Ouest Africaineの頭文字を取ったもので、加盟国に共通の通貨を供給している中央銀行BCEAOと西アフリカ開発銀行BOADを傘下に持つ経済機構です。UEMOAに加入する国はセネガル、マリ、ニジェール、ギニアビサウ、コートジボワール、ブルキナファソ、トーゴ、ベナンの8国です。このUEMOAの発表によると、2008年10月のUEMOA圏のインフレ率は7.5%に達しています。9月からは食料および原油の価格は下がっていますが、それにもかかわらず厳しいインフレが続いています。2008年の10ヶ月で言うと、UEMOA平均インフレ率は6%。加入国のうち最もインフレが激しいのはトーゴ8.7%とベナン7.7%で、平均値を下回っているのはコートジボワール5.9%とセネガル6%ということです。
トーゴおよびベナンという2つの国はこれまで域内でも物価の安い国とされてきましたが、エネルギー関係の物価が上がったことから物価を押し上げてしまった、と考えられます。特にベナンは強いナイジェリア経済の影響下にあります。最近ナイラが高かったこともあって、燃料の公式価格だけでなく、パイヨーなどの値段が上がってしまったことが大きいのかもしれません。

2008年12月1日月曜日

Nigeria:中部の町で宗教対立


いろんなメディアが伝えていますが、金曜日にナイジェリア中部のプラトー州の人口100万人の町Josで、地方選挙の結果を巡り、キリスト教徒とイスラム教徒の間で激しい争いが起こり、数百人の犠牲者が出ているようです。
現在は沈静化しているようですが、犠牲者数についてはソースによってかなりバラつきがあります。昨日の時点では死者8名と伝えられていたのですが、先ほどRFI (Radio France International)を聞いていたら400人とも言っているし、ネットでは200人ともいわれていて、はっきりした人数はまだわからない、というのが本当のところだと思います。
また、なぜか教会が襲撃され、教会関係者が殺されているのに、政党の建物や政治家は襲撃を受けていない、だとか便乗して商店などが多数被害を受けているなど、選挙に乗じた一種のヘイトクライムであるとも言われています。
この事件については、また続報が入ってきたらお伝えします。
ところで、ナイジェリアについてはRDCやパンアフリカニズムの記事でも伝えましたが、アメリカのような「連邦制」をとっています。これは中央の連邦政府と連邦政府の直轄する首都アブジャと他のかなり独立した36の州からなっている国家です。
旧フランス植民地の国はたいがい、非常に中央政府の支配力の強い国家です。そのため、どこもDecentralisationと称して地方分権を国家計画に取り入れてはいるものの、実際は権限委譲などが行われることがまれで、どこも中央支配が続いています。
連邦制が面白いのは、基本的に二重構造になっているので国自体の安定が高まるということです。そのかわり、州のカラーによってバラバラなまとまりのないものになってしまう危険性があるのです。例えば、ナイジェリアでは北部ではイスラム、南部ではキリスト教がマジョリティを占めています。そこで北部州では州法にイスラムのシャリアがとりいれられたりしてしまいました。その反面、そのことが国全体におよぼす影響は小さなものなのです。この北部イスラム対南部クリスチャンという対立構造はギニア湾岸の諸国に共通した地理的特徴で、コートジボワールの内戦も実はこの宗教対立が背景にあります。そしてコートジボワールはご存知の通り、国全体がおかしなことになってしまいました。もちろん、他にいろんなファクターがあることはその通りでしょうが、もし政治体が二重構造であったなら、これを倒すのはもっと困難だったはずだと思うのです。

2008年11月27日木曜日

Ghana:選挙に向けての警戒始まる


irin newsの記事より。
ガーナでは来る12月7日に大統領および議員選挙が予定されており、予想される暴動などに対応するため警察の予防措置が強化されているようです。特に北部州は反政府勢力が強く、警戒が必要なようです。

余談ですが、隣のコートジボワールの大統領選挙は去る10月→12月→来年6月と伸ばし伸ばしにされており、バグボ大統領はやる気まったくなし・・・という感じです。

2008年11月26日水曜日

RDC:停滞するコンゴ民情勢


ここしばらく、コンゴ民情勢についてはお伝えできていません。というのは、目立った動きがないためか、ニュースソースから情報が入ってこないのです。これは小康状態とも言えますが、家を追われた難民にとっては苦しみが長引く状態に他なりません。
戦闘がなくてヒマになってしまった兵はヒマつぶしをはじめます。Allafricaによると北キブ州のキバチ難民キャンプで難民の女性が連れ去られそうになり抵抗したところ、銃で撃たれるなどの事件が起きています。
また、現コンゴ民政権についても、Afrik.comが取り上げているように、反対勢力を力で押さえつけてきた経緯があるのです。これはWikipediaなどでコンゴ民の歴史をひもとけばすぐわかることですが、コンゴ民という国が「民主的」であったことなど歴史上まったくないのです。そういう意味ではこの地域の民主化というのはセネガルをはじめとする西アフリカ諸国とは比較にさえならないと思います。これは、一見民主的で自由経済が成立しているカメルーンやガボンなどにおいても政治的にはほとんど民主的とはいえず、独裁的な大統領による長期政権によって平静を保っているわけで、コンゴ民と比較するのは乱暴としても、コートジボワールがそうであったようにひとたび独裁者が死ねばその後長期にわたって政治的混乱に見舞われることになりかねない危険性をはらんでいるのです。
そういう意味で面白いのが、連邦制をとっているナイジェリアだと言えます。ナイジェリアの連邦制が成功しているかどうかは意見が分かれるところでしょうし、ナイジェリアの悪名は西アフリカじゅうに鳴り渡っていますが、オバサンジョのような影響力のある人物が平和裡に政権を譲って、内国的な政治的混乱が起きていないことは評価するべきだと考えます。国内に目立った多様性を抱えた広い面積を持つ国がとっていくべき政治形態の1モデルだと言えます。
ヨーロッパではEUがフランス主導でMONUCに対する援助の増強を決めていますが、現在先進国の首脳を悩ませているのは世界経済であってコンゴ民の内紛などではないというのは明らかなので、迅速な対応は期待できないでしょう。
また、先日お伝えしたルワンダキガリのデモについては、結果的に平和裡に終了し、フランスでも一応ローズ女史が条件付き釈放されているのですが、当日はキガリ中心部は完全に交通もストップし、大規模なデモが行われたということです。
また、誘拐されたベルギー人ジャーナリストについては続報が全くありません。

2008年9月15日月曜日

コートジボワール:また選挙延期?


私はコートジボワールは長期間滞在したことがないので、もしかしたら間違った認識を持っているかもしれません。間違った点があれば指摘してください。
10月に予定されていたコートジボワールの大統領選挙ですが、諸般の事情により12月に延期する可能性があるとローランバグボ大統領が声明を出しました。もう、何回目だかわからない選挙延期で、これはコートジボワールの政治的状況があまり好転していないということを示しているのでしょう。
コートジボワールはアフリカ元年と呼ばれる1960年に独立、以来フェリックス・ウフェット・ボワニ大統領の独裁政権が続きますが1993年にボワニ大統領が死去、ここからどんどん泥沼の時代に入ってしまいました。
ボワニ大統領の在任中は、豊かな農産物生産を背景に飛躍的経済成長をとげ、アビジャンは西アフリカ仏語圏の最大の中心都市となりました。
さて、ボワニ大統領の死後、コナン・ベディエが政権を握りますが、99年に軍のロベール・ゲイ参謀長によるクーデターで政権はくつがえされます。しかし、2000年には失脚、現大統領のローラン・バグボが政権を握ります。
しかし、内紛はおさまらず、2002年9月に起こった大規模な暴動の中で、前大統領のロベール・ゲイは惨殺され、車道に打ち捨てられたそのショッキングな死体映像が何度もTVで流されました。その後は、不安定と安定を繰り返しながら現在に至っていますが、もう何度も引き延ばされたバグボ政権、これ以上引き延ばすと最悪の状態を迎えそうな気もするのですが、選挙というカードを切るよりは安全という判断なのでしょうか?
国土ですが、私はアビジャン以外だとヤムスクロと中部のガニョアにしか行ったことがないのですが、とにかく緑がすごい。セネガルやニジェールのようなサヘルとは全く別の世界です。ベナンも緑豊かですが、コートジボワールはケタ違いです。また、公共インフラが非常に整備されているのも特徴。アビジャンのメインの道路は自動車専用で片側3車線もあります。
西アフリカではよくどこそこの国の人の特徴というのを冗談まじりに語ることがあるのですが、それによるとセネガル人は陽気で人なつこくおしゃべり、その反面軽薄であてにならない。コートジボワール人は人当たりが悪くてとっつきにくく、気位が高くて高圧的、一度打ち解けると信用できる・・・という感じです。
そういう国民性もあってでしょうか、セネガルは政治がすべてをコントロールしますが、コートジボワールでは経済が政治とあまり関係なく動いている気がします。これほど、政治的に混乱し、外国人が大量脱出しているにもかかわらず、アビジャンは繁栄しているのです。同じようなことがセネガルで起こったら、10年もたてばダカールは多分壊滅してしまっている気がします。ここでは、政治力でないと何も動かない。
この状況が良くもあり、また選挙の遅滞を許してしまう要因にもなっているのかもしれません。
とにかく、ポテンシャルを持つ、言ってみれば西アフリカの巨象なのですから、やはりもう少しリーダーシップを期待したいものであります。