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2009年4月20日月曜日

Togo:ニャシンベ家のお家騒動?


今日はベナンとガーナに挟まれたトーゴのことを書きます。
トーゴを取り上げるのははじめてなのでアウトラインをざっとご紹介すると、トーゴは東をベナン、西をガーナ、短い北をブルキナファソと接している小国で、もともとポルトガルの植民地(ベナンと同じく)でしたが、その後ドイツ領となり、さらにガーナ側の英国領に統合されたという歴史を持っています。民族的にはガーナ→ベナンと連続性を持っていて、今は公用語フランス語ですが英語をしゃべる人も多いようです。セネガルなどと同じく1960年に独立しましたが、1963年に初代大統領オリンピオ大統領が暗殺され、建国につまづきます。67年にクデターによってニャシンベ・エデヤマ大統領が政権を奪い、ここからニャシンベ家のディナスティーがはじまるわけです。エデヤマ大統領は2005年に病死するまで40年近く大統領の座につきました。そしてその後は次男のフォール・ニャシンベが大統領となります。アフリカでもこのように世襲を行う場合、長男が継ぐのが普通ですがニャシンベ家の長男エルネストは脳出血で急死してしまいます。次男のフォールが継いだのはそのためですが、その際すでに三男で異母兄弟のクパチャとの間で後継者争いがあったようです。解決策としてフォールが大統領となりクパチャが国防相となることで落ち着いたのです。しかし、2007年にフォールはクパチャを国防相の座から引きずりおろします。実はニャシンベ家には4男のロックがいるそうです。ロック・ニャシンベもフォールの異母兄弟ですがサッカー連合を率いて2006年のワールドカップに参加しましたがその後2009年にサッカー連合から放り出されています。しかし、フォールやクパチャとロックの違いはロックが職業軍人としてのキャリアを持っていることだそうです。
ここで、最近のお家騒動となるわけです。トーゴでは来年大統領選を控えていますし、独立後今までまともな政権交代を行ったことがありません。エデヤマが政権を握ってからずっとニャシンベ家が政権を持っているわけで、もちろんフォールは再選を狙っています。ここで目の上のたんこぶとなるのがクパチャの存在です。クパチャも2005年に取り損ねた権力の座を取り戻そうとするでしょう。そこで、フォールはクーデター未遂容疑でクパチャを襲い、クパチャの自宅を襲撃しました。この襲撃を指揮したのはフォールの妹の婿であるカダンガ大佐です。一方、その襲撃に介入したのがロックの率いる秘密警察部隊でクパチャの命を救ったとされています。
ということでこれから来年にかけてトーゴではこのニャシンベ家のお家騒動が激化しそうな気配です。
ちなみにクパチャには双子の弟でビジネスマンのトイがいます。また、異母兄弟のエソリザムはクパチャの腹心ですが、クパチャのあと逮捕されています。末弟のメイはフォールの大統領府に登用されているそうです。
この記事はRFIがこのニャシンベ家のディナスティーを記事にしていて、それをもとにしました。またAfrik.comがフォールとクパチャの確執に特化した記事を掲載しています。別の記事でトーゴの憲兵隊がクパチャのクーデター計画を裏付ける押収された大量の武器を公開したそうです。(Afrik.com

余談ですが、トーゴは旧ドイツ領ということもあってビールが有名です。また、ロメの港はコトヌ港よりも手数料が安く、またラゴスよりも安全ということで近年取扱量が増えているようです。

2009年3月26日木曜日

Africa:News Round Up 3/26


まずマダガスカルです。ラジョエリナ新大統領が就任して落ち着くか?と思いきや、ラバロマナナ前大統領の支持者がデモを繰り返す騒ぎになっています。(RFI)ラバロマナナ前大統領は政権を軍部に譲ると政権を投げ出した後、米国大使館に身を寄せているなどの情報はあったものの公的に姿を現すことはなく雲隠れしていましたが、スワジランドに姿を現しました。(BBC)このあたり、怪しいというかラバロマナナも困ったのかな?というか複雑です。スワジランドは南アフリカ共和国の中に島のようにある「王国」です。この王国というところがミソで、王国では王様が全権を持っており、そこが共和制の国とは違います。そこにラバロマナナが身を寄せたということ、これは1つの意味を持っていると思います。一方国内外でさまざまな抵抗に晒されているラジョエリナ新政権は選挙に向けてAssise Nationale(国民集会?)を4月2〜3日に開催すると発表しました。(Afrik.com)とにかく、ラジョエリナの政権奪取はマダガスカルの政治混乱の単なる1ページにすぎなかった、ということです。先行きは極めて不透明、といわざるを得ません。

フランスのニコラ・サルコジ大統領がRDC(コンゴ民)コンゴニジェールの3カ国を駆け足で回りました。この選択がかなりあざといと言えます。France 24のニュースでは、RDCはフランスの援助を確認した上で、北キブ州の資源をルワンダと分け合うように示唆、キンシャサからコンゴ川を渡って対岸のブラザビルに移動しました。コンゴでは近々大統領選が行われます。ブラザビル訪問は「ついで」という感じをぬぐえませんが、ンゲソ大統領の顔は立てた、という感じでしょうか。そして、ニジェールに飛びます。本ブログでも伝えましたが、ニジェールではフランスのAreva社がアフリカ最大と言われるウラン鉱山の採掘権を取得しており、その見返りともいえる援助を約束したようです。(Jeune Afrique

地下資源の話が出たところで、BBCがこのアフリカの資源国における鉱山採掘権のレポートを紹介しています。このレポートではアフリカの最大の資源国南ア、ダイヤモンド鉱山を持つシエラレオネ、アフリカ最大の金産出国ガーナ、地下資源の宝庫コンゴ民、マラウイ、タンザニアとザンビアを対象にこれらの地下資源採掘をめぐる問題点と、アフリカが「取り損ねている」資源の代価と資源開発のチャンスをレポートしています。

このレポートには出てきませんが、資源大国であるナイジェリアの経済メルトダウン危機がやはり深刻化しているようです。(All Africa

同じくボーキサイトが出るギニアでは旧政権幹部によるずさんな鉱山管理をダディス・カマラ大統領が激しく追求しており、今度は旧政権の首相が逮捕されています。ギニアでの最近の流れはまさに「粛正」ともいえるもので、こういった膿を出し切ってから選挙を行うのだという強い意志が感じられます。(Afrik.com

2009年3月5日木曜日

Africa:News Round Up 3/4


まず、ギニアビサウの状況ですが、憲法に従い国民議会のライムンド・ペレイラ議長が暫定大統領に就任しました。またAUはアジスアベバで特別の会議を開き、ギニアビサウの状況をクーデターではないと結論づけました。(Afrik.comの記事
また、ガボンのオマール・ボンゴ大統領が、今回の暗殺は民主主義への攻撃であると暫定大統領にあてた公式書簡で述べたそうです。まあ、ECOWASの代表も同じことを言っていますが、それは暗殺の全容が明らかになる前の話で、AUが今回の暗殺を政治的なものと切り離した今となってはちょっとズレちゃった感じを否めませんし、なによりも「他ならぬあなたが言うの?」と、まず思ってしまいます。最近、ガボンでは一連のジャーナリストの拷問などそれこそ反民主主義的な動きがボンゴ大統領側に見えるにもかかわらず、です。(JeuneAfriqueの記事

RDC-ルワンダの間にある、今回ンクンダのゲリラ戦の舞台となったキブ湖は大量のメタンガスを発生させることで知られており、それゆえに「死の湖」と呼ばれてきたそうです。IRIN Newsが伝えるところによると、ルワンダ政府は今週このキブ湖のメタンガス開発の3.25億USドルの契約をアメリカのContour Global社と結んだそうです。ルワンダはこのメタンガスを使って燃料用ガスと発電を行う予定だそうです。最近ルワンダのカガメ大統領は援助依存の体質からの脱却をブチ上げていますが、これはRDCキブ州のレアメタル等の地下資源もさることながら、すでにこのメタンガス開発のめどがついていたからだったのでしょう。ただし、これだけで援助依存から脱却できるかどうか、この見通しはそんなに明るくないと思うのですが。

ウガンダの西部にそびえるルウェンゾリ山地が山頂部にいただく氷が20世紀に激しく減少し、ここ数年のうちに完全に消え去るかもしれないとIRIN Newsが伝えています。これはウガンダの農業に打撃を与え、またマラリアなどの疾病を広げる可能性があるそうです。

AllAfricaによると、ガーナでは軍人と民間人の間に一種の緊張が高まっていることを伝えています。

シエラレオネは内戦から抜け出てまだ間もなく平和構築の段階ですが、若年者層の仕事がないことが国の安定を脅かす可能性があることをIRIN Newsが取り上げています。仕事がない若年者層は結果としてマリファナを吸ってブラブラしたりするしかないのです。こういう若年者層が60%を超えるそうです。そして次には犯罪に走らせることになります。しかし政府のこの問題に対する取り組み体勢は整っていません。若年者の問題に割り当てられる国家予算は全体のわずか1.4%にすぎません。この途上国における若年者層の問題を私は個人的にかなり前から重要視していました。国際協力の世界では例えば子供にはUNICEFという巨大なロビー団体がありますし、女性問題にも強大なロビー団体が存在します。農林水産にも非常に大きなロビーがあります。そういったロビーがほとんどない、国際協力から忘れられた人々・・・それがこの若年者層なのです。しかし、まさに今、あるいは数年後にその国を支えていくべき人たち、それがこの層です。よって「援助の効率性」という観点からすれば、論理的に考えて、若年者層というのは優先的に援助の対象とするべきなのではないでしょうか?

さて、最後に今私が一番心配しているのは実はナイジェリアです。大きな政治的混乱こそ見られないものの、ナイジェリアは今回の世界不況の影響を最も直接的/間接的に被っています。ナイジェリアについては明日にでも別記事でまとめたいと思っています。

2009年2月21日土曜日

Africa:News Round Up 2/21


今朝も寒いダカールです。もう2月も下旬だというのに。

寒いのはダカールだけでなく、ギニアコナクリでも異常に寒い天気が続いていて、農作物に被害が出ていると、IRIN NEWSが伝えています。ギニアのマリ(国ではなくギニアの町の名前)ではFAOとWFPによると1/17〜26にかけて平年なら12度くらいまでしか下がらない気温が1.4度まで下がりました。これによって、植物はまるで火に当てられたように枯れているそうです。また家畜にも被害が及び、千頭あまりのヤギや羊が死んだそうです。

次に経済ですが、ガーナの新大統領アタ・ミルズ教授はガーナ経済が深刻な危機にあることを国民に発表しました。昨日ナイジェリアの経済危機についても触れました。またガンビアもかなり不況の影響を受けているようです。これらのことから見えてくるのは域内の独自通貨を持つ国が経済危機状態を示しはじめたということです。(Afrique en Ligneの記事
また、同じくですが、AllAfricaは南アフリカのフラッグシップキャリア、South Africanが巨額の債務を抱え、資金繰りに苦労していると報じています。記事によるとこれは単純に不況の影響ではなく、麻薬がらみのスキャンダルがあり、ロンドンでSAAフライトのクルーの乗ったバスから大量のコカインを発見されたことも響いているようです。

RFIによると、コンゴ民東部の北キブ州でコンゴ民軍と共同作戦を行っていたルワンダ軍の作戦終了にともなう撤退が始まったそうです。

最後に、マダガスカルですが、本日土曜日にラジョエリナ氏の指揮する集会が予定されているそうです。アンタナナリブの動きは暴力的な雰囲気ではなくなってきましたが、解決からはほど遠く、問題の慢性化、長期化が心配されます。(RFIの記事

2009年1月6日火曜日

Africa:News Round Up 1/6


ニジェールでは、フランスAreva社とニジェール政府の合弁会社が世界で2番目に大きいとされるウランの鉱脈を採掘することで合意しました。アメリカは「グリーンエネルギーに注力する」と言っていますが、節電とグリーン発電を合わせても、パワーハングリーな状態は変わらないだろうし、多分原子力への需要が増えると見越しているのでしょう。(Afrik.comの記事

ガーナの大統領選が野党候補のジョン・アタ=ミルズ教授の勝利に終わったことはお伝えしましたが、落選した与党候補ナナ・クフォ=アド氏は、「これだけ僅差だとほんの1つの不正でも結果に関わる。今回の選挙でも一部で不正があったと考える」とは言ったものの、その後大きな混乱はなく、無事に政権交代が終了しそうです。これを受けて、ECOWASやAUなどの国際組織はガーナが民主主義のお手本を示したとして祝福を送っています。アタ=ミルズ新大統領はジェリー・ローリングス政権時の副大統領で、税制および経済学の教授です。ガーナでは2010年から海底油田の採掘が始まり、これを含めたガーナ経済のハンドリングのノウハウが問われる時節で、新大統領とガーナ行政の力量に期待が集まるでしょう。

マリではやはり北部での治安悪化が起こっているようです。コミュニティの間での市民レベルの戦争に発展するのではないかとAfrique en Ligneは懸念を示しています。

コンゴ民東部ではンクンダの報道官ベルトラン・ビシムワがTV5のインタビューでまたまたMONUCを名指しで非難。「MONUCは空白地帯でのコンゴ民軍の活動を故意に見逃すことによって混乱を招いている。そもそも、その存在が無意味である。」と、もともとMONUCの痛い部分をかなり狙って突いてきています。

ガボンでは昨年末あたりにお伝えしたと思うのですが、風刺新聞のジャーナリストが大統領のボディーガードに袋だたきにされるという事件がありましたが、その後もジャーナリストやNGOに対する圧力を強めています。この国も資源だけで成り立っている国なので資源の価格が落ちて売れなくなると、一発で社会状況が変わってしまうという脆弱さをモロに見ている気がします。

モーリタニアでは5月に大統領選挙を行うという発表がありました。(ロイターの記事

最後にギニアですが、この週末フランスの協力フランコフォン国務長官が訪問していましたが、ギニアの選挙を2009年中に実施するという説得に成功したようです。しかし、ここに来て不協和音が聞こえてきました。ナイジェリアのヤル・アデュア大統領がセネガルのワッド大統領とリビアのカダフィ師を「軍事クーデターを支持した」と非難しています。これがECOWASやAUのなんとなく足並みの揃わないギニア情勢に対する動きにつながっているのかもしれません。(AllAfricaの記事
ヤル・アデュア大統領の言ってることは正しいと思います。もちろん、ギニアの新政権はまず憲法を整備するなり元通りにするなりして、法治国家の体裁を整えなければなりません。その後迅速に完全に民主的なプロセスによって選挙を行い、新しい大統領を選出しなければなりません。多分、ワッド大統領もそのことはなんの異論もないと思います。
しかし、危惧されるのはギニアをネタにしてアフリカ首脳がECOWASやAUの主導権争いを行うことでしょう。正しい主張の裏にそのあたりの駆け引きがチラチラと見えるのが気になります。ましてやECOWAS分裂とかになれば、この経済的に難しい局面においてとんでもない事態を招きかねません。

2009年1月2日金曜日

Africa:News Round Up 1/3


ここ数日ダカールは日中気温が上がって暑いくらいです。それとものすごく乾燥しています。

まずはギニアから。ギニアの新政権は国際社会でのギニアの位置の正常化を目指して動き続けています。リベリアに続き、シエラレオネのフリータウンにも特使を派遣、アーネスト・バイ・コロマ大統領に接見し、クーデターの理由等を説明したそうです。また、この特使はセネガルの飛行機で到着したとのことで、ワッド大統領が飛行機を貸してあげたようです。(Afrique en Ligneの記事)また、ワッドは早期にギニアの関係者を招集し、選挙の日取りを決めることと、選挙の日取りが決まったら公式訪問を行うとしています。(Afrique en Ligneの記事
また、フランスの協力・フランコフォン国務長官のアラン・ジョヤンデ氏がコナクリを訪問予定です。(Afrique en Ligneの記事

次にガーナの大統領選挙は野党候補のジョン・アタ・ミルズ氏が当選しました。(AllAfricaの記事)4万票ほどの僅差でした。

セネガルではメッカに巡礼に出かけた人たちが多数取り残されてます。これは今年のメッカ巡礼オフィシャルツアーを請け負ったサウジのZam Zam社のチャーターした飛行機が「タイヤのパンク」でリビアに緊急着陸。それ以後動けなくなったためで、2500人あまりがダカールに帰れない状態になっていました。これを受けてセネガル政府はAir Senegal Internationalとこれらの人々の「救出」につき、協議していましたが、今度はモロッコ王が救いの手を差し伸べるようです。このメッカ巡礼ツアーについてはAir Senegalについての記事でも触れましたが一気に7000名ほどが動くかなり大きな契約なのです。Jeune Afriqueによると、今年のメッカ巡礼ツアーは1人230万CFA(45万円ほど)でかなり高いですね。

2008年12月31日水曜日

Ghana:選挙結果の公表遅延


Afrik.comによると、本日予定されていたガーナの大統領選挙第二回投票の結果発表は土曜日まで持ち越されることとなりました。
その理由は中央のTain地区における投票が、機材の不備でまだ行われていないためとしています。それ以外の結果ではJohn Atta-Mills候補4 501 466 票 (50,13 %)、Nana Akufo-Addo候補4 478 411 (49,87 %) と接戦となっており、Tain地区での投票結果によっては結果が入れ替わることもあり得るということです。

2008年12月30日火曜日

Africa:News Round Up 12/30


まずは12/28に投票が行われたガーナの大統領選ですが、まだ公式な発表はないものの、野党のリーダーのJohn Evans Atta-Mills候補が僅差でリードしていると伝えられています。この予想をうけて、与党側が投票結果を有利に操作しようとしているという噂が立ち、選挙管理委員会に野党の支持者が押し掛け、騒ぎになっているようです。(All Africaの記事)野党の代表は支持者に平静を保ち選挙管理委員会の最終結果発表を待つよう呼びかけています。

次にギニアですが、ワッド大統領がクーデター側を支持したのに対し、AUアフリカ連合は、ギニアを一時的な除名処分にしました。アフリカ連合としては憲法のない国をメンバーとしては認めるわけにはいかない、というのがAUの主張です。またECOWASはギニアの新政権と協力していくことを発表していますが、2年後という選挙の時期については遅すぎる、容認できないとしています。先進国側の反応はクーデター非難以降あまり聞こえてきませんが、様子見というところでしょうか。コナクリの様子は落ち着いているようです。クーデター以後出されていた夜間外出禁止令も解かれました。また新大統領ムサ・ダディス・カマラは22人の軍幹部を定年退職させました。政府内のコンテの負の遺産をまずは外科手術で切り捨てようということなのでしょう。彼の動きはかなり知的で速いように思います。もちろん、ギニアで一番カネが動く鉱山省には真っ先に一石を投じていますし。またBBCによると、ギニアの暫定政権はKabine Komara氏を首相に任命しました。コマラ氏はエジプトのカイロに本部を置くアフリカ輸出入銀行の幹部だということです。これを見てもわかるようにコートジボワールやモーリタニアの軍事クーデターとギニアのそれは性格が違うし、カマラ大統領はかなりバランス感覚のある策士なのかもしれません。

ナイジェリアはなんだかよくわからないのですが、今になってビアフラ戦争の残党がおかしな動きを見せていたりします。そんな中、UNIDOが水力発電可能な250の場所を見つけたとAfrique en Ligneが伝えています。これは電力ハングリーなナイジェリアにとって朗報と言えるでしょう。

RDCは動きが鈍くなっているのですが、何とンクンダが国連に対して「コンゴ民軍をなんとかしてくれ」と苦情を申し立てているということです。ンクンダによれば、FARDCは停戦協定を守っていないということです。(Afrik.comの記事
また、この「ルワンダ戦線」とは別の「ウガンダ戦線」においてLRA (The Lord's Resistance Army)のゲリラが400人あまりの民間人を殺害したとRomandie.comが伝えています。JeuneAfriqueの伝えるところでは国連のソースでは200人となっています。

最後に、ジンバブエですが、コレラによる死者は1500人を超えたそうです。また、難民化した人々が南ア国境に押し寄せている、ということです。

2008年12月26日金曜日

Africa:News Round Up 12/26


今年のクリスマスは全世界的にあまりハッピーな人がいなかったのではないか?と思います。
バチカンの法王講話も「平和」というものを前面に押し出したものだったといいます。これは、全世界を巻き込むような戦争が終結して60年あまり、世界の平和を導いてきた「国際連合」の求心力というものが低下しているせいなのかもしれません。人間はいつまで争いを自ら求め、連帯して共存するということの尊さを踏みにじることを続けるのでしょうか?
しかし、この国連のほころびは他ならぬアメリカのイラク侵攻によって決定的になったと思います。新政権が国連を尊重するという強力なアピールをしないと、国連は今後、どんどん迷走する結果になる気がします。

まず、コンゴ民南部でエボラ出血熱が発生し、すでに9名が死亡、21名が発症していることが確認されているそうです。(JeuneAfriqueの記事)また、コンゴ民では今回のキブ州での内戦をうけ、東北部の中心都市カタンガから外国人ビジネスマンが大量に撤退をはじめているようです。

次にニジェールですが、来年12月に予定されている大統領選に向け、やはり3選を狙う親タンジャ派とそれを阻止しようとするグループの対立が激しくなってきました。タンジャにしてももともとは軍人出身でクーデターによって政権を奪ったという過去を持っています。ニジェールもまた、完全に民主的なプロセスによって政権交代がなされたことがない国なのです。また、タンジャについては健康状態が優れないとも言われており、政権途中でタンジャが死んだりすれば、今回のギニアと同じ運命をたどることになります。もちろん、タンジャはコンテとは違って独裁的とは言えないし、非常に温厚な大統領ということで、国民や国際社会の受けもいいというところが違います。だからなおさらタンジャにはディウフやオバサンジョ、クフォやケレクのように憲法を曲げて権力の座に納まるのではなく、身を引いて新しい大統領に任せてほしいと思うのです。

ガーナは今週末予定されている大統領選の第二回投票に向けて、隣国(コートジボワール、トーゴ、ブルキナファソ)との国境を26日から29日まで閉鎖しています。陸路での移動はできません。またECOWASはこの投票に際して、再び平和裡に投票を行うよう呼びかけました。

最後にいっこうに出口が見えないジンバブエですが、某所で「ムガベを非難してもはじまらない」という意見を見ました。しかし、ジンバブエを私物化し、政権交代どころか連立の道すら拒絶しているのはムガベ本人で他の誰でもありません。現職の大統領というのは職務と責任がともなうものです。日本で田母神の問題が起こったときも、こういう混同をしてる人がたくさんいました。彼が単なる私人としてあの「論文」を出したとすればそれは単に個人の表現の自由に属するもので何ら問題はなかったのです。しかし、彼はそれを現職の航空自衛隊の幕僚長という立場でやったからまずいのです。ジンバブエのムガベも同じです。彼は大統領として国民の安全と繁栄と自由を守らなければならないのに、それと全く反対のことをやっているから非難されているのです。もし、ムガベが今本当にジンバブエ国民のことを考えるのであればさっさと身を引いて亡命するべきなのです。それが、大統領という役職に課せられた「責任」というものだと思います。そういう責任を果たさず、なんでも英米のせいにして保身を図る様子は卑怯としか言いようがありません。あらゆる非難をうけて当然です。

2008年12月23日火曜日

AFrica:News Round Up 12/23


まず、昨日ギニアのランサナ・コンテ大統領がなくなったそうです。コンテ大統領はもうしばらく前から姿を見せていないことから、2週間ほど前から死亡説がささやかれており、この死亡説を流布した新聞のジャーナリストが逮捕されたりしていました。ギニアは人としては他の西アフリカ諸国とそんなに変わらないのですが、歴史はかなり違います。独立は1958年とアフリカ元年より2年早く、しかも建国の父、セク・トゥーレはかなり徹底した社会主義とそれにともなう恐怖政治を行いました。そのため、隣国に比べてインフラ施設などで大きく遅れを取り、貧困が早く進行しました。セク・トゥーレの死後、軍事クーデターによってランサナ・コンテが政権を握り、それ以来ずっとコンテが政権を握っています。コンテはトゥーレとは違い、ギニアは社会主義を捨て、国際協調の道を選ぶのですが、2007年からはストライキなどが起こり、少々ゴタゴタしはじめたことろで今回の大統領の死亡。一度も平和裡に政権交代が行われたことのないこの国でどんなことが起きるのか、心配です。特に、ランサナ・コンテの最大の政敵であるアルファ・コンデ氏がまるで見計らったように12/21に亡命先からコナクリ入りしています。(Afrik.comの記事
また、コナクリから350kmほど離れたピタの監獄から、唐辛子入りの水を使って看守の目をくらまし、42名が脱獄に成功したそうです。

次にマリのトアレグ問題ですが、私が読んだ記事では犯行グループは麻薬密売人とあったのですが、JeuneAfriqueなどでは犯行グループをトアレグ族であるとしています。またトゥーレ大統領の談話も、北部の問題を起こしているトアレグゲリラとの対決姿勢に入った、と伝えています。また一方で、ギニア=マリルートで2008年には200kgものコカイン輸送が摘発されており、麻薬密売人というのももっともらしい話なのです。(Afrique en Ligneの記事)一体、どっちなのか、今後も見守って行きたいと思います。

Afrik.comが伝えるところによるとソマリアの状態は、「名のないジェノサイド」に等しいということです。平和というのは戦争をやっている本人達が求めなければはじまらない気がします。

しかし、大統領が国全体を私物化しているジンバブエもそういう意味では立派なジェノサイドだと思うのですが。と、思っていたらAllAfricaが同じことを書いてました。

モーリタニアでは監禁されていた前大統領を釈放しましたが、前大統領は自分が今でも大統領であると主張しており、まだまだゴタゴタが続きそうです。(Afrik.comの記事

今月初めに平和裡に投票を終えたガーナですが、ECOWASなどがこのプロセスの成功を評価する一方、現地では有力政治家が民衆に「平静」を訴えるなど、第2回選はなんとなくキナ臭い感じが漂っています。

JeuneAfriqueが伝えるところによるとビサウは麻薬取り引きの舞台になっているということです。

2008年12月11日木曜日

Africa:News Round Up


今日もまたまとめて書きます。
まず、ガーナの大統領選挙ですが、過半数を取る候補者がなく、第2回投票(決選投票)が行われることになったそうです。また、議会の方もなんか数におかしな点があるという話もあります。

次にブルキナファソですが、Afrik.comなどによると、ブレーズ・コンパオレ大統領は「まだ自分はやれる」とブルキナの各紙インタビューで語ったそうです。このブレーズ・コンパオレは1951年生まれと、ガンビアのヤヤ・ジェメやコンゴ民のジョゼフ・カビラと同じく若い大統領と言えますが、1987年にクーデターによって前大統領を殺害し、政権を奪取したことや、大統領任期を2選に制限する憲法をねじ曲げて2005年の選挙で3選を果たすなど、かなり暴君的性格を持った人物です。次の選挙は2010年なわけですが、今回の発言は暗に出馬を表明したとも考えられ、波紋を呼びそうな気配です。現在ブルキナは域内では落ち着いている国に入ると思いますが、コートジボワールの内戦で同国に出稼ぎに出ていたブルキナ人の収入が減っていることなどから、経済的には逼迫していることも考えられ、2010年の選挙が非常に心配です。

サルコジ政権になってからフランスには「人権担当国務長官」というポストができたわけですが、外務大臣ベルナール・クシュナーがこのポスト新設を「間違いだった」と、こともあろうに昨日世界人権の日に発言、波紋を呼んでいます。彼の主張というのは「人権の保護という立場と外交をやっていかなければいけない政府の立場は相反する場合がある」ということで、なるほどな、とは思うのですが、長官のラマ・ヤッド女史は困惑しているようです。

一方トーゴでは死刑を廃止したそうです。トーゴは長年の内戦などから、国交が正常化していない国が多く、国際社会の中で孤立していますし、国際社会からの援助も隣国ベナンなどに比べて少ないのです。これはトーゴ政府がこれを問題視し、解決に向けて動き出したというアピールとも言えます。

コンゴ民ですが月曜にナイロビでキンシャサとンクンダの会談が行われているはずなのですが、その結果は聞こえてきません。その一方蚊帳の外に置かれたFDLR(RDC内に逃亡しているルワンダのフツ族武装集団)は不満を表明。また、国連もルワンダとRDC双方の政府がこれらの武装集団を支援していると非難しています。あちらを立てればこちらを立たず、という状態のようです。12月14日にはこれらをすべて集めた円卓会議がキンシャサで予定されているようです。

ガボンでは風刺新聞のジャーナリストが大統領のボディーガードにボコボコにされる事件が起きたとAllAfricaが伝えています。ガボンのオマール・ボンゴ大統領は先日フランスのNGOから「好ましくない独裁者」のトップリストに載せられるなど、評判がよくありません。

最後にセネガルですが政府の巨額の負債を見るに見かねたフランスが愛の手を差し伸べ、1億ユーロを超える緊急融資を実施するようです。ただ、セネガル政府の浪費ぶりは目に余るものがあるので、この体質を改善していかないと負債は膨らむばかりだと思いますが・・・

追加でジンバブエですが、ムガベは勝手に「コレラの終結宣言」を出しています。死者は増え続けてるというのに。

2008年12月7日日曜日

Africa:News Round Up


今日は1つ1つを別々の記事で取り上げるのでなく、全体として見回してみることにします。

まずは、ジンバブエ。ほとんど息絶えそうになった北朝鮮のようですが、ムガベはまだ粘るつもりのようです。しつこいですね。以前からの天文学的通貨の落ち込み、政治的混乱に加えて、水道などの公共サービスを維持できなくなってコレラ禍に襲われ、600人と言われる死者を出し、その感染域は隣国の南アフリカやボツワナに広がっていると言われます。これを受けて米国のライス国務長官もムガベを名指しで非難、もちろんムガベは突っぱねましたが、イギリスのブラウン首相、そしてEUも同調、さらに周囲のアフリカ諸国もムガベ降ろしに動き始めています。
さて、隣の南アフリカですが、通貨ランドの価値が落ち続けていたのがようやく底を打ったようで上昇に転じているそうです。アフリカの中でももっとも米欧の経済システムに近く、今回の不況の影響を受けると考えられる南アフリカ。隣国ジンバブエとの関係もあるし、不安材料が多いですね。
西に戻ってナイジェリアですが、この国の状況は南アよりもさらに厳しく、原油安の影響を受け、通貨ナイラが下がっています。もとより、歳出超過の赤字国家で、これに追い打ちをかける形になり、政治不安に発展しそうな雲行きも見えます。ジョスの暴動はその一端ですが、これによって隣国ニジェールとの関係がこじれています。また電力危機もあるようで、今回の不況の影響は南ア以上に深刻かもしれません。ジョスの暴動は一応収まってはいますが、宗教対立が民族対立に変質しそうな動きもあり、そうなるとさらにやっかいです。
ガーナは本日大統領と議員選挙の投票日です。かなりの接戦になりそうということですが、平和裡にこの選挙を乗り切ることで明るい話題を提供してくれるかもしれません。
あと、スーダンやソマリア、そしてRDC、ルワンダ、ブルンジ、ウガンダ、中央アフリカと争いの絶えないアフリカの状況を見るにつけ、ちょっと暗澹たる気分になってしまいます。

2008年12月4日木曜日

Senegal:全く改善しない電力事情


昨日は、何も書くことができませんでしたが、それは8:00〜12:00、14:00〜17:00、19:00〜21:00と停電していたからです。セネガルの電力事情の悪化はほぼ健全な都市の発達による需要の増加によるもので、これを見越した発電設備の増強を行って来なかった政府と電力会社の手落ちによるものです。私がここにやってきた当時は普通の人々は冷蔵庫も持ってなかったし、ラジカセよりも電池で動くポータブルラジオが主流でカラーテレビなんて少なかったのです。そのころは電化製品はすごく高かったのです。今は、そういう値段も下がりましたし、ほとんどみんなが持っているのです。そこで電力が足りなくなってしまった、わけです。またダカールなどではビルがどんどん建って、エレベータだの給水ポンプだのを動かすための多くの電気が必要になりましたし、ほとんどの会社がエアコンを入れています。こういう発展が電力の需要をはねあげたわけです。しかし、発電設備はマイナーな増強しかしてこなかった。これでは当然需要が供給を上回る状態になります。
このひどい停電がはじまってもうすでに4年たちますが、政府も電力会社も解決策を打ち出せていません。マナンタリのダムが動くから大丈夫とか新しい発電所ができるから、とかそういう空約束を4年も続けているのです。今ではSenelecやエネルギー大臣がなんかその類いのことを言ってもそれを信じる人なんていなくなってしまいました。
しかし、この電力不足はセネガルに限ったことではないようです。ナイジェリアがまさにこの状態になっているそうですし、ニジェールなんかはほとんどナイジェリアからの買電で成り立っているのにどうなっているか今はわかりません。私がいた頃はダカールよりも停電は少なかったですが・・・ナイジェリアは最近通貨のナイラが落ちてしまって、原油価格の低下とともに国際的な不況の波をまともに食らってしまっているようで、国内事情とともに心配です。あと、ガーナはボルタ湖の水力発電で、自国およびトーゴ、ベナンに売電していますが、これも数年前から発電設備に問題が起こり、たびたび停電しています。ガンビア、ギニアビサウ、ギニア、リベリア、シエラレオネももともと発電設備が脆弱だったり内戦をしていたりして、とても褒められた状態ではないのです。
やはり、徐々にクリーンで持続可能な発電方法にシフトしていくしかないのかもしれません。これにも大きな問題はありますが・・・

2008年11月30日日曜日

Africa:United States of Africa


Afrik.comの記事より。
Daniel Laineによって撮られた現存するアフリカの王様やスルタンたちがコートジボワールのアビジャンで会合を開いたそうです。詳細は省きますが、なぜかリビアのカダフィ大佐を「アフリカの王の中の王」と呼ぶなどなんだかちょっとうさんくさいのです。
ただ、面白いのはこの王様達が「アフリカの連邦政府」を作り、それをAUの将来あるべき姿として来年1月にエチオピアのアジスアババで開かれる予定のAU総会に議題提出するつもりだということです。王様達は結構まじめなようです。
しかし、このユートピックな「思想」のルーツはかなり古いのです。それは1945年、つまり第二次世界大戦が終わった年にケニア建国の父ジョモ・ケニヤッタやガーナの初代大統領、クワメ・ンクルマなどがイギリスのマンチェスターで開かれた汎アフリカ会議で提示されています。またエチオピア皇帝ハイレ・セラシエやタンザニアの初代大統領ジュリウス・ニエレレもこのパンアフリカニズムを信奉していました。また、セネガルの初代大統領レオポルド・セダール・サンゴールもこのパンアフリカニズムに強く惹かれ、西アフリカの旧フランス植民地が独立するに際して、現在のセネガル、マリ、ブルキナファソとベナンをまとめ、「マリ連邦」を作ろうとしました。しかし、この試みは失敗に終わり、現在ある形での独立が行われたわけです。
このパンアフリカニズムが惹き付けたのは政治家だけではありません。(もちろん、サンゴールは単なる「政治家」ではありませんが。)レゲエの神ボブ・マーレーもこれを歌っていますし、最近ではU2のボノが今年のTICADで「United States of Africaは長い目で見たアフリカの夢」と言ったりしている他、アフリカ各地で流行しているラップにもパンアフリカニズムの影響が見られるようです。

このパンアフリカニズムはアフリカ各国の独立後、政治的に一応は姿を消すのですが、2000年にトーゴのロメで行われたAUサミットにおいて当時の議長であったリビアのカダフィ大佐がこれを持ち出したことの流れを受けて、今回の王様達の動きとなっているのでしょう。
個人的な意見では連邦政府を作ったりという政治的なアフリカ統合はまず無理だと思うのですがAUの機能強化という意味では面白いと思います。あと重要なのは経済連合体で、現在もECOWASやSADCという枠組みがありますが、これの強化によって各国の経済的つながりや機能的な補完、そして物資のより自由な流通が経済発展にプラスの影響をもたらすと思います。

2008年11月27日木曜日

Ghana:選挙に向けての警戒始まる


irin newsの記事より。
ガーナでは来る12月7日に大統領および議員選挙が予定されており、予想される暴動などに対応するため警察の予防措置が強化されているようです。特に北部州は反政府勢力が強く、警戒が必要なようです。

余談ですが、隣のコートジボワールの大統領選挙は去る10月→12月→来年6月と伸ばし伸ばしにされており、バグボ大統領はやる気まったくなし・・・という感じです。