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2009年5月20日水曜日

Africa:News RoundUp 5/20


まず、マダガスカルですがこの前お伝えした通りラジョエリナ暫定大統領は今年末に行うつもりの新大統領選挙に出馬しないと表明したのですが、案の定条件を付けてきました。そして、その条件とは「過去の大統領が出馬しなければ、自分も出馬しない」ということです。これはあからさまに「ラバロマナナはダメ、ラチラカもダメ。こいつらが出てくるんだったら自分も出る」ということで、実質不出馬表明を覆したと言えると思います。というか、最初から出るつもりだけど、一応カダフィの顔を立てるポーズをしてみただけなんじゃないかと思います。(Afrique en Ligne)そのラバロマナナ前大統領は「数週間のうちにマダガスカルに戻る」と言われています。(Afrik.comRFIのインタビューではまだやる気まんまんな様子を見せていて、また選挙前そしてこの選挙そのものは荒れることが予想されます。

ニジェールではトアレグのゲリラと政府の間で交渉が持たれているようです。ここもポストタンジャに向けて極めて不透明なままです。(RFI

ダルフール問題におけるチャドとスーダンの関係ですが、RFIがハルツームの非常に不透明な立場を暴いています。もともとダルフールの問題はスーダン内の人種問題に根ざしています。しかし、ダルフールのゲリラがチャドを目指してくれれば、スーダンはこの国内問題から「足を洗える」だけでなく、このゲリラ問題をチャドの問題にすり替えることができるわけです。

ダディス・カマラの率いるギニアですが、ここに来て深刻な「モノ不足」に陥ったようです。水、電気の供給は滞り、食料不足も深刻なものになっているそうです。(Afrik.com

ナイジェリアではニジェールデルタのゲリラ、MENDの問題がまた心配なレベルに高まってきました。MENDは連邦政府に対して全面戦争を宣言しています。(Afrik.com

トーゴコートジボワールで選挙の日取りが決まったようです。コートジボワールは2009年11月29日に行うとギヨーム・ソロ首相が発表しました。(Afrik.com)トーゴは2010年2月18日に第一回投票、3月5日が第二回投票となるそうです。(Afrik.com

最後に昨年あたりから強力なテコ入れが行われたマリの航空会社CAM (Compagnie Aerienne du Mali)は名称を変え、Air Maliとなりました。CAMは中東ファンドグループAghan Khanが51%、マリ政府が21%、アゴラマリグループが21.66%、その他一般投資者が7.34%を出資して作られた会社です。(Afrique en Ligne)これはなかなかうまいですね。折しも最大のライバル、Air Senegal Internationalが機能停止していて、西アフリカ仏語圏でのリージョナルフライトのオファーが減ってしまっているので一気に顧客を獲得できるでしょう。Air Ivoireも値下げなどのプロモーションを行っているようです。

2009年5月8日金曜日

Africa:News RoundUp 5/7


チャドの続報から。
チャド東部にスーダン・ダルフールゲリラが侵攻している問題で、侵入したゲリラとチャド軍との間で戦闘が行われたようです。(Afrik.com)場所はチャド南東部のティシ村とハラズ・マンゲ村の間で今朝10時(GMT)に侵攻しているゲリラの部隊がチャド軍の待ち伏せにあい、機関銃を装備した12台の車両を置いて逃げたということです。また、これに先立つゴズ・ベイダ方面へのゲリラ侵攻の様子をBBCが伝えています。このチャドの争乱に対し、国連事務総長の次に動いたのはCEN-SADです。これはリビアのカダフィ師が音頭をとる機関ですが、ダルフールゲリラのチャド侵攻を弾劾しています。スーダン政府の動きは今のところ聞こえてきませんが、カタールのドーハで平和合意を結んだばかりであり、様子見をしているのでしょう。(Afrik.comRFI

ガボンのオマール・ボンゴ大統領が突然「休養する」と発表しました。(Afrik.com)ボンゴ大統領はつい最近、夫人を病気で亡くしたばかりでこの喪に服したいということです。
しかし、昨日フランスの司法当局がボンゴ大統領を含む3人のアフリカの大統領がフランス国内に持つ財産を調査すると発表したばかりです。あまりにもできすぎたタイミングでしょう。ちなみにあと2人はコンゴのンゲソ大統領、この人はボンゴ大統領の亡き夫人の父親であり、ボンゴ大統領の義父にあたります。それと赤道ギニアのオビアン・ンゲマ大統領です。(AllAfrica)また、ボンゴ大統領の健康が優れないという噂もあります。

ギニアではまたまたダディス・カマラが大鉈を振るい2人の大臣の首をすげ替えたようです。(Afrique en Ligne

ナイジェリアですが、この国もゴタゴタには事欠かないのですが、オロイビリというところにあるシェル社のパイプラインから非常に大きな原油漏れが起こり、農地が汚染されたそうです。(AllAfrica)今回の原油漏れの原因がサボタージュによるものなのかはまだ不明ということですが、ちょうど激しい降雨があり汚染を広げる結果になったということです。

コンゴ民ですが、北西部にてRFIを停波したそうです。(AllAfrica)そういえば、先日ルワンダでBBCが同じく停波されたことを伝えました。この2つに直接的な関連はありませんが、どうもキンシャサとキガリのつるみ具合に居心地の悪いものを感じます。さて、このRDC-ルワンダ問題の中心、キブ州ですが悪いことは重なるようで、今度は火山活動が活発化して住民を脅かしているとIRIN Newsが伝えています。

2009年4月29日水曜日

Africa:News RoundUp 4/28

しばらくラウンドアップをさぼっていたので明日と2回に分けてラウンドアップしていく予定です。

まずはマダガスカルですが、事態は特に目立って暴力的な方向に悪化しないかわり、解決にはほど遠く、全く前に進んでいないようです。ラバロマナナ前大統領の支持者が行った集会で警察と衝突し、36名が怪我をしたとAfrik.comが伝えています。そのラバロマナナは「マダガスカルに戻る」といいながら南アにいるのですが、ラジョエリナ率いる暫定政府はラバロマナナに対して逮捕状を出しました。これでラバロマナナはマダガスカルの地を踏んだとたん、警察に取り押さえられることになるわけで、有り体に言って暫定政府はラバロマナナに「帰ってくるな」と警告しているというわけです。(Afrik.com)さて、マダガスカルでは暫定政府によるメディア弾圧が続いているとAllAfricaが伝えています。前回のラウンドアップでラバロマナナが電話で首相を任命し平行政府を作っていることをお伝えしました。ラジョエリナ新大統領がAUやSADCの支持を得られないこと、そしてマダガスカルを離れられないのをいいことにラバロマナナは国外からの政権転覆を狙っているのがありありとわかるのですが、彼はボツワナのガブロンと南アのプレトリアを回ってそれぞれの大統領に面会して根回しをしているようです。そして、これらの国家元首が提示した「ラジョエリナと権力を分け合うこと」を拒否しているとAllAfricaが伝えています。またAfrik.comが現地団体に行ったインタビューによるとアンタナナリブでは激しいインフレが起こっているということで、政治的混乱によって人々の経済的および社会的な生活が「人質に取られた」ような状態である、ということです。

次にギニアコナクリです。やはり、というかなんというかムサ・ダディス・カマラ暫定大統領が今年末に行われる予定の大統領選に出馬表明です。(Afrik.com)そして、そんなコナクリに現れたのがブルキナファソのブレーズ・コンパオレ大統領。なんか、このあたりものすごく臭うのですが、ものすごく裏がありそうな動きです。というのは一度書きましたがブルキナファソも選挙を控えていますし、コンパオレが政権をにぎったそのやり方はダディス・カマラもお手本にしているのではないか、と思うのです。さらにコンパオレは憲法をねじまげて、本来なら再選できない大統領の座を「コンパオレに限っては再選を許す」という特記事項まで加えてしまった張本人です。ダディス・カマラとコンパオレの接近はカマラとワッドの接近より数倍キナ臭い気がします。(Afrik.com)コナクリではダディス・カマラの「粛正プログラム」に反対する汚職まみれの政治家と経済界があって、大統領選でカマラ下ろしをやってまた甘い汁を吸おうとしているという話もあります。(Afrik.com)軍政を続けるか、汚職にまみれたシビリアンコントロールに戻るのかギニア国民は厳しい選択を迫られるのでしょうか。

ルワンダですがRDC東部キブ州での反乱軍のリーダー、ローラン・ンクンダはルワンダ政府を不法な逮捕を行ったとして訴えるそうです。ルワンダとRDC政府はすでにンクンダの身柄をRDCに引き渡すことで話がついています。(Afrik.com
そのRDCの北キブ州ではルワンダ軍とRDC軍の共同作戦でフツ族ゲリラのFDLRを一掃したはずが、作戦終了後まもなくまたFDLRが動きだし住民を難民化させています。(Afrik.com

ニジェールで拉致され、マリに監禁されていたアルカイダの人質のうち、カナダ人の国連関係者2名とドイツ人とスイス人の女性観光客1名づつ、計4名が解放され、マリのバマコに移送されてマリ大統領に面会したということです。(Afrik.com

ナイジェリアではトラック運転手のストで燃料難になっているそうです。(Afrique en Ligne

コートジボワールですが、ブアケに駐屯していたフランス軍部隊「Force Licorne」が撤退しました。これは選挙の準備の一環です。(Afrique en Ligne)また、ギヨーム・ソロ首相は透明で公平な大統領選挙を約束すると声明を出しました。(Afrique en Ligne

最後にAir Senegal Internationalですが・・・カップスキリングで足止めを食らっていた乗客はダカールに移送されたものの、そこから先には行けませんでした。ダカールからパリに行く便は「燃料がなくて飛ばせない」ということです。乗客は放置されて情報すら与えられないことにいらだっています。一応セネガル側がホテルを用意しているようで、今晩はそこで夜を明かすことになります。また、明日セネガル側とモロッコ側との話し合いが持たれるようです。それにしても、一度崩れるともろいというか、今まで築き上げてきたASIの名声はいとも簡単に地に落ちてしまったようです。

2009年4月17日金曜日

Africa:News RoundUp 4/17

ブログを少々サボっています。

まず、マダガスカルですがまたおかしな方向に進んでいるようです。Afrik.comが伝えるところではラジョエリナ新大統領は「6ヶ月で経済を立て直す」と豪語しているそうです。ハッタリとしてもかなり危険なハッタリです。一方、ラバロマナナ前大統領はスワジランドで会見し、SADCの保護のもとマダガスカルに帰ると発表。(AllAfrica)続いて電話で首相を任命、マダガスカルは2人の首相を擁することになったのです。(JeuneAfrique)まだまだ政治的混乱は続く気がします。

次にセネガルではまだASIをめぐってモロッコとの関係が悪化しています。(Le Soleilの記事)実はセネガルではこのASI問題の前に別の航空行政での問題があったのです。西アフリカ諸国には航空管制を行う共通の組織ASECNAがあります。セネガルもこの組織に航空管制を任せていたのですが、何かの問題があってセネガル政府はASECNAを追い出してしまったのです。そして、それを自国の組織ANACSに置き換えたのです。しかしながら航空管制にはお金がかかります。今回セネガルに手を差し伸べたのは世銀のようです。(Afrique en Ligne

どうやら世銀はこの航空関連に力を入れるようにしているようで、ベナンのコトヌ空港の近代化プロジェクトに900万USドルを融資することにしたそうです。(Afrique en Ligne)ベナンは未開発の観光資源が豊かな国ですから、空港の近代化は大きなインパクトとなるでしょう。しかし、ベナンの経済成長率は2009年に予想されていた6.1%を達成できず、4.5〜3.8%にとどまるそうです。(Afrique en Ligne)記事ではこの低下の原因を開発援助の減少や輸出減少、出稼ぎ者からの送金の減少としていますが、隣国ナイジェリアの経済メルトダウンの影響をベナンはかなり大きく受けるわけで、今後ナイジェリアの経済状況によってはもっと成長率が下がる可能性もあると思います。

そのナイジェリアですが、経済の悪化とともに心配されるのが社会不安です。ナイジェリアはイスラム教徒とキリスト教徒の争いが絶えず、ジョスの暴動も記憶に新しいわけですが、今度は狂信的なイスラム教徒が教会に火をつけるという事件が起こっています。(Afrique en Ligne)また、南部にはビアフラの残党MENDニジェールデルタ解放運動がまた活発化しているようです。(AllAfrica

コートジボワールの方は元ゲリラのリーダーで首相に抜擢されているギヨーム・ソロ氏に対して、ゲリラの政党FNは「首相の座を退き、現政権の選挙引き延ばしに加担しない」ように求めました。(Afrik.com)しかし、Jeune Afriqueによるとソロ氏は首相をやめる気は全くないとのことです。

さて、トーゴでは近づいてきた大統領選を見据え、ニャシンベ兄弟の間で政争が勃発しています。(Afrik.com)この記事によると現大統領フォール・ニャシンベの弟で国会議員のクパチャ・ニャシンベ氏の自宅が自動小銃による襲撃を受けたとのこと。この襲撃の後、クパチャ氏はロメの米国大使館に逃げ込んでいたのですが、出てきたところを警察に逮捕されました。その容疑はクーデターをくわだてた、というものだそうです。(Afrique en Ligne

最後はマリです。フランスは総額にして2000万USドルの援助を発表しました。これらは、綿花産業、教育セクター支援、そして人材育成プロジェクトに対する支援にあてられるということです。(Afrique en Ligne)また、マリ文化省は国立博物館でトンブクツの写本(Manuscrit)を公開展示しました。(Afrique en Ligne

2009年4月9日木曜日

Africa:News Round Up 4/9


まずはアフリカ全体に関わることですが、ゲイツ財団がポリオ撲滅のために2.5億ドルを供出すると発表しました。(All Africa)実際の活動についてはロータリークラブが行うようです。そのポリオですが、数年前にはほとんど撲滅寸前のところまで行っていたのですが、Afrik.comによると2008年には26%も増加していて、CDCのレポートでは最も増加したのはナイジェリアで2007年には285人だった患者が2008年には801人に増えているそうです。ナイジェリアの他ではベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ガーナ、マリおよびトーゴに患者が残っているそうです。

さて、そのナイジェリアですがポリオもさることながら、経済社会状態の悪化が懸念されています。AllAfricaはこの経済メルトダウンは2015年がターゲットとなっているMDGミレニアムゴールの達成に悪影響を及ぼすとしています。さらに、ラゴスの外交機関に対するテロがあるかもしれないとも報じています。(All Africa)その一方、ECOWAS西アフリカ経済機構の汚職撲滅機関の音頭をこのナイジェリアがとることになりました。(All Africa)ECOWASの中で最も汚職が激しいとされているナイジェリアがなぜ??
また、ナイジェリア北部とニジェールでは髄膜炎の流行がかなり深刻な状態になっているようで、ヨーロッパの人道援助委員会ECHOが警鐘を鳴らしているとIRIN Newsが伝えています。その一方のニジェールでは政府とトアレグのゲリラが平和合意に達したそうです。(BBC)やはり、選挙を控えて国内問題をなんとか押さえていこうという動きなのでしょうか。

セネガルのダカールは政府予算の削減を話合うアフリカ諸国の財相会議(CABRI)をホストしています。(Afrique en Ligne)そのダカールを訪れていたフランス社会党の前回の大統領候補のセゴレン・ロワイヤル女史はニコラ・サルコジ大統領が2007年にダカールで行った演説の中で「アフリカ人が歴史の表舞台に立ったことはない」と述べたことに関し、謝罪したということです。(Afrik.com)また、チャドの前大統領ハブレ氏の裁判問題に関し、国際裁判所で原告ベルギーと被告セネガルの論戦が始まりました。(RFI

コンゴ民では東部でのフツ族ゲリラとコンゴ民政府の戦闘によって新たに3万人の難民が生じたとUNHCRが発表したそうです。(All Africa

最後にマダガスカルですが、アンタナナリブが政争に明け暮れている間にサイクロン被害が深刻化しているということです。(All Africa

2009年3月13日金曜日

NIgeria:メルトダウンを回避できるか?


もう1週間以上前になってしまいましたが、ナイジェリアの状態が心配だと書きました。その理由はいくつかあります。

1. 世界不況の影響をまともに受けている。
原油の大型生産国であるナイジェリアはリセッションの影響をまともに受けます。すでに原油の価格が下がり、通貨ナイラも下がりっぱなしです。
2. 内政が不安
南部ではニジェールデルタ問題、中北部ではジョスなどに見られるように宗教対立があります。そして経済の悪化は一般犯罪を増加させ、電力供給などの公共インフラを改善することが難しくなります。
3. 感染症の流行
首都でのラッサ熱、中北部での髄膜炎の流行が見られます。
4. 大統領の求心力低下
特に2.と関連して、大統領の指導力不足がチラチラと見えます。

このようにいくつもの要因が絡み合って連邦のシステムのメルトダウンにつながりかねない危険性をはらんでいる気がします。そしてナイジェリアのメルトダウンは周辺国にも大きな影響を与えるでしょう。ニジェール、ベナン、カメルーンなどはナイジェリア経済と深くつながっています。

2009年2月24日火曜日

Africa:NEPADはどうなったのか?


NEPAD (New Partnership for Africa's Development:アフリカ開発の新パートナーシップ)は2001年に発足したAUの下部機関でアフリカ開発の新しいビジョンと戦略的フレームワークです。NEPADを主導したのはアルジェリア、エジプト、南アフリカ、ナイジェリアおよびセネガルの国家元首です。2001年当時、オバサンジョ大統領、ムベキ大統領、ワッド大統領などの持っていた影響力は強力でした。そして、これらの人の鳴りもの入りで始まったNEPADは未来を約束されたも同然でした。私もNEPADは成長すると見ていました。しかしNEPADは全く動かなかったのです。AllAfricaがNEPADの今の記事を書いています。ワッドは「会議ばかりしている」とNEPADを切り捨てました。そしてオバサンジョとムベキは政界から引退。NEPADの現在は全く死体です。
しかし、いかにNEPADがアフリカの官僚主義によって殺されたとしても、その目的の重要性は現在でも薄れていません。NEPADの4つの目的は、

1. 貧困削減
2. アフリカの個および集団的持続可能な開発と成長
3. グローバルな経済システムの中でのアフリカの地位確立
4. 女性のエンパワーメント

となっています。これらをアフリカが自らのイニシアチブでやっていこうということだったのです。実動したなら素晴らしいことだったのですが、残念なことにワッド大統領の言う通り「会議ばかりしていた」のでダメになってしまったのは非常に残念です。

2009年2月21日土曜日

Africa:News Round Up 2/21


今朝も寒いダカールです。もう2月も下旬だというのに。

寒いのはダカールだけでなく、ギニアコナクリでも異常に寒い天気が続いていて、農作物に被害が出ていると、IRIN NEWSが伝えています。ギニアのマリ(国ではなくギニアの町の名前)ではFAOとWFPによると1/17〜26にかけて平年なら12度くらいまでしか下がらない気温が1.4度まで下がりました。これによって、植物はまるで火に当てられたように枯れているそうです。また家畜にも被害が及び、千頭あまりのヤギや羊が死んだそうです。

次に経済ですが、ガーナの新大統領アタ・ミルズ教授はガーナ経済が深刻な危機にあることを国民に発表しました。昨日ナイジェリアの経済危機についても触れました。またガンビアもかなり不況の影響を受けているようです。これらのことから見えてくるのは域内の独自通貨を持つ国が経済危機状態を示しはじめたということです。(Afrique en Ligneの記事
また、同じくですが、AllAfricaは南アフリカのフラッグシップキャリア、South Africanが巨額の債務を抱え、資金繰りに苦労していると報じています。記事によるとこれは単純に不況の影響ではなく、麻薬がらみのスキャンダルがあり、ロンドンでSAAフライトのクルーの乗ったバスから大量のコカインを発見されたことも響いているようです。

RFIによると、コンゴ民東部の北キブ州でコンゴ民軍と共同作戦を行っていたルワンダ軍の作戦終了にともなう撤退が始まったそうです。

最後に、マダガスカルですが、本日土曜日にラジョエリナ氏の指揮する集会が予定されているそうです。アンタナナリブの動きは暴力的な雰囲気ではなくなってきましたが、解決からはほど遠く、問題の慢性化、長期化が心配されます。(RFIの記事

2009年2月20日金曜日

Nigeria:神経質になっている連邦政府


なんとなくナイジェリアをめぐる報道や政府の反応にピリピリした神経質さを感じます。一昨日お伝えした赤道ギニアの大統領府襲撃に関し、ナイジェリアの連邦政府外相Ojo Maduekwe氏がコメントしているのですが、「ナイジェリア連邦は赤道ギニア政府施設に対して行われた犯罪行為に対し強い遺憾」の意を表した後、「これはギニア湾岸諸国がもっとお互いに情報共有等を通じて非国家的グループの攻撃に対し共闘しなければならない。」また犯行グループとナイジェリアの関係について「我々は全く無関係である。赤道ギニア政府は犯行グループの身元を突き止めてはいないし、たとえ彼らがニジェールデルタのゲリラであったとしても、ナイジェリア連邦政府とは全く関係がない。」と異様なまでに激しい調子でナイジェリア政府との関係を否定しています。(Afrique en Ligne仏語AllAfrica英語
また、このニジェールデルタ問題については「過度に誇張されており、訪問者や投資家を怖がらせている」と国連の事務総長アシスタント、チャールズ・ロプス氏が語っています。このようにナイジェリア連邦政府はニジェールデルタ周辺の問題に非常に神経質になっています。この背景にはもちろん世界不況があります。そして世界不況が始まる前からはじまっていたナイジェリア通貨ナイラの下落もあり、ナイジェリアは深刻な経済危機に瀕しているというのはあながち間違いではないと思います。「経済溶解(エコノミックメルトダウン)を回避するためナイラ札を増刷するべき」とラゴスの新聞が伝えているそうです。(All Africaの記事
ナイジェリアの状態は注意深く見守る必要がありそうです。

2009年2月19日木曜日

Africa:News Round Up 2/19


まずは明るいニュースからです。マリでは700名のトアレグゲリラが投降したと様々なメディアが伝えています。(BBCの記事、仏語)もちろんトアレグゲリラというのはマリ北部だけではなく、ニジェール、アルジェリア、リビアと非常に広い地域に分散しているのでマリだけがなんとかなったとしてもあまり変化はないのかもしれませんが、大きな前進だと思います。

しかし、その一方で昨年12月にニジェールのティラベリで起きた国連のフォウラー特使の拉致と1月に起きている4名のヨーロッパ人誘拐についてマグレブのアルカイダが犯行声明をアル・ジャジーラテレビで行いました。ニジェール政府はこの事件をトアレグゲリラと結びつけていたわけですが、ここに来て意外な展開となりました。もちろん、トアレグゲリラがこの件に関して全く関与してないとは言いきれませんし、むしろ積極的に関与していたと考える方が自然だと思います。つまり拉致された人質は身柄をトアレグゲリラからアルカイダに引き渡されたのではないか?とも思います。ニジェールではイスラム原理主義の跋扈を思わせるようなものはありませんでしたし、むしろその点ではセネガルの方が危ない気がしていました。しかし、今となっては逆にセネガルの強大なムリディズム等の動きがアルカイダ等の侵入を阻んだとも考えられ、そういうものがなかったニジェールにトアレグゲリラを媒介としてアルカイダが入り込んだのかもしれません。(Afrik.comの記事)ニジェールには協力隊員を中心としてかなり地方に日本人がいるので、本当に気をつけて欲しいと思います。

マダガスカルですが、今まで沈黙を保っていた軍が「軍は権力掌握はしないが、迅速な解決に向けて義務を果たす」と発表し、中立的立場を保ちながらラバロマナナ大統領寄りの姿勢を出しました。(BBCの記事)また、この記事によると今回仲介を申し出ているセネガルのワッド大統領は2002年にラバロマナナ大統領が政権を掌握した際にも仲介を行っているのですね。また、火曜日にはラジョエリナ氏陣営が5000人を動員してシットインを行ったようで、まだまだ解決の兆しは見えません。(Afrik.comの記事)

赤道ギニアのマラボでの大統領官邸襲撃を昨日お伝えしましたが、今度はサントメ・プランシペでクーデターを準備していたと思われる30人あまりのグループが摘発されています。地図を見ていただけばすぐおわかりと思うのですが、この海域で事件が相次いでいるわけで、関連性を疑わない方がおかしいと思うのですが、すべての事件がナイジェリアのニジェールデルタ、つまり「ビアフラ」の方向を指しているのです。(BBCの記事


最後に、Afrik.comがCFAフランのユーロへの固定の是非についての2人のエコノミストの見解を載せています。今回の世界不況でこの「固定レート」についてはまた議論が再燃するでしょう。しかし、これは慎重に行わないと大衆レベルでの貧困をものすごく加速させてしまう恐れも多いにあります。また例えばMDGなどの達成もさらに厳しくなる可能性があります。

2009年2月18日水曜日

Africa:News Round Up 2/18


まずは、赤道ギニアの首都マラボで武装グループによって大統領官邸が襲われ、クーデターか?という噂が流れましたが、後ほどこの襲撃グループがナイジェリアの「ニジェールデルタゲリラ」によるものだと発表されました。このグループはこれまでもこの海域で海賊行為を働いたりしてこの地域では問題となっているのですが、この発表もなんかいまいち胡散臭いのです。というのは襲撃から一夜明けても赤道ギニア政府筋は襲撃者の正体につきはっきりと特定できていないこと、そしてニジェールデルタゲリラの中でも最大のグループであるMEND(ニジェールデルタ解放運動)がこのマラボ襲撃について関与を否定しているのです。赤道ギニアは人口50万の小さな国ですが、石油が出ることもあってかなり潤っており、クーデターがこれまでも何回も起こっています。(RFIの記事AllAfricaの記事

RDC政府はコンゴ民東部での争乱につき、国際NGOのグローバルウィットネスを支持すると発表しました。このNGOはイギリスとタイの鉱物企業が「コンゴ東部での市民レベルでの争乱を誘発している」としてボイコットを呼びかけています。(Afrique en Ligneの記事)これまでもコンゴ東部問題にはルワンダから流れてきたツチ/フツの民族問題やウガンダLRAのような武器を持った狂人だけでなく、欧米亜の地下資源開発関係者が関与していると言われてきましたが、これを今になってRDC政府がわざと「表面化させた」のはどういうアジェンダがあるのか、気になるところです。

ベナンの給水についてIRINからのニュースです。ベナンのエネルギー水利省によると「ベナン国民の半数を安全な水から遠ざけているのは汚職である」ということです。ベナンの給水セクターのリフォームにはこれまで8700万ドルあまりがつぎ込まれ、このうち大部分が日本からの援助ですが、それでもリフォームは思ったほど進んでいないということです。日本からのプロジェクトを水利省でコーディネートしているブレーズ・ドッサ氏は「資金が届くとそれがプロジェクトに実際に下りてくるまで、長い長い関係者の列を通らなければなりません。」と語っています。これは難しい問題です。

ギニアコナクリでは早期の選挙実施に向け国際社会がカマラ大統領に圧力を加えています。(RFIの記事)そしてやっとカマラ大統領は選挙実施のアジェンダを出してきたようです。

最後にマダガスカルですが今度はセネガルのワッド大統領が仲介者として名乗りを上げているようです。(Bloombergの記事

2009年2月16日月曜日

Africa:News Round Up 2/16


ダカールでは先週数日暖かい日があったのですがまた週末から風が強くなって寒くなってしまいました。こんなに寒いのははじめてです。

まず、マダガスカルですが、あまりネット上のメディアやテレビには情報が出て来なくなりました。RFIに情報があり重要なので取り上げます。記事によると本日2/16月曜にラジョエリナ氏は任命した「大臣」にそれぞれの省に出向いて仕事にかかるように言い渡したということです。またラジョエリナ氏は彼の支持者にこれらの大臣につきそって各省庁に行くように要請していますので、現政府との衝突は避けられないと考えられます。各省庁付近では混乱が予想されますので付近では警戒が必要です。それにしても、AUの仲介、国連の仲介、フランスの仲介は全く無駄だったようですね。フランス協力国務長官ジョヤンデ氏はさっさとコナクリに飛んでしまいましたし。

ジンバブエは新政府の農業副大臣に任命されたロイ・ベネット氏をめぐって早速揉めまくっています。彼は写真を見ても明白なように白人なわけですが、就任して数日で副大臣の椅子から引きずり下ろされ、裏切り者とののしられたあげく、今度はテロリストに認定されてしまう始末。(RFIの記事)政治的な混乱はまだまだ続きそうです。

次にまたルワンダ周辺がキナ臭くなってきました。AllAfricaがたくさんルワンダ周辺の記事を載せています。まず、RDCからもとFDLRゲリラが多数ルワンダに送り返されています。しかし数字のうちわけを見ると子供の数が半数を占めており、どういうことなのか謎です。(記事)また、FDLRの幹部の1人、ハビマナ大佐も捕らえられました。(記事)また、ルワンダ国際犯罪法廷(ICTR)の代理記録係 (DEputy Registrar) のローランド・アムスンガ・オドネル氏が辞任しました。理由は「純粋に個人的な理由」ということです。(記事

ナイジェリアはなんだかまたJosがゴタゴタしているとかニジェールデルタ問題とか小粒なゴタゴタが満載なのですが、連邦政府が農村部でのインターネット接続スキームを発表しました。(AllAfricaの記事)ただ、記事を読むとこれには技術的バックグラウンドがほとんどありません。言ってみれば「絵に描いた餅」ですね。ナイジェリアは先日スイスで国連の人権会議が開かれた際、同性愛者に対する人権が認められているかという問いに「ナイジェリアには同性愛者はいません。呼びかけたのですが誰も呼びかけに答えませんでした。」と発言し物議をかもしています。ナイジェリアの特に北部などではイスラム法シャリアを採用する州があったりする人権無法地帯などです。姦通罪で死刑とかまるで中世の魔女狩りがまかり通る世界で、当然同性愛者など見つかれば殺されてしまいます。そういうところで、呼びかけても出て来なかったから「いない」というのは、あきれてものも言えません。

ベナンをフランスの外務人権国務長官のラマ・ヤッド女史が訪問しています。(Afrique en Ligneの記事)フランスの外交筋がアフリカの空を飛び交っていますが、これは何かあるのでしょうか。中国の国家主席のアフリカ歴訪と何か関連があるのかもしれません。

最後にニジェールのケータイ事情についての昨日の記事ですが、知り合いから「ニジェールでは今Orangeが一番人気です」との情報をいただき、確認しました。現在ニジェールのケータイキャリアはOrangeZain、Moov、Sahelcomの4社です。Orange(France Telecom)は一番後発ですが、数々のプロモーションや外国での展開を強みにして人気を博しているようです。

2009年2月6日金曜日

Africa:News Round Up 2/6


今年のダカールは異様に寒く、また風が強いので体感温度がさらに下がって長袖が手放せません。

さて、エチオピアで開かれていたAU会議は閉幕しましたが、最後の最後にカダフィ大佐がとんでもないことを言い出しています。BBCが伝えているところによると、「アフリカの政党は民族ベースになっており、それが政治の民族化を産み、血だらけになっている。アフリカにとって最良のモデルは我がリビアであり、複数政党は許されるべきでない」というのがカダフィ発言の骨子だそうです。
彼が暖めて発表した「AUをアフリカの連邦政府に成長させる」というアイデアは他の多くの国から「無駄な官僚組織を増やすだけ」という批判を浴び、あっさりと頓挫したわけですが、このカダフィ大佐の「民主主義観」を見ると、確かにUSAfというのは多分に危険なモノだと言わざるを得ないでしょう。もちろん、カダフィ発言の「民族主義の台頭」「政治が民族主義に牛耳られている」というのはある意味本当だと思います。ルワンダを例に挙げるまでもなく、アフリカにおいて民族抗争が絶えたことはないのです。しかし、そこから「だから独裁が正しいのだ」という結論に持っていくのはとんでもないことです。そもそもUSAf構想というのは根っこの部分に堅牢な本当の民主主義があってはじめて成立するもので、連邦制と独裁国家ほどコンセプトとして遠いものはない。これから1年AUがこのような民主主義の皮をかぶった独裁者に牛耳られると思うと少し心配です。

ニジェールの議会は基礎教育省の公金横領疑惑に関連して共和国検察官から提議された3人の議員に対する訴追免除特権剥奪を否決しました。なんか、怪しい話です。ブルキナの話でも書きましたが基礎教育はここ数年で多額の資金が流れ込んでいる分野です。そして、ニジェールでは援助協調と援助の効率化の名の下、複数のドナーが資金を出し合ってこれをニジェール政府が管理するという新しい方法を計画していました。そういうところでこのような疑惑が出てくるというのは「やはりこの方法はダメ」ということになりそうな気がします。(Afrik.comの記事

フランス外相のベルナール・クシュナー氏の公私混同疑惑も長引きそうな気配です。ミッテラン元大統領の例を挙げるまでもなく、フランスの政治家にはアフリカと関わりあいの深い人物が結構います。(Jeune Afriqueの記事

AllAfricaによると、サブスクリプションベースでナイジェリアの通信会社が南アベースのそれを凌駕したということです。

AU会合においてIMFがアフリカの各政府に「バランスシートをしっかりモニターするように」呼びかけました。小学生の「小遣い帳をつけなさい!」みたいな感じですが、実際バランスシートが信じられないようなことになってる国が多いのと、これに関しては日本をはじめとしてあまり先進国もよいお手本になっていないというところが何とも言えません。「ないカネは使うな!」それと「捕らぬ狸の皮算用をするな!」これは健全な経営における鉄則です。(AllAfricaの記事

2009年2月2日月曜日

Africa:News Round Up 2/2


週明けのNews Round Upです。

まずは、やはり混乱の続くマダガスカル情勢ですが、アンタタナリブ市長が「口先のクーデター」を煽動し、大統領に半旗を翻しています。しかも、7年前に現大統領が政権を掌握したときの彼の役職がやはりアンタタナリブ市長だったということで、ギニアに引き続き「歴史は繰り返す」パターンを地でいっています。この一種の「先祖返り」みたいなブームは非常に心配です。すべてが「歴史の必然」みたいな感じで正当化されてしまうとどういうことが起きるのか考えてみれば良いでしょう。そんなにしょっちゅう先祖返りを起こしていたら、人間性というものは一歩たりとも前に進むことはないのです。そして、ギニアにしてもマダガスカルにしても、これらの先祖返りが示唆するもの、それは新しい政権も実は倒された政権と「変わらない」ということなのだということを、やってる主体が気づいていないことにあると思います。もちろん、それを断じてしまうのは時期尚早であるというのも正しいですが、発足当時からそういう「含み」を持たせてしまうというところが問題なのであって、これは民主的な政権交代を成し遂げた例えばベナンとかガーナ等の安定度とは比べ物にならないと思います。それにしても、ここまで民衆レベルでの不満が高まっていたことを、外交筋とか協力関係者は察知していなかったのでしょうか?

次にジンバブエですが、コレラの犠牲者は3000人を突破、ついにムガベ大統領の俺様主義一直線にも陰りが見え、野党の代表と連立政権を目指すということですが、これに対してはメディアもこぞって「歓迎するものの・・・」(ここから先オフレコ)「多分、これはポーズ」というトーンです。しかも、暴落を続けるばかりのジンバブエドルはついに印刷さえもストップ。市井では米ドルが通貨として流通しているとのことです。しかし、ここまで破壊の限りを尽くして、それで連立とはどこまでいいかげんなのでしょうか。ムガベがしっかりいなくならない限り、この国の情勢が上を向くことはないと思います。

先週末よりエチオピアのアディスアババでAUアフリカ連合の定例会が開催され、各国の首脳が集まっています。しかし、モーリタニアとギニアは席を剥奪されたままで、しかもなんだかカダフィ師とナイジェリアのヤル・アルダ大統領との間に無言のキナ臭い主導権争いみたいな空気があって、ちょっと気になります。例のUnited States of Africa構想もこれだけ政治的にゴタゴタした国が増えると、「それどころではない」という気がします。

あと、先日から問題になっているようですが、セネガルやナイジェリアなどで当局による同性愛者バッシングが強くなっているということです。特にセネガルのケースは、逮捕されたのがエイズ対策関係者だということで、困ったことになっています。フランスをはじめEU、そして国際機関が動いています。これらはデリケートな人権問題がからんできますが、これはセネガルなど、民主的と言われているアフリカの「アキレス腱」とも言える場所でしょう。そして、被差別者あるいはその経験者がさらにその中でマイノリティを差別するという最も醜悪な現象となるわけで、これを容認したら、万人の平等という近代憲法の精神そのものを翻し、多数派による少数派弾圧を容認し助長してしまうという論理的な崩壊につながってしまいます。これもまた一種の「先祖返り」とも言えます。セネガルもナイジェリアも、ヨーロッパなどが持っているこの危機感を感じていないようでシラっとしていますが、これは「内政の問題だ」などとシラを切っているとあとで本当に高い代償を払うことになると思います。

2009年1月6日火曜日

Africa:News Round Up 1/6


ニジェールでは、フランスAreva社とニジェール政府の合弁会社が世界で2番目に大きいとされるウランの鉱脈を採掘することで合意しました。アメリカは「グリーンエネルギーに注力する」と言っていますが、節電とグリーン発電を合わせても、パワーハングリーな状態は変わらないだろうし、多分原子力への需要が増えると見越しているのでしょう。(Afrik.comの記事

ガーナの大統領選が野党候補のジョン・アタ=ミルズ教授の勝利に終わったことはお伝えしましたが、落選した与党候補ナナ・クフォ=アド氏は、「これだけ僅差だとほんの1つの不正でも結果に関わる。今回の選挙でも一部で不正があったと考える」とは言ったものの、その後大きな混乱はなく、無事に政権交代が終了しそうです。これを受けて、ECOWASやAUなどの国際組織はガーナが民主主義のお手本を示したとして祝福を送っています。アタ=ミルズ新大統領はジェリー・ローリングス政権時の副大統領で、税制および経済学の教授です。ガーナでは2010年から海底油田の採掘が始まり、これを含めたガーナ経済のハンドリングのノウハウが問われる時節で、新大統領とガーナ行政の力量に期待が集まるでしょう。

マリではやはり北部での治安悪化が起こっているようです。コミュニティの間での市民レベルの戦争に発展するのではないかとAfrique en Ligneは懸念を示しています。

コンゴ民東部ではンクンダの報道官ベルトラン・ビシムワがTV5のインタビューでまたまたMONUCを名指しで非難。「MONUCは空白地帯でのコンゴ民軍の活動を故意に見逃すことによって混乱を招いている。そもそも、その存在が無意味である。」と、もともとMONUCの痛い部分をかなり狙って突いてきています。

ガボンでは昨年末あたりにお伝えしたと思うのですが、風刺新聞のジャーナリストが大統領のボディーガードに袋だたきにされるという事件がありましたが、その後もジャーナリストやNGOに対する圧力を強めています。この国も資源だけで成り立っている国なので資源の価格が落ちて売れなくなると、一発で社会状況が変わってしまうという脆弱さをモロに見ている気がします。

モーリタニアでは5月に大統領選挙を行うという発表がありました。(ロイターの記事

最後にギニアですが、この週末フランスの協力フランコフォン国務長官が訪問していましたが、ギニアの選挙を2009年中に実施するという説得に成功したようです。しかし、ここに来て不協和音が聞こえてきました。ナイジェリアのヤル・アデュア大統領がセネガルのワッド大統領とリビアのカダフィ師を「軍事クーデターを支持した」と非難しています。これがECOWASやAUのなんとなく足並みの揃わないギニア情勢に対する動きにつながっているのかもしれません。(AllAfricaの記事
ヤル・アデュア大統領の言ってることは正しいと思います。もちろん、ギニアの新政権はまず憲法を整備するなり元通りにするなりして、法治国家の体裁を整えなければなりません。その後迅速に完全に民主的なプロセスによって選挙を行い、新しい大統領を選出しなければなりません。多分、ワッド大統領もそのことはなんの異論もないと思います。
しかし、危惧されるのはギニアをネタにしてアフリカ首脳がECOWASやAUの主導権争いを行うことでしょう。正しい主張の裏にそのあたりの駆け引きがチラチラと見えるのが気になります。ましてやECOWAS分裂とかになれば、この経済的に難しい局面においてとんでもない事態を招きかねません。

2009年1月1日木曜日

Africa:News Round Up 1/1


あけましておめでとうございます。
CYVOGUEは新年1/2から平常通り営業の予定です。時間は9:00〜23:00です。
さて、2008年はアフリカにとってあまり明るい年ではなかったと思います。2009年もあまり素晴らしくなりそうにありませんが、アメリカの新政権とそのリーダーシップに期待しましょう。

ダカールはいつもと同じような年明けでした。爆竹に花火が街を彩りました。でも世界不況の影響はこの国にも確実に押し寄せていて、それほどお祭り騒ぎというわけではない感じがしました。

さて、それでは本題のニュースですが、まずギニアコナクリから。Afrik.comの伝えるところでは昨日、コナクリはセネガルのワッド大統領の訪問を期待していたようですが、ワッドはこれをキャンセルしました。昨日も言いましたが、ギニアに元首クラスが公式訪問するにはまず憲法を整えて国家の体裁を整えることが必要なのだと思います。もともと弁護士であるワッドもそのあたりは気にしているはず。公式の政府が存在しない国を訪れることはしないと思います。

次に今まで一度も取り上げていませんでしたが、中央アフリカ共和国の話です。この国も内戦が続いていましたが最近やっと少し出口が見えてきたようで、反乱軍側との対話が進んだり、政治亡命していた元大統領が平和会議に参加したりしているようです。

ニジェールでは親タンジャ派の「大統領任期を3年延長する」という憲法改変に向けての動きに対抗して、反対派の動きが激しくなってきました。先日、拉致された国連事務総長の特使のカナダ人の消息もまだ不明なままです。

RDCではウガンダ戦線がまた緊張しています。30日にLRAが400人あまりの民間人を殺害したと伝えましたが、今度はLRA側が声明を出し、殺害したのはコンゴ民軍かスーダン軍かウガンダ軍、あるいはこれらの共同作戦による爆撃である、としています。いずれにしても被害を受けるのは民間人であって、責任のなすりつけあいをしても失われた人命は戻りません。

シエラレオネをカダフィ師が訪問しているとAfrique en Ligneが伝えています。カダフィ師は最近また非常に活発な動きを見せていますね。

ナイジェリアの深刻な電力危機は、発電所の閉鎖や燃料ガス工場の停止によって悪化、クリスマスの日や元日も大規模な停電が起きるとしています。

2008年12月30日火曜日

Africa:News Round Up 12/30


まずは12/28に投票が行われたガーナの大統領選ですが、まだ公式な発表はないものの、野党のリーダーのJohn Evans Atta-Mills候補が僅差でリードしていると伝えられています。この予想をうけて、与党側が投票結果を有利に操作しようとしているという噂が立ち、選挙管理委員会に野党の支持者が押し掛け、騒ぎになっているようです。(All Africaの記事)野党の代表は支持者に平静を保ち選挙管理委員会の最終結果発表を待つよう呼びかけています。

次にギニアですが、ワッド大統領がクーデター側を支持したのに対し、AUアフリカ連合は、ギニアを一時的な除名処分にしました。アフリカ連合としては憲法のない国をメンバーとしては認めるわけにはいかない、というのがAUの主張です。またECOWASはギニアの新政権と協力していくことを発表していますが、2年後という選挙の時期については遅すぎる、容認できないとしています。先進国側の反応はクーデター非難以降あまり聞こえてきませんが、様子見というところでしょうか。コナクリの様子は落ち着いているようです。クーデター以後出されていた夜間外出禁止令も解かれました。また新大統領ムサ・ダディス・カマラは22人の軍幹部を定年退職させました。政府内のコンテの負の遺産をまずは外科手術で切り捨てようということなのでしょう。彼の動きはかなり知的で速いように思います。もちろん、ギニアで一番カネが動く鉱山省には真っ先に一石を投じていますし。またBBCによると、ギニアの暫定政権はKabine Komara氏を首相に任命しました。コマラ氏はエジプトのカイロに本部を置くアフリカ輸出入銀行の幹部だということです。これを見てもわかるようにコートジボワールやモーリタニアの軍事クーデターとギニアのそれは性格が違うし、カマラ大統領はかなりバランス感覚のある策士なのかもしれません。

ナイジェリアはなんだかよくわからないのですが、今になってビアフラ戦争の残党がおかしな動きを見せていたりします。そんな中、UNIDOが水力発電可能な250の場所を見つけたとAfrique en Ligneが伝えています。これは電力ハングリーなナイジェリアにとって朗報と言えるでしょう。

RDCは動きが鈍くなっているのですが、何とンクンダが国連に対して「コンゴ民軍をなんとかしてくれ」と苦情を申し立てているということです。ンクンダによれば、FARDCは停戦協定を守っていないということです。(Afrik.comの記事
また、この「ルワンダ戦線」とは別の「ウガンダ戦線」においてLRA (The Lord's Resistance Army)のゲリラが400人あまりの民間人を殺害したとRomandie.comが伝えています。JeuneAfriqueの伝えるところでは国連のソースでは200人となっています。

最後に、ジンバブエですが、コレラによる死者は1500人を超えたそうです。また、難民化した人々が南ア国境に押し寄せている、ということです。

2008年12月12日金曜日

Africa:News Round Up 12/12


まずは、トーゴの話題から。ロイターによると、IMFが債務削減プログラムの対象になったと報じています。このプログラムはIMFと世銀が今まで行ってきた融資を段階的に削減し、プログラムの終わりには帳消しにするというプログラムです。このプログラムはもうかれこれ10年くらい前から実施されているもので、対象国になるには世銀やIMFが設けた政治的、経済的な改革を実施しなければいけません。また、PRSP(貧困削減戦略文書)という一種の国家政策を立てて、国連がたてたMDG(ミレニアム発展ゴール)の達成に向けて努力しなければいけません。トーゴは長年内政に問題を抱え、非常に不安定な国でしたが、ようやく落ち着きを見せてきたということでしょうか。私はニジェールやベナンでトーゴ人の友達がいますが、彼らに共通するのはびっくりするほど勤勉でしっかりした人だということです。コートジボワールからガーナ、トーゴ、ベナン、そしてナイジェリア西部は民族的な一種の連続性があるのですが、トーゴはそういう意味ではガーナに近いのかもしれません。

次にガンビアですが、IRINが伝えるところによると、ガンビアではせっかく育成した医療従事者がプライベートセクターや外国に流れてしまい国内の公立医療施設で深刻な人材難になっているということです。

コンゴ民ですが、月曜のナイロビ会談の不調さはEUなどの動きにも影響してきたのか、EUもUNを介した一種の軍事介入を考え始めているようです。しかし、EUがこのような形で入ることはただでさえややこしい状況をさらにややこしくする可能性をはらんでいると思います。また、ここにきてHRW (Human Right Watch) が発表したところによると、11/5にRDC東部のキワンジャという街でCNDPにより150人あまりの民間人が処刑されていたということです。ンクンダの軍の蛮行も明らかになってきました。

ALLAFRICAによるとリベリアでは米国大使がこの国での汚職は依然としておおきな障害であると発表しています。リベリアは先日伝えましたが、ようやく内戦から脱して民主的な選挙を実施し、米国平和部隊が復帰するなど復興に向けた動きが進んでいます。政治的安定の後、人々が求めるのは経済発展であり、このフェーズにかかっているものと考えられます。しかし、インフラが貧弱な国に例えばセネガルがやっているような企業の誘致などは難しく、まずは雇用対策と職業訓練を充実させ、人材を「復興」させなければならないでしょう。リベリアはかなり大きな米国の庇護のもとにあるので他の国とはまた違った急速な発展がのぞめるかもしれません。

また、ルワンダとフランスの外交関係も膠着したままですし、ブルンジの状況も芳しくないようです。西ではナイジェリアが依然としてなんかゴチャゴチャとやっています。

2008年12月7日日曜日

Africa:News Round Up


今日は1つ1つを別々の記事で取り上げるのでなく、全体として見回してみることにします。

まずは、ジンバブエ。ほとんど息絶えそうになった北朝鮮のようですが、ムガベはまだ粘るつもりのようです。しつこいですね。以前からの天文学的通貨の落ち込み、政治的混乱に加えて、水道などの公共サービスを維持できなくなってコレラ禍に襲われ、600人と言われる死者を出し、その感染域は隣国の南アフリカやボツワナに広がっていると言われます。これを受けて米国のライス国務長官もムガベを名指しで非難、もちろんムガベは突っぱねましたが、イギリスのブラウン首相、そしてEUも同調、さらに周囲のアフリカ諸国もムガベ降ろしに動き始めています。
さて、隣の南アフリカですが、通貨ランドの価値が落ち続けていたのがようやく底を打ったようで上昇に転じているそうです。アフリカの中でももっとも米欧の経済システムに近く、今回の不況の影響を受けると考えられる南アフリカ。隣国ジンバブエとの関係もあるし、不安材料が多いですね。
西に戻ってナイジェリアですが、この国の状況は南アよりもさらに厳しく、原油安の影響を受け、通貨ナイラが下がっています。もとより、歳出超過の赤字国家で、これに追い打ちをかける形になり、政治不安に発展しそうな雲行きも見えます。ジョスの暴動はその一端ですが、これによって隣国ニジェールとの関係がこじれています。また電力危機もあるようで、今回の不況の影響は南ア以上に深刻かもしれません。ジョスの暴動は一応収まってはいますが、宗教対立が民族対立に変質しそうな動きもあり、そうなるとさらにやっかいです。
ガーナは本日大統領と議員選挙の投票日です。かなりの接戦になりそうということですが、平和裡にこの選挙を乗り切ることで明るい話題を提供してくれるかもしれません。
あと、スーダンやソマリア、そしてRDC、ルワンダ、ブルンジ、ウガンダ、中央アフリカと争いの絶えないアフリカの状況を見るにつけ、ちょっと暗澹たる気分になってしまいます。

2008年12月6日土曜日

UEMOA:インフレ続く

Afrik.comの記事より。
UEMOAはUnion Economique et Monétaire Ouest Africaineの頭文字を取ったもので、加盟国に共通の通貨を供給している中央銀行BCEAOと西アフリカ開発銀行BOADを傘下に持つ経済機構です。UEMOAに加入する国はセネガル、マリ、ニジェール、ギニアビサウ、コートジボワール、ブルキナファソ、トーゴ、ベナンの8国です。このUEMOAの発表によると、2008年10月のUEMOA圏のインフレ率は7.5%に達しています。9月からは食料および原油の価格は下がっていますが、それにもかかわらず厳しいインフレが続いています。2008年の10ヶ月で言うと、UEMOA平均インフレ率は6%。加入国のうち最もインフレが激しいのはトーゴ8.7%とベナン7.7%で、平均値を下回っているのはコートジボワール5.9%とセネガル6%ということです。
トーゴおよびベナンという2つの国はこれまで域内でも物価の安い国とされてきましたが、エネルギー関係の物価が上がったことから物価を押し上げてしまった、と考えられます。特にベナンは強いナイジェリア経済の影響下にあります。最近ナイラが高かったこともあって、燃料の公式価格だけでなく、パイヨーなどの値段が上がってしまったことが大きいのかもしれません。