2008年12月6日土曜日

MacOS:ウイルスに強いOS?

先日から、Appleのサイトにアンチウイルスソフトを導入する勧めが掲載されたり、そのあとでそれが削除されたりして波紋を呼んでいるわけですが、複数台のMacでネットカフェを運営している立場からこれについて少々書きたいと思います。
結論から言って、MacOSは非常に安全なOSだと思います。開店してから2年と少したちますがOSを再インストールしたのはTiger→Leopardへの移行の際に、停電でインストール失敗した2台ほどだけです。調子が悪くなってOSを再インストールしたことはありません。毎週Onyxか最近はiToolというメインテナンススイートを使って、メインテナンスとクリーンアップをしていますが、それだけです。
しかし、同じように運営しているWinベースのネットカフェではしょっちゅう技術者を呼んで再インストールをしているというのです。まあ、これは単純に比較はできません。運営をしている人にある程度の知識があるかにもよりますし、各コンピュータのアクセス権限設定によって全く違うからです。ただ、Win系技術者の「再インストール信仰」はすごいものがあります。前に日本にいる時にLeopardのディスクをアマドウに送ったら、彼はアップデートするかわりに再インストールしていましたし、中古のMacを持ち込んでくる連中はその必要がなくても再インストールしてくれと言います。商売なのでそのとおりしていますが・・・
しかしながらMacのセキュリティが万全だとは思いません。穴はいろいろありますし、最近ではWebアプリを使うものがあり、これらはMacでも同じように危険です。ただ、Mac用のアンチウイルスソフトがこれらの新種のマルウェアを完全に防ぐことができるか?というと、そんなことはないと思います。ただ、マルウェアの圧倒的多数は.exeファイルであり、これはMacOS上では絶対に動きません。だから、MacOSは相対的にかなり安全だと言えるのです。WinがMac並に安全といえるようになるのは.exeが動かなくなる日に他なりません。MacOSはOS9からOSXへの移行で段階的にレガシーシステム用のインストールをできなくしてきました。これを考えるとWindowsが何度もメジャーアップデートを行い、動いてほしい周辺機器などが動かなくなるのに相変わらず.exeのマルウェアが動き続けるのか、かえって不思議です。このあたり、アンチウイルスのソフトハウスと結託してるんじゃないか?とさえ疑いたくなります。また、アンチウイルスを入れたら入れたで、その部分ディスクをスキャンしたり、アップデータをやりとりしてCPUパワーやメモリ領域、そしてネット接続を使ってしまう。
しかし、Winでもユーザ権限の設定をしっかりやれば、かなり安全になるはずだと思います。アドミ権限を一般ユーザに持たせているからしょっちゅう再インストールが必要になるのです。下手なアンチウイルスを入れるよりも、ユーザ権限をしっかりコントロールすることの方が重要だと思います。たとえ、自分の所有するコンピュータでも、必要のない時にはアドミ権限を持たないユーザを作っておいて、そちらを使うようにする方がいいと思います。
それを考えると、コンピュータの安全性というのはそれぞれのシステムによるもの、というよりも、ユーザの知識レベルによるものの方が大きいのかもしれません。

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