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2009年5月21日木曜日

Africa:News RoundUp 5/21


セネガルから。セネガル東南部にあるケドゥグの金山ですが、Oromin Exploitations社が非常に有望な鉱脈を発見したということです。(Proactiveinvestors)一方、食料価格の高騰を受けて、世銀がダカール近郊のいわゆる貧民層に現金を配るということを始めるそうです。(IRIN News)確かに今まで国際協力が行ってきた貧困対策はこのように貧困層のキャッシュ(現金)不足に対応したものではありませんでした。基礎教育や保健システム、村落開発が言ってみれば貧困対策の3つの柱とされているわけですが、これを行ってそこからどのようなフローで貧困が削減されるのか?という点に関しては非常に間接的でたくさんの憶測を含む希望的観測によって成り立っていたように思います。しかしながら、直接キャッシュを配るというのは、今まで何十年と行われて来た協力機関の努力を踏みにじっているように感じざるを得ません。日本はドイツと並んで途上国のキャパシティビルディングに熱心に取り組んで来たのです。その骨子は「魚を与えるのでなく、釣り方を教える」ということなのです。魚は食べてしまえば終わりです。なくなってしまえばまたもとの状態に戻ってしまう。しかし、魚の釣り方を教えれば、食べてしまったらまた自分で釣ることができます。そして、それは社会の「活動」を産み、魚を釣るというアクティビティの周辺に派生的な労働を作り出します。そこから産業が生まれ、キャッシュのフローが生まれていくのです。しかし、今回のように配られたキャッシュは結果的に裕福な商人の懐に収まり、貧困にあえぐ人は一時的に腹を満たして終わりです。

チャドですが、どうやらスーダン側に逃げ帰ったダルフールゲリラを追ってチャド軍はスーダン側に4〜40kmほど侵入し、ゲリラの潜伏している場所を「掃除(空爆?)」して帰って来たということです。(Afrik.com

ニジェールのママドゥ・タンジャ大統領に3選目の立候補を許可するための憲法修正国民投票を行なおうとしている動きに対し、ECOWAS/CEDEAOは「国民投票を行えば、ECOWASは制裁を検討する」としています。(Afrik.com

ブルキナのTOTAL社におけるストはようやく終わったようです。(Afrik.com

トーゴの政争ですが、今度は既に逮捕されているクパチャ・ニャシンベの自宅から用意していたと見られる「国家転覆宣言」が見つかったということです。(Afrik.com)またRFIによると、ニャシンベ大統領は軍の再編成を行っているようです。

隣のベナンではEUが5千万ユーロに達する巨額の財政支援を発表しました。(Afrique en Ligne)これは2009年から2011年にかけての3年間にかけて、ベナン政府に対する直接財政支援として行われます。このタイプの協力についてはフランスが旧宗主国として歴史的に行ってきた他、数年前から国連機関などの主導で一部に導入されています。彼らによればこれは途上国政府のキャパシティビルディングになるとのことですが、もしこれらの援助がなくなったときにどうなってしまうのか、不安を感じます。

ギニアでは昨日お伝えした通り、水、電気、食料が不足しているのですが、薬品も不足しているとIRIN Newsが伝えています。選挙まで持つのか、ちょっと心配になってきました。

最後にマダガスカルですがラバロマナナ前大統領がYoutubeで国民に対するメッセージを出しています。マラガッシュなので聞いて内容はわからないのですが、JeuneAfriqueによると国際社会そしてマダガスカル国民に向けて「ラジョエリナ大統領による強奪された政権を一刻も早く終わらせる」ことを呼びかけているようです。ますます、選挙にかけての混乱が心配ですね。

2009年5月14日木曜日

Africa:News RoundUp 5/13


昨日、水道のことを書きましたが、実はダカールもう1つ不快なことが起こっています。それはゴミ収集の会社でストが起こっていて、ゴミ収集が行われておらず、街路には生ゴミがあふれています。ダカールのゴミ収集についてはほとんど定期的にこのような状態になっています。市がある会社と契約し、しばらくはうまくいきます。しかし、数ヶ月して給料の不払いや待遇についてストがおき、ちょうど今のような状態になります。そして、これがもう耐えられないレベルになってはじめて市が動いて、結局はまた別の会社と契約するのですが、実は中で働いてる人はみんな同じだったりします。つまり、うまい汁を吸っているのは会社を作ってつぶす、これを繰り返している連中だけなんじゃないでしょうか?

ブルキナファソでもストの話題です。数週間前からブルキナでは仏TOTAL社のガソリンスタンドでストが行われています。しかし、これが長期化して来てだんだん他の方面にも影響が出て、不便のみならず、物価が急上昇するなど国民生活の不満が高まって来てどんどん別のストを誘発するという結果になっているようです。(Afrik.com)そして、もう1つブルキナ関係ではベナンとの国境問題があるようです。今日、ブレーズ・コンパオレ大統領はダカールに来ていました。またベナンのヤイ・ボニ大統領はマリを訪問し、アマドウ・トラオレ大統領を訪ねたようです。かなりこの問題について双方で根回しが活発に行われているようです。(Afrique en Ligne

次にガボンですが、休養に入ったボンゴ大統領は医療用の飛行機でヨーロッパのどこかに飛び立った、と報道された後、どうやらスペインのバルセロナにいるようです。また、ボンゴ大統領が指示した休養中の大統領代行につき、憲法に抵触するという問題が早速飛び出したり、ボンゴ大統領の留守のガボンは政治的不安が高まっているようです。(Afrik.com)ちなみにボンゴ大統領はすでに42年間ガボンの大統領の椅子に座っています。ボンゴ大統領にもしものことがあればすぐにでもボワニを失ったコートジボワールのようになる可能性があるでしょう。

ニジェールです。先日タンジャ大統領が「話をつけたはず」のトアレグゲリラ、MNJ (Mouvement des Nigeriens pour la Justice:正義のためのニジェール人運動)が、「武器はおかない」と前言を翻しました。これはだいたい予想通りと言えます。これまで何十年ももめていたものが1回の話し合いで解決する方がなんだか怪しい。前の宣言はフランスとのウラン取引を無事に終わらすためのポーズにすぎません。(Jeune Afrique

さて、お隣のマリです。こちらのトアレグ問題に対する構えはタンジャのそれよりはずっと厳しいように見えます。ATT(トラオレ大統領)はかなり本気な印象です。しかし、マリが今つまずいているのは「民営化」のようです。国営電話会社Sotelmaの民営化に関し、モロッコのMaroc Telecomとの交渉が暗礁に乗り上げてしまったようです。また、国営の繊維・布会社CMDTの民営化は1999年から全く進んでないそうです。このように「売れない国営会社」、「民営化の失敗」によってこれらの会社の赤字が累積し、国庫を圧迫しているそうです。(Jeune Afrique

久しぶりにマダガスカルです。フランスのマダガスカルに対する影響力は未だに強大なわけですが、ラジョエリナ大統領はフランスにとって悩ましいことにリビアとの接近を噂されたりしているようです。(Jeune Afrique)ところが、突然ラジョエリナ大統領はこんどの大統領選には出馬しないと宣言したり、いったいどうなっているのかよくわかりません。これも、ラジョエリナ政権に対して厳しい態度を取っているAUアフリカ連合の現議長であるリビアのカダフィ師の顔を立てた一種の「ポーズ」なのかもしれないですね。(Afrik.com

ギニアビサウの大統領選挙は6月28日と決定したようで、候補者リストが公表されました。(Afrique en Ligne

2009年5月11日月曜日

Africa:News RoundUp 5/10


ガボンのボンゴ大統領、コンゴのンゲソ大統領、赤道ギニアのオビアン大統領がそれぞれフランス国内に持つ不動産などの資産をフランス司法当局が調査するとした件で、パリの検事局がこの決定に反対しているそうです。これによって、この調査が行われるかどうかはパリの地方裁判所の決定にゆだねられるそうです。(Afrik.com

ナイジェリアの燃料品薄問題がかなり悪化しているようで、国内紙がこぞってこの問題を第一面でとりあげているそうです。(Afrique en Ligne)そもそも、産油国であるナイジェリアが自国内で燃料不足に陥るなどというのはおかしな話ですが、これは複雑に絡み合った利権、そして石油のもたらす利益の分配における大きな格差や不公平を浮き彫りにしているといえます。ちなみに隣国ベナンではこのナイジェリアの石油を安く仕入れて、ガソリンスタンドより安い値段で売っている「パイヨー」というガソリンがあります。私が昨年夏に訪れたとき、ガソリンスタンドのガソリン価格はだいたい650F/Litreでしたがパイヨーは350F/Litreと半額に近い値段でした。しかし今はパイヨーの価格が急騰し、ほぼガソリンスタンドと同じ値段になっているそうです。

そのベナンですがBOAD(西アフリカ開発銀行)が西北部のジュグ=ウアケ(トーゴ国境)の舗装に対し、80億FCFA(1220万ユーロ)の融資を行うことを発表しました。(Afrik.com)このところ、トーゴに対するファンディングエージェンシーの大型援助の発表が相次いでいましたが、ベナンもこの波に乗っているのでしょうか。

コートジボワールでは大統領選挙がいよいよ行われる雰囲気が見えて来て、やっぱり出てきたのがアラサン・ワタラ氏。(Jeune Afrique)この人はコナン・ベディエが大統領だった時から大統領候補だったのですが、ベディエがワタラ氏の「生まれ」に文句をつけ(ワタラ氏はブルキナ人の血を引いている)1995年の大統領選に立候補できませんでした。それに続く2000年も「国籍が不明瞭」であるとしてまたもや立候補を取り消されています。日本のような島国ならいざしらず、陸続きのアフリカ、しかもECOWAS (CEDEAO) という人の自由な行き来が保障されている地域で、このような「生まれ」や「血筋」の問題を大統領に立候補する条件とするのは、おこがましいとしか思えませんが、さて今回はどうなるのでしょう。

チャドですが、やはりスーダンとの外交関係が悪化です。イドリッサ・デビー大統領はチャド国内のスーダン文化センターを閉鎖し、スーダンの作った学校をチャド政府が接収すると発表しました。この学校の教員はスーダン人なので、速やかにスーダンに帰国するよう求めています。またスーダンだけでなく、AUアフリカ連合も「ダルフール問題を国連任せにして、必要な措置をとれなかった」と非難、さらにリビアと中国を名指しで、国連の安全保障委員会でチャドに対して非友好的な発言をしたとして非難しています。(RFI

今、France24のニュースでやっていたのですが、今年末に予定されているギニアコナクリの大統領選にゲリラの代表は立候補しないそうです。これはちょっと驚きです。

2009年4月20日月曜日

Togo:ニャシンベ家のお家騒動?


今日はベナンとガーナに挟まれたトーゴのことを書きます。
トーゴを取り上げるのははじめてなのでアウトラインをざっとご紹介すると、トーゴは東をベナン、西をガーナ、短い北をブルキナファソと接している小国で、もともとポルトガルの植民地(ベナンと同じく)でしたが、その後ドイツ領となり、さらにガーナ側の英国領に統合されたという歴史を持っています。民族的にはガーナ→ベナンと連続性を持っていて、今は公用語フランス語ですが英語をしゃべる人も多いようです。セネガルなどと同じく1960年に独立しましたが、1963年に初代大統領オリンピオ大統領が暗殺され、建国につまづきます。67年にクデターによってニャシンベ・エデヤマ大統領が政権を奪い、ここからニャシンベ家のディナスティーがはじまるわけです。エデヤマ大統領は2005年に病死するまで40年近く大統領の座につきました。そしてその後は次男のフォール・ニャシンベが大統領となります。アフリカでもこのように世襲を行う場合、長男が継ぐのが普通ですがニャシンベ家の長男エルネストは脳出血で急死してしまいます。次男のフォールが継いだのはそのためですが、その際すでに三男で異母兄弟のクパチャとの間で後継者争いがあったようです。解決策としてフォールが大統領となりクパチャが国防相となることで落ち着いたのです。しかし、2007年にフォールはクパチャを国防相の座から引きずりおろします。実はニャシンベ家には4男のロックがいるそうです。ロック・ニャシンベもフォールの異母兄弟ですがサッカー連合を率いて2006年のワールドカップに参加しましたがその後2009年にサッカー連合から放り出されています。しかし、フォールやクパチャとロックの違いはロックが職業軍人としてのキャリアを持っていることだそうです。
ここで、最近のお家騒動となるわけです。トーゴでは来年大統領選を控えていますし、独立後今までまともな政権交代を行ったことがありません。エデヤマが政権を握ってからずっとニャシンベ家が政権を持っているわけで、もちろんフォールは再選を狙っています。ここで目の上のたんこぶとなるのがクパチャの存在です。クパチャも2005年に取り損ねた権力の座を取り戻そうとするでしょう。そこで、フォールはクーデター未遂容疑でクパチャを襲い、クパチャの自宅を襲撃しました。この襲撃を指揮したのはフォールの妹の婿であるカダンガ大佐です。一方、その襲撃に介入したのがロックの率いる秘密警察部隊でクパチャの命を救ったとされています。
ということでこれから来年にかけてトーゴではこのニャシンベ家のお家騒動が激化しそうな気配です。
ちなみにクパチャには双子の弟でビジネスマンのトイがいます。また、異母兄弟のエソリザムはクパチャの腹心ですが、クパチャのあと逮捕されています。末弟のメイはフォールの大統領府に登用されているそうです。
この記事はRFIがこのニャシンベ家のディナスティーを記事にしていて、それをもとにしました。またAfrik.comがフォールとクパチャの確執に特化した記事を掲載しています。別の記事でトーゴの憲兵隊がクパチャのクーデター計画を裏付ける押収された大量の武器を公開したそうです。(Afrik.com

余談ですが、トーゴは旧ドイツ領ということもあってビールが有名です。また、ロメの港はコトヌ港よりも手数料が安く、またラゴスよりも安全ということで近年取扱量が増えているようです。

2009年4月17日金曜日

Africa:News RoundUp 4/17

ブログを少々サボっています。

まず、マダガスカルですがまたおかしな方向に進んでいるようです。Afrik.comが伝えるところではラジョエリナ新大統領は「6ヶ月で経済を立て直す」と豪語しているそうです。ハッタリとしてもかなり危険なハッタリです。一方、ラバロマナナ前大統領はスワジランドで会見し、SADCの保護のもとマダガスカルに帰ると発表。(AllAfrica)続いて電話で首相を任命、マダガスカルは2人の首相を擁することになったのです。(JeuneAfrique)まだまだ政治的混乱は続く気がします。

次にセネガルではまだASIをめぐってモロッコとの関係が悪化しています。(Le Soleilの記事)実はセネガルではこのASI問題の前に別の航空行政での問題があったのです。西アフリカ諸国には航空管制を行う共通の組織ASECNAがあります。セネガルもこの組織に航空管制を任せていたのですが、何かの問題があってセネガル政府はASECNAを追い出してしまったのです。そして、それを自国の組織ANACSに置き換えたのです。しかしながら航空管制にはお金がかかります。今回セネガルに手を差し伸べたのは世銀のようです。(Afrique en Ligne

どうやら世銀はこの航空関連に力を入れるようにしているようで、ベナンのコトヌ空港の近代化プロジェクトに900万USドルを融資することにしたそうです。(Afrique en Ligne)ベナンは未開発の観光資源が豊かな国ですから、空港の近代化は大きなインパクトとなるでしょう。しかし、ベナンの経済成長率は2009年に予想されていた6.1%を達成できず、4.5〜3.8%にとどまるそうです。(Afrique en Ligne)記事ではこの低下の原因を開発援助の減少や輸出減少、出稼ぎ者からの送金の減少としていますが、隣国ナイジェリアの経済メルトダウンの影響をベナンはかなり大きく受けるわけで、今後ナイジェリアの経済状況によってはもっと成長率が下がる可能性もあると思います。

そのナイジェリアですが、経済の悪化とともに心配されるのが社会不安です。ナイジェリアはイスラム教徒とキリスト教徒の争いが絶えず、ジョスの暴動も記憶に新しいわけですが、今度は狂信的なイスラム教徒が教会に火をつけるという事件が起こっています。(Afrique en Ligne)また、南部にはビアフラの残党MENDニジェールデルタ解放運動がまた活発化しているようです。(AllAfrica

コートジボワールの方は元ゲリラのリーダーで首相に抜擢されているギヨーム・ソロ氏に対して、ゲリラの政党FNは「首相の座を退き、現政権の選挙引き延ばしに加担しない」ように求めました。(Afrik.com)しかし、Jeune Afriqueによるとソロ氏は首相をやめる気は全くないとのことです。

さて、トーゴでは近づいてきた大統領選を見据え、ニャシンベ兄弟の間で政争が勃発しています。(Afrik.com)この記事によると現大統領フォール・ニャシンベの弟で国会議員のクパチャ・ニャシンベ氏の自宅が自動小銃による襲撃を受けたとのこと。この襲撃の後、クパチャ氏はロメの米国大使館に逃げ込んでいたのですが、出てきたところを警察に逮捕されました。その容疑はクーデターをくわだてた、というものだそうです。(Afrique en Ligne

最後はマリです。フランスは総額にして2000万USドルの援助を発表しました。これらは、綿花産業、教育セクター支援、そして人材育成プロジェクトに対する支援にあてられるということです。(Afrique en Ligne)また、マリ文化省は国立博物館でトンブクツの写本(Manuscrit)を公開展示しました。(Afrique en Ligne

2009年4月9日木曜日

Africa:News Round Up 4/9


まずはアフリカ全体に関わることですが、ゲイツ財団がポリオ撲滅のために2.5億ドルを供出すると発表しました。(All Africa)実際の活動についてはロータリークラブが行うようです。そのポリオですが、数年前にはほとんど撲滅寸前のところまで行っていたのですが、Afrik.comによると2008年には26%も増加していて、CDCのレポートでは最も増加したのはナイジェリアで2007年には285人だった患者が2008年には801人に増えているそうです。ナイジェリアの他ではベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ガーナ、マリおよびトーゴに患者が残っているそうです。

さて、そのナイジェリアですがポリオもさることながら、経済社会状態の悪化が懸念されています。AllAfricaはこの経済メルトダウンは2015年がターゲットとなっているMDGミレニアムゴールの達成に悪影響を及ぼすとしています。さらに、ラゴスの外交機関に対するテロがあるかもしれないとも報じています。(All Africa)その一方、ECOWAS西アフリカ経済機構の汚職撲滅機関の音頭をこのナイジェリアがとることになりました。(All Africa)ECOWASの中で最も汚職が激しいとされているナイジェリアがなぜ??
また、ナイジェリア北部とニジェールでは髄膜炎の流行がかなり深刻な状態になっているようで、ヨーロッパの人道援助委員会ECHOが警鐘を鳴らしているとIRIN Newsが伝えています。その一方のニジェールでは政府とトアレグのゲリラが平和合意に達したそうです。(BBC)やはり、選挙を控えて国内問題をなんとか押さえていこうという動きなのでしょうか。

セネガルのダカールは政府予算の削減を話合うアフリカ諸国の財相会議(CABRI)をホストしています。(Afrique en Ligne)そのダカールを訪れていたフランス社会党の前回の大統領候補のセゴレン・ロワイヤル女史はニコラ・サルコジ大統領が2007年にダカールで行った演説の中で「アフリカ人が歴史の表舞台に立ったことはない」と述べたことに関し、謝罪したということです。(Afrik.com)また、チャドの前大統領ハブレ氏の裁判問題に関し、国際裁判所で原告ベルギーと被告セネガルの論戦が始まりました。(RFI

コンゴ民では東部でのフツ族ゲリラとコンゴ民政府の戦闘によって新たに3万人の難民が生じたとUNHCRが発表したそうです。(All Africa

最後にマダガスカルですが、アンタナナリブが政争に明け暮れている間にサイクロン被害が深刻化しているということです。(All Africa

2009年3月15日日曜日

Africa:News Round Up 3/16


ダカールは日中だいぶ気温が上がるようになってきましたが、夜はまだ寒いです。マンゴーの花も季節の移り変わりのしるしですが、ブーゲンビリアも枯れ木のような状態から、あちこちに葉やガクが出てきました。

さて、週明けのラウンドアップです。まず、心配なマダガスカルですが土曜日にラジョエリナ氏がラバロマナナ大統領につきつけた辞任要求はカジュアルに無視されて終わりました。あと、国会議長が辞任と書きましたが、あれは間違いで国会議長もラジョエリナ氏に同調してラバロマナナ大統領の辞任を求めた、というのが真相です。一方、軍の動きですが一時は「戦車を動かす」と動きをほのめかしていました(BBCの記事)が、ラジョエリナ氏は「戦車はいらない」と発言、今は沈黙しています。そしてここにきて、ラバロマナナ大統領側から奇策が飛び出しました。それは「レフェランダム(国民投票)」を実施するというのです。(RFIの記事)しかしながら、大方の見方ではラバロマナナ大統領にはすでに国民投票を実施したり乗り切る力はない、ということです。実際、首相府もすでにラジョエリナ氏側に乗っ取られていますし、軍もラバロマナナ下ろしにかかっています。また国会も大統領の味方にはついていないことを考えると、ラバロマナナ政権には未来がありません。軍は依然として「政権奪取の野望はない」としていますが、一時的でも軍による事態掌握の可能性は十分あり得ると思います。(JeuneAfriqueの記事

ニジェールの統計局が全人口の20%にあたる130万人が携帯電話を使っていると発表しました。首都ニアメではだれでも持ってるような気がするんですが、まだ20%なのかな?とちょっと不思議な気もします。それにしても、2005年の調査ではわずか4.6%だったので、かなり急速な普及が進んでいるともいえるでしょう。ちなみにアフリカ平均は28%で、これに比べるとニジェールの数字はまだ低く、発展の余地があるといえます。(Afrique en Ligneの記事

EUがベナンに対し、1832万ユーロの大型援助を承認しました。主に食料安全とガバナンスに向けられるようですが、EUの援助というのはFEDという5年タームについてこのように予算が承認される仕組みになっており、日本のような単年度の予算ではありません。また、アメリカのやり方とも違って、政府の財政支援も行います。(Afrique en Ligneの記事

ウガンダの北部で石油がみつかり、これが原因でまた内戦が起きそうになっているそうです。もちろん、後ろにいるのは例のカルト武装集団LRA (Lord's Resistance Army)です。(Afrique en Ligneの記事

最後にガボン大統領夫人で、コンゴ(ブラザビル)のンゲソ大統領の長女、エディット・ボンゴさんがモロッコで死去しました。享年45歳。(Jeune Afriqueの記事

2009年3月13日金曜日

NIgeria:メルトダウンを回避できるか?


もう1週間以上前になってしまいましたが、ナイジェリアの状態が心配だと書きました。その理由はいくつかあります。

1. 世界不況の影響をまともに受けている。
原油の大型生産国であるナイジェリアはリセッションの影響をまともに受けます。すでに原油の価格が下がり、通貨ナイラも下がりっぱなしです。
2. 内政が不安
南部ではニジェールデルタ問題、中北部ではジョスなどに見られるように宗教対立があります。そして経済の悪化は一般犯罪を増加させ、電力供給などの公共インフラを改善することが難しくなります。
3. 感染症の流行
首都でのラッサ熱、中北部での髄膜炎の流行が見られます。
4. 大統領の求心力低下
特に2.と関連して、大統領の指導力不足がチラチラと見えます。

このようにいくつもの要因が絡み合って連邦のシステムのメルトダウンにつながりかねない危険性をはらんでいる気がします。そしてナイジェリアのメルトダウンは周辺国にも大きな影響を与えるでしょう。ニジェール、ベナン、カメルーンなどはナイジェリア経済と深くつながっています。

2009年2月18日水曜日

Africa:News Round Up 2/18


まずは、赤道ギニアの首都マラボで武装グループによって大統領官邸が襲われ、クーデターか?という噂が流れましたが、後ほどこの襲撃グループがナイジェリアの「ニジェールデルタゲリラ」によるものだと発表されました。このグループはこれまでもこの海域で海賊行為を働いたりしてこの地域では問題となっているのですが、この発表もなんかいまいち胡散臭いのです。というのは襲撃から一夜明けても赤道ギニア政府筋は襲撃者の正体につきはっきりと特定できていないこと、そしてニジェールデルタゲリラの中でも最大のグループであるMEND(ニジェールデルタ解放運動)がこのマラボ襲撃について関与を否定しているのです。赤道ギニアは人口50万の小さな国ですが、石油が出ることもあってかなり潤っており、クーデターがこれまでも何回も起こっています。(RFIの記事AllAfricaの記事

RDC政府はコンゴ民東部での争乱につき、国際NGOのグローバルウィットネスを支持すると発表しました。このNGOはイギリスとタイの鉱物企業が「コンゴ東部での市民レベルでの争乱を誘発している」としてボイコットを呼びかけています。(Afrique en Ligneの記事)これまでもコンゴ東部問題にはルワンダから流れてきたツチ/フツの民族問題やウガンダLRAのような武器を持った狂人だけでなく、欧米亜の地下資源開発関係者が関与していると言われてきましたが、これを今になってRDC政府がわざと「表面化させた」のはどういうアジェンダがあるのか、気になるところです。

ベナンの給水についてIRINからのニュースです。ベナンのエネルギー水利省によると「ベナン国民の半数を安全な水から遠ざけているのは汚職である」ということです。ベナンの給水セクターのリフォームにはこれまで8700万ドルあまりがつぎ込まれ、このうち大部分が日本からの援助ですが、それでもリフォームは思ったほど進んでいないということです。日本からのプロジェクトを水利省でコーディネートしているブレーズ・ドッサ氏は「資金が届くとそれがプロジェクトに実際に下りてくるまで、長い長い関係者の列を通らなければなりません。」と語っています。これは難しい問題です。

ギニアコナクリでは早期の選挙実施に向け国際社会がカマラ大統領に圧力を加えています。(RFIの記事)そしてやっとカマラ大統領は選挙実施のアジェンダを出してきたようです。

最後にマダガスカルですが今度はセネガルのワッド大統領が仲介者として名乗りを上げているようです。(Bloombergの記事

2009年2月16日月曜日

Africa:News Round Up 2/16


ダカールでは先週数日暖かい日があったのですがまた週末から風が強くなって寒くなってしまいました。こんなに寒いのははじめてです。

まず、マダガスカルですが、あまりネット上のメディアやテレビには情報が出て来なくなりました。RFIに情報があり重要なので取り上げます。記事によると本日2/16月曜にラジョエリナ氏は任命した「大臣」にそれぞれの省に出向いて仕事にかかるように言い渡したということです。またラジョエリナ氏は彼の支持者にこれらの大臣につきそって各省庁に行くように要請していますので、現政府との衝突は避けられないと考えられます。各省庁付近では混乱が予想されますので付近では警戒が必要です。それにしても、AUの仲介、国連の仲介、フランスの仲介は全く無駄だったようですね。フランス協力国務長官ジョヤンデ氏はさっさとコナクリに飛んでしまいましたし。

ジンバブエは新政府の農業副大臣に任命されたロイ・ベネット氏をめぐって早速揉めまくっています。彼は写真を見ても明白なように白人なわけですが、就任して数日で副大臣の椅子から引きずり下ろされ、裏切り者とののしられたあげく、今度はテロリストに認定されてしまう始末。(RFIの記事)政治的な混乱はまだまだ続きそうです。

次にまたルワンダ周辺がキナ臭くなってきました。AllAfricaがたくさんルワンダ周辺の記事を載せています。まず、RDCからもとFDLRゲリラが多数ルワンダに送り返されています。しかし数字のうちわけを見ると子供の数が半数を占めており、どういうことなのか謎です。(記事)また、FDLRの幹部の1人、ハビマナ大佐も捕らえられました。(記事)また、ルワンダ国際犯罪法廷(ICTR)の代理記録係 (DEputy Registrar) のローランド・アムスンガ・オドネル氏が辞任しました。理由は「純粋に個人的な理由」ということです。(記事

ナイジェリアはなんだかまたJosがゴタゴタしているとかニジェールデルタ問題とか小粒なゴタゴタが満載なのですが、連邦政府が農村部でのインターネット接続スキームを発表しました。(AllAfricaの記事)ただ、記事を読むとこれには技術的バックグラウンドがほとんどありません。言ってみれば「絵に描いた餅」ですね。ナイジェリアは先日スイスで国連の人権会議が開かれた際、同性愛者に対する人権が認められているかという問いに「ナイジェリアには同性愛者はいません。呼びかけたのですが誰も呼びかけに答えませんでした。」と発言し物議をかもしています。ナイジェリアの特に北部などではイスラム法シャリアを採用する州があったりする人権無法地帯などです。姦通罪で死刑とかまるで中世の魔女狩りがまかり通る世界で、当然同性愛者など見つかれば殺されてしまいます。そういうところで、呼びかけても出て来なかったから「いない」というのは、あきれてものも言えません。

ベナンをフランスの外務人権国務長官のラマ・ヤッド女史が訪問しています。(Afrique en Ligneの記事)フランスの外交筋がアフリカの空を飛び交っていますが、これは何かあるのでしょうか。中国の国家主席のアフリカ歴訪と何か関連があるのかもしれません。

最後にニジェールのケータイ事情についての昨日の記事ですが、知り合いから「ニジェールでは今Orangeが一番人気です」との情報をいただき、確認しました。現在ニジェールのケータイキャリアはOrangeZain、Moov、Sahelcomの4社です。Orange(France Telecom)は一番後発ですが、数々のプロモーションや外国での展開を強みにして人気を博しているようです。

2009年2月15日日曜日

Niger:SONITELの通信免許剥奪


Afrique En Ligneの記事ですが、ニジェール政府はSONITELに2001年に付与されたグランドラインの電話システムおよび携帯電話の事業免許を剥奪しました。その理由は予定されていた電話サービスの充実が全く行われてない、ということです。これはグランドラインの電話サービス地域拡大、施設の近代化およびデジタル化を示すそうです。
さて、このSONITELですが名前を見てもわかるように、元々は国営の電話会社でした。これを民営化して、戦略的パートナーとして中国やリビアなどの資本が入ったコンソーシアム、DATAPORTを迎え入れて電話事業のテコ入れを行おうとしたものです。しかし、もともとSONITELは黒字だったわけでもなく、民営化されたあともその赤字体質から抜け出せず、巨額の赤字を計上してしまったわけです。
ニジェールのグランドラインはSONITELの独占ですが、携帯電話についてはすでに門戸が開かれていてCeltelそしてTelecelが事業展開しています。(この2社はブランド名を変えています。現在CeltelはZainブランドでの展開。Telecelは多分Moovブランドでの展開となっていると思います。)SONITELはSahelcomブランドで携帯電話事業を展開していましたがCeltelの参入後はすっかり押されてしまい、大幅に売り上げを落としてしまいました。私がニジェールにいた時丁度その頃だったのですが、最初は私もSahelcomを使っていましたが、知り合いがどんどんCeltelに変えていくので私もCeltelに乗り換えたという経緯があります。なぜなら、同じキャリア同士の通話やSMSは違うキャリアへのそれよりも大幅に安いからです。また、CeltelやTelecelは隣国のブルキナやベナンで事業展開しており、簡単にローミングができたのですが、Sahelcomはこれができないというハンディを背負っていたのです。よって、日本とは違って他国でたくさん事業展開している会社に大きな強みがあるのです。コートジボワールやセネガルではOrange(FranceTelecomの携帯ブランド)がとても強いですし、Orangeはもっと手を広げようとしています。しかし、セネガルのOrangeのSIMをフランスで使うとなぜかOrange FranceでなくBouygue Telecomにローミングされるのは謎ですが・・・
話をSONITELに戻しますが、これはテコ入れの方法を間違ったのと、DATAPORTにしてみれば「とんでもない粗悪品をつかまされた」ということだと思います。セネガルのSENELECも同じですが、これらの「国営企業」はたいがい中身が腐りきっていますし、働く人のモチベーションも非常に低く、特に電話事業のように最新テクノロジーを導入する必要のある分野では使い物にならないことが多いのです。Sonetelの民営化成功はほとんどミラクルと言っていいでしょう。まあ、Sonatelの場合、もともとSONITELほど粗悪でなかったのと、地理的位置が幸いして海底ケーブル接続とインターネットの爆発的普及という時期的な波に乗れたのも幸運だったのですが。
そういう勝機を完璧に逃しそうなのがベナンのOPT/Libercomですね。ここは、SONITELよりもさらにサービスの質が低い。一度潰した方がいいと思えるくらいです。

2009年2月7日土曜日

Senegal:ゴレ島の「記憶」が死去


JeuneAfriqueが伝えるところによると、セネガル文化省は金曜にブーバカー・ジョゼフ・ンジャイ氏がダカールのプランシパル病院で息をひきとったと発表しました。この人は、ゴレ島(世界文化遺産)にある「奴隷の家(Maison des esclaves)」で、40年間Conservateur(いわゆる館長)として、ゴレ島の記憶を語り継いできた人です。私も2度ほどこの人の話を奴隷の家で聞いたことがありますが、非常に生々しいことをかなりあっさりと、しかしドラマチックな口調で非常に丁寧に説明してくれたのです。このスタイルはフランスには多いです。大型の美術館などではすでにイヤホンにつながった電子ガイドになってしまっていますが、この前訪れたカタコンブなどではやはりガイドの人がいてその人の説明を聞きながら回るのです。ベナンのアボメ王宮やウィダの博物館も同じで、ここなどはガイドの説明を聞かないとその魅力は半減してしまいます。つまり、ガイドをする人の話術だとか、人となりが訪問の印象を大きく左右するのです。ゴレ島の奴隷の家は考えるよりずっと小さく、こんな狭いところにそんなに多くの人が閉じ込められていたのか、とまずそれに驚きますし、周囲の家にはまだ人が住んで暮らしているのです。そして暗い裸電球で照らされたホラー映画のような奴隷の家の外にはさんさんと陽光が降り注ぎ、色とりどりのブーゲンビリアが咲き乱れ、地中海風の瀟洒な村のような全然別のゴレ島の顔がある。この対比がなぜかぞっとするのです。しかし、ゴレ島は実はそれほど大規模な奴隷の積み出し港ではなかったと言われています。人数としてはむしろ「奴隷海岸」と呼ばれていたベナンのウィダの方がずっと多いのでしょう。
話を戻しますが、ンジャイ氏は1922年にルフィスクで生まれ、セネガル兵として第二次世界大戦およびインドシナ戦争に参戦したそうです。40年間の奴隷の家勤務中に、ネルソン・マンデーラ氏、ビル・クリントン氏、ウフェット・ボワニ氏、ヨハネ・パウロ2世などの著名人を案内しました。享年86歳。ご冥福を祈ります。

2009年2月4日水曜日

Africa:News Round Up 2/3


カメルーンの話題です。
All AfricaAfrik.comなどがカメルーンで政治的緊張感が高まっていることを伝えています。野党SDFのジョン・フル・ンディ氏が強い調子で現大統領ポール・ビヤ氏の与党RDPCの政策を批判、「選挙の実施をできる限り阻止する」としています。また、選挙委員会ELECAMというのが選ばれて、憲法のみにのっとり、選挙プロセスを行っていくことになっているのですが、この選出されたELECAM委員の宣誓式が最高裁判所で行われた際、米国、英国、カナダ、EU代表をはじめとする外交官がこの宣誓式への出席をボイコットしたそうです。米国大使館の報道官によると「この委員達が正当な選挙プロセスを行うとは考えられない。カメルーンの民主プロセスを進行するためなら、協力するのだが」と述べています。ということでカメルーンの選挙は大荒れになることが予想されます。

次にベナンの話題です。2008年は全西アフリカ的に豊かな降雨に恵まれ、大豊作を記録しました。ベナンもその例外ではなく、大豊作だったのですが、ひどい道路状況と市場の整備不全によって、農民はこの豊作の恩恵をあまり受けられなかったと、AllAfricaが伝えています。確かに私が昨年夏にベナンに行ったときもコトヌーボイコンというニジェールまで北上するメインの道路がひどい状態でした。そしてこの道を避けるため多くの車がよりトーゴ寄りの道を迂回していました。これでは農作物を運ぶのもままならないでしょう。

現在エチオピアで開かれているAUアフリカ連合の会議のことはすでにお伝えしましたが、今年1年の議長としてリビアのカダフィ師が選出されました。AU議長というのは地域持ち回り制になっていて、今年は北アフリカだったということです。またAfrik.comが伝えるところによると、アフリカ連合はジンバブエの連立政権発足を受けて、国際社会がジンバブエに課している罰則を解くよう要請しました。ただ、多分英国はそれほど簡単にはこれを受け入れないでしょうし、アメリカそしてEUもそれに同調するのではないでしょうか。

コートジボワールですが、武装グループの非武装化プロセスがはじまったとRFIが伝えています。(Afrik.comの記事)これは一種の選挙の準備で、バグボ大統領もようやく重い重い腰を上げようとしているのかもしれません。その一方、北西部マンでは武装グループの衝突があり、3名死亡したとJeune Afriqueが伝えています。一方を進めようとすれば、一方で足を引っ張り・・・なかなか前に進めない状態のようです。

全世界の雇用不安の波はアフリカにも押し寄せるとILOが警告しています。これは主にアフリカの中でも産業構造が発達した例えば南アやナイジェリアなどを襲うのではないかと見ていたのですが、セネガルなどのインフォーマルセクターが非常に大きい国にも案外早く影響が出てきているように思います。

速報です。マダガスカルのアンタタナリブ市長は大統領に対し反旗を翻し、大統領の罷免を要求していましたが、今度は逆にクビにされてしまった、とBBCが伝えています。この、「言葉だけのクーデター」これだけで収まるのでしょうか?多分、そうはならない気がします。市民の気性にもよるのでしょうが、大統領は警察権力などを使って反乱分子を押さえ込もうとしています。これは最も民衆に嫌われる手法で、幸運にもこれで一旦は押さえ込んだとしても、民衆レベルの不満はさらに大きくなってくすぶるばかりです。

JeuneAfriqueが伝えるところによると、ニジェールで誘拐された国連特使のカナダ人失踪に関し、カナダがマリ北部に調査団を派遣したということです。この問題はニジェール、マリと2国にまたがった問題に発展しそうです。

2008年12月26日金曜日

Guinee:暫定軍事政権


-UPDATE-
ギニアの状況はまだまだ混沌としていますが、旧政権がクーデター側に屈する形に傾いています。昨日、クーデター側はCNDD (Conseil National de la Democratie et le Developpement) として32名のボードを発表し、ムサ・ダディス・カマラ大尉を暫定大統領とし、2010年12月に民主的な選挙を行い、新政権を発足させるとしています。
しかし、軍事暫定政権につきものの武力による個人財産などの押収などはすでにはじまっており、旧政権の高官が今はそのターゲットになっています。市民レベルではこの軍事政権は支持を得ているようで、旧政権がいかに民衆の支持を得ていなかったか伺えます。
また、ECOWASとCEN-SADはこのクーデターを非難する声明を昨日出しています。他のアフリカ諸国元首の公式な反応はまだ聞こえてきません。唯一リベリアのサーリーフ大統領が安全上の懸念を表明しているようです。また、リビアのカダフィ大佐とベナンのボニ大統領、マリのトゥーレ大統領がこの問題について電話会談を行っているそうです。
この問題がこれからどうなっていくのか、まだ何とも言えない状態だと思いますが、脆弱な平静状態にあるコートジボワールやシエラレオネに悪影響を与えないか心配です。

2008年12月12日金曜日

Africa:News Round Up 12/12


まずは、トーゴの話題から。ロイターによると、IMFが債務削減プログラムの対象になったと報じています。このプログラムはIMFと世銀が今まで行ってきた融資を段階的に削減し、プログラムの終わりには帳消しにするというプログラムです。このプログラムはもうかれこれ10年くらい前から実施されているもので、対象国になるには世銀やIMFが設けた政治的、経済的な改革を実施しなければいけません。また、PRSP(貧困削減戦略文書)という一種の国家政策を立てて、国連がたてたMDG(ミレニアム発展ゴール)の達成に向けて努力しなければいけません。トーゴは長年内政に問題を抱え、非常に不安定な国でしたが、ようやく落ち着きを見せてきたということでしょうか。私はニジェールやベナンでトーゴ人の友達がいますが、彼らに共通するのはびっくりするほど勤勉でしっかりした人だということです。コートジボワールからガーナ、トーゴ、ベナン、そしてナイジェリア西部は民族的な一種の連続性があるのですが、トーゴはそういう意味ではガーナに近いのかもしれません。

次にガンビアですが、IRINが伝えるところによると、ガンビアではせっかく育成した医療従事者がプライベートセクターや外国に流れてしまい国内の公立医療施設で深刻な人材難になっているということです。

コンゴ民ですが、月曜のナイロビ会談の不調さはEUなどの動きにも影響してきたのか、EUもUNを介した一種の軍事介入を考え始めているようです。しかし、EUがこのような形で入ることはただでさえややこしい状況をさらにややこしくする可能性をはらんでいると思います。また、ここにきてHRW (Human Right Watch) が発表したところによると、11/5にRDC東部のキワンジャという街でCNDPにより150人あまりの民間人が処刑されていたということです。ンクンダの軍の蛮行も明らかになってきました。

ALLAFRICAによるとリベリアでは米国大使がこの国での汚職は依然としておおきな障害であると発表しています。リベリアは先日伝えましたが、ようやく内戦から脱して民主的な選挙を実施し、米国平和部隊が復帰するなど復興に向けた動きが進んでいます。政治的安定の後、人々が求めるのは経済発展であり、このフェーズにかかっているものと考えられます。しかし、インフラが貧弱な国に例えばセネガルがやっているような企業の誘致などは難しく、まずは雇用対策と職業訓練を充実させ、人材を「復興」させなければならないでしょう。リベリアはかなり大きな米国の庇護のもとにあるので他の国とはまた違った急速な発展がのぞめるかもしれません。

また、ルワンダとフランスの外交関係も膠着したままですし、ブルンジの状況も芳しくないようです。西ではナイジェリアが依然としてなんかゴチャゴチャとやっています。

2008年12月6日土曜日

UEMOA:インフレ続く

Afrik.comの記事より。
UEMOAはUnion Economique et Monétaire Ouest Africaineの頭文字を取ったもので、加盟国に共通の通貨を供給している中央銀行BCEAOと西アフリカ開発銀行BOADを傘下に持つ経済機構です。UEMOAに加入する国はセネガル、マリ、ニジェール、ギニアビサウ、コートジボワール、ブルキナファソ、トーゴ、ベナンの8国です。このUEMOAの発表によると、2008年10月のUEMOA圏のインフレ率は7.5%に達しています。9月からは食料および原油の価格は下がっていますが、それにもかかわらず厳しいインフレが続いています。2008年の10ヶ月で言うと、UEMOA平均インフレ率は6%。加入国のうち最もインフレが激しいのはトーゴ8.7%とベナン7.7%で、平均値を下回っているのはコートジボワール5.9%とセネガル6%ということです。
トーゴおよびベナンという2つの国はこれまで域内でも物価の安い国とされてきましたが、エネルギー関係の物価が上がったことから物価を押し上げてしまった、と考えられます。特にベナンは強いナイジェリア経済の影響下にあります。最近ナイラが高かったこともあって、燃料の公式価格だけでなく、パイヨーなどの値段が上がってしまったことが大きいのかもしれません。

2008年12月4日木曜日

Senegal:全く改善しない電力事情


昨日は、何も書くことができませんでしたが、それは8:00〜12:00、14:00〜17:00、19:00〜21:00と停電していたからです。セネガルの電力事情の悪化はほぼ健全な都市の発達による需要の増加によるもので、これを見越した発電設備の増強を行って来なかった政府と電力会社の手落ちによるものです。私がここにやってきた当時は普通の人々は冷蔵庫も持ってなかったし、ラジカセよりも電池で動くポータブルラジオが主流でカラーテレビなんて少なかったのです。そのころは電化製品はすごく高かったのです。今は、そういう値段も下がりましたし、ほとんどみんなが持っているのです。そこで電力が足りなくなってしまった、わけです。またダカールなどではビルがどんどん建って、エレベータだの給水ポンプだのを動かすための多くの電気が必要になりましたし、ほとんどの会社がエアコンを入れています。こういう発展が電力の需要をはねあげたわけです。しかし、発電設備はマイナーな増強しかしてこなかった。これでは当然需要が供給を上回る状態になります。
このひどい停電がはじまってもうすでに4年たちますが、政府も電力会社も解決策を打ち出せていません。マナンタリのダムが動くから大丈夫とか新しい発電所ができるから、とかそういう空約束を4年も続けているのです。今ではSenelecやエネルギー大臣がなんかその類いのことを言ってもそれを信じる人なんていなくなってしまいました。
しかし、この電力不足はセネガルに限ったことではないようです。ナイジェリアがまさにこの状態になっているそうですし、ニジェールなんかはほとんどナイジェリアからの買電で成り立っているのにどうなっているか今はわかりません。私がいた頃はダカールよりも停電は少なかったですが・・・ナイジェリアは最近通貨のナイラが落ちてしまって、原油価格の低下とともに国際的な不況の波をまともに食らってしまっているようで、国内事情とともに心配です。あと、ガーナはボルタ湖の水力発電で、自国およびトーゴ、ベナンに売電していますが、これも数年前から発電設備に問題が起こり、たびたび停電しています。ガンビア、ギニアビサウ、ギニア、リベリア、シエラレオネももともと発電設備が脆弱だったり内戦をしていたりして、とても褒められた状態ではないのです。
やはり、徐々にクリーンで持続可能な発電方法にシフトしていくしかないのかもしれません。これにも大きな問題はありますが・・・

2008年11月30日日曜日

Africa:United States of Africa


Afrik.comの記事より。
Daniel Laineによって撮られた現存するアフリカの王様やスルタンたちがコートジボワールのアビジャンで会合を開いたそうです。詳細は省きますが、なぜかリビアのカダフィ大佐を「アフリカの王の中の王」と呼ぶなどなんだかちょっとうさんくさいのです。
ただ、面白いのはこの王様達が「アフリカの連邦政府」を作り、それをAUの将来あるべき姿として来年1月にエチオピアのアジスアババで開かれる予定のAU総会に議題提出するつもりだということです。王様達は結構まじめなようです。
しかし、このユートピックな「思想」のルーツはかなり古いのです。それは1945年、つまり第二次世界大戦が終わった年にケニア建国の父ジョモ・ケニヤッタやガーナの初代大統領、クワメ・ンクルマなどがイギリスのマンチェスターで開かれた汎アフリカ会議で提示されています。またエチオピア皇帝ハイレ・セラシエやタンザニアの初代大統領ジュリウス・ニエレレもこのパンアフリカニズムを信奉していました。また、セネガルの初代大統領レオポルド・セダール・サンゴールもこのパンアフリカニズムに強く惹かれ、西アフリカの旧フランス植民地が独立するに際して、現在のセネガル、マリ、ブルキナファソとベナンをまとめ、「マリ連邦」を作ろうとしました。しかし、この試みは失敗に終わり、現在ある形での独立が行われたわけです。
このパンアフリカニズムが惹き付けたのは政治家だけではありません。(もちろん、サンゴールは単なる「政治家」ではありませんが。)レゲエの神ボブ・マーレーもこれを歌っていますし、最近ではU2のボノが今年のTICADで「United States of Africaは長い目で見たアフリカの夢」と言ったりしている他、アフリカ各地で流行しているラップにもパンアフリカニズムの影響が見られるようです。

このパンアフリカニズムはアフリカ各国の独立後、政治的に一応は姿を消すのですが、2000年にトーゴのロメで行われたAUサミットにおいて当時の議長であったリビアのカダフィ大佐がこれを持ち出したことの流れを受けて、今回の王様達の動きとなっているのでしょう。
個人的な意見では連邦政府を作ったりという政治的なアフリカ統合はまず無理だと思うのですがAUの機能強化という意味では面白いと思います。あと重要なのは経済連合体で、現在もECOWASやSADCという枠組みがありますが、これの強化によって各国の経済的つながりや機能的な補完、そして物資のより自由な流通が経済発展にプラスの影響をもたらすと思います。

2008年11月23日日曜日

Benin:銀行強盗


Afrik.comの記事より。
コトヌのDantokpa市場にあるEcobankとDiamond Bankの支店が金曜の19時30分頃、自動小銃やロケット弾などで武装した一団に襲撃され、荒らされました。被害額は分かりませんが、警官隊との戦闘はなんと3時間にもおよび、7人が死亡し、重軽傷者が出た模様です。
武装グループによる襲撃は計画的で、彼らは赤い防弾チョッキを着て暗視ゴーグルをつけていて、目撃者によると「ナイジェリア人のようだった」そうです。そして彼らはまずダントッパ市場の街灯を撃って消し、そのあたりの宝石店などをまず襲撃、奪った後、銀行を襲撃したということです。彼らは2つのグループでやってきて1つはモーターボート、もう1つはレンジローバーに乗って陸路でやってきたそうです。
同じ襲撃が今年4月にも行われたそうでその際に今回の襲撃を臭わす発言もあったということです。

さて、このダントッパ市場ですが、コトヌという街はギニア湾とヌクエ湖にはさまれた砂の州のようなところにあります。そしてその中央を海と湖を結ぶ川というか水路があり、3本の橋がかかっています。この水路に面した部分がコトヌの地理的な中心です。ダントッパ市場はこの一番北の橋の北側、ヌクエ湖に近いところにあります。ものすごく大きなマーケットです。ダカールのどのマーケットよりも巨大です。そして、巨大なだけでなく「何でも売っている」ということで有名です。その名声というか悪名は周辺国にまで鳴り響いているようです。一度など、タクシーの運転手がダントッパまで乗せた客の忘れ物からヒトの頭がゴロゴロ出てきたとか、それはウィダの墓荒らしが持ってきたもので、ヴォドゥンのまじないをするのに密かにダントッパで売りさばかれているという話がまじめに新聞に載っていたりします。

これがGoogle Earthで見たダントッパ市場です。赤で囲った部分が全部市場なのです。左側は電気製品、化粧品などがあり中央あたりが布や衣類、川に近い部分が食料品を売っています。まあ、電気製品とかでいえば店数は多いものの、たいてい同じものを売っているので種類はたいして多くはないのですが・・・それととにかく目的のものを見つけるのが大変で、どちらかというと知り合いの電器屋にコレを探してきて、とピンポイントで頼んだ方が早い。自分では見つけられません。また、衣類に関してはダントッパが中心ではなく、ダントッパから川沿いにちょっと南に行ったところにミセボという別の市場があります。

2008年8月30日土曜日

ベナン:どんな未来が描けるのか?


私がベナンをはじめて訪れたのは今から4年前、2004年の8月でした。隣国のニジェールで働いていて休暇で行ったのですが、その時から今まで続けて感じ続けていること、それはベナンは豊かな国だという印象です。もちろん、GDPだの「人間開発指数」だのそういう数字から言えば下から数えた方が早いくらい、「貧しい」国です。
でも、そういう数字や指標では推し量れない豊かさがあるのです。それは歴史的な遺産、アフリカの独自の文化的豊かさなのかもしれません。また、ニジェールの石のゴロゴロしているだけの草も生えないようなだだっ広い土地や、セネガルの落花生栽培で疲弊してしまった土地などサヘル地方にありがちな風景と比較してベナン南部の豊かな緑は、コートジボワールほどではないにしろ、そこに暮らす人々を飢えさせない豊かさを感じさせるのかもしれません。
また、商都コトヌの熱気、その人々のバイタリティが一種の人的豊かさを感じさせるのかもしれません。
確かにベナンの人たちも、みなそれぞれ必死で仕事を探し、現金収入を探し、少ない収入のために身を粉にして働いています。でもそれはどこでも同じことです。
過去にベナンは社会主義に傾倒するという政治的なミスリードの犠牲になりました。しかし、今はその傷も癒えているように思います。ベナンの経済を考えるとき、ベナンだけ単体で取り出して語ることはほとんど意味がありません。あまり知られていないことですが、西アフリカ経済共同体ECOWAS/CEDEAOという協定を西アフリカ諸国は結んでいて、ECOWAS加盟国の間では、自由な人の行き来が保証されており、どの国で働いても構わないことになっています。だからベナンやトーゴのような小さな国でも、もっと大きな経済圏の中で孤立せずに経済発展を望めるわけです。だから、ベナンを考えるということは、ナイジェリアやトーゴ、そしてガーナなどを含めたところで考える必要があるのです。実際、コトヌからナイジェリアのラゴス、トーゴのロメは車で3時間しかかかりません。当然物資の行き来もかなり頻繁にあります。コトヌで水揚げされた中古車がナイジェリアに大量に運ばれていくのは、コトヌとポルトノヴォの間を走ると頻繁に目にする光景です。
もちろん、ナイジェリアやトーゴにはベナンと違った政治的コンテクストがあります。その違いをハンディキャップとするのでなく、有利な条件に変え、ベナンの魅力というものをうまく引き出していくことこそが、ベナンの未来を輝かせる方法ではないかと思います。