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2009年5月21日木曜日

Africa:News RoundUp 5/21


セネガルから。セネガル東南部にあるケドゥグの金山ですが、Oromin Exploitations社が非常に有望な鉱脈を発見したということです。(Proactiveinvestors)一方、食料価格の高騰を受けて、世銀がダカール近郊のいわゆる貧民層に現金を配るということを始めるそうです。(IRIN News)確かに今まで国際協力が行ってきた貧困対策はこのように貧困層のキャッシュ(現金)不足に対応したものではありませんでした。基礎教育や保健システム、村落開発が言ってみれば貧困対策の3つの柱とされているわけですが、これを行ってそこからどのようなフローで貧困が削減されるのか?という点に関しては非常に間接的でたくさんの憶測を含む希望的観測によって成り立っていたように思います。しかしながら、直接キャッシュを配るというのは、今まで何十年と行われて来た協力機関の努力を踏みにじっているように感じざるを得ません。日本はドイツと並んで途上国のキャパシティビルディングに熱心に取り組んで来たのです。その骨子は「魚を与えるのでなく、釣り方を教える」ということなのです。魚は食べてしまえば終わりです。なくなってしまえばまたもとの状態に戻ってしまう。しかし、魚の釣り方を教えれば、食べてしまったらまた自分で釣ることができます。そして、それは社会の「活動」を産み、魚を釣るというアクティビティの周辺に派生的な労働を作り出します。そこから産業が生まれ、キャッシュのフローが生まれていくのです。しかし、今回のように配られたキャッシュは結果的に裕福な商人の懐に収まり、貧困にあえぐ人は一時的に腹を満たして終わりです。

チャドですが、どうやらスーダン側に逃げ帰ったダルフールゲリラを追ってチャド軍はスーダン側に4〜40kmほど侵入し、ゲリラの潜伏している場所を「掃除(空爆?)」して帰って来たということです。(Afrik.com

ニジェールのママドゥ・タンジャ大統領に3選目の立候補を許可するための憲法修正国民投票を行なおうとしている動きに対し、ECOWAS/CEDEAOは「国民投票を行えば、ECOWASは制裁を検討する」としています。(Afrik.com

ブルキナのTOTAL社におけるストはようやく終わったようです。(Afrik.com

トーゴの政争ですが、今度は既に逮捕されているクパチャ・ニャシンベの自宅から用意していたと見られる「国家転覆宣言」が見つかったということです。(Afrik.com)またRFIによると、ニャシンベ大統領は軍の再編成を行っているようです。

隣のベナンではEUが5千万ユーロに達する巨額の財政支援を発表しました。(Afrique en Ligne)これは2009年から2011年にかけての3年間にかけて、ベナン政府に対する直接財政支援として行われます。このタイプの協力についてはフランスが旧宗主国として歴史的に行ってきた他、数年前から国連機関などの主導で一部に導入されています。彼らによればこれは途上国政府のキャパシティビルディングになるとのことですが、もしこれらの援助がなくなったときにどうなってしまうのか、不安を感じます。

ギニアでは昨日お伝えした通り、水、電気、食料が不足しているのですが、薬品も不足しているとIRIN Newsが伝えています。選挙まで持つのか、ちょっと心配になってきました。

最後にマダガスカルですがラバロマナナ前大統領がYoutubeで国民に対するメッセージを出しています。マラガッシュなので聞いて内容はわからないのですが、JeuneAfriqueによると国際社会そしてマダガスカル国民に向けて「ラジョエリナ大統領による強奪された政権を一刻も早く終わらせる」ことを呼びかけているようです。ますます、選挙にかけての混乱が心配ですね。

2009年5月20日水曜日

Africa:News RoundUp 5/20


まず、マダガスカルですがこの前お伝えした通りラジョエリナ暫定大統領は今年末に行うつもりの新大統領選挙に出馬しないと表明したのですが、案の定条件を付けてきました。そして、その条件とは「過去の大統領が出馬しなければ、自分も出馬しない」ということです。これはあからさまに「ラバロマナナはダメ、ラチラカもダメ。こいつらが出てくるんだったら自分も出る」ということで、実質不出馬表明を覆したと言えると思います。というか、最初から出るつもりだけど、一応カダフィの顔を立てるポーズをしてみただけなんじゃないかと思います。(Afrique en Ligne)そのラバロマナナ前大統領は「数週間のうちにマダガスカルに戻る」と言われています。(Afrik.comRFIのインタビューではまだやる気まんまんな様子を見せていて、また選挙前そしてこの選挙そのものは荒れることが予想されます。

ニジェールではトアレグのゲリラと政府の間で交渉が持たれているようです。ここもポストタンジャに向けて極めて不透明なままです。(RFI

ダルフール問題におけるチャドとスーダンの関係ですが、RFIがハルツームの非常に不透明な立場を暴いています。もともとダルフールの問題はスーダン内の人種問題に根ざしています。しかし、ダルフールのゲリラがチャドを目指してくれれば、スーダンはこの国内問題から「足を洗える」だけでなく、このゲリラ問題をチャドの問題にすり替えることができるわけです。

ダディス・カマラの率いるギニアですが、ここに来て深刻な「モノ不足」に陥ったようです。水、電気の供給は滞り、食料不足も深刻なものになっているそうです。(Afrik.com

ナイジェリアではニジェールデルタのゲリラ、MENDの問題がまた心配なレベルに高まってきました。MENDは連邦政府に対して全面戦争を宣言しています。(Afrik.com

トーゴコートジボワールで選挙の日取りが決まったようです。コートジボワールは2009年11月29日に行うとギヨーム・ソロ首相が発表しました。(Afrik.com)トーゴは2010年2月18日に第一回投票、3月5日が第二回投票となるそうです。(Afrik.com

最後に昨年あたりから強力なテコ入れが行われたマリの航空会社CAM (Compagnie Aerienne du Mali)は名称を変え、Air Maliとなりました。CAMは中東ファンドグループAghan Khanが51%、マリ政府が21%、アゴラマリグループが21.66%、その他一般投資者が7.34%を出資して作られた会社です。(Afrique en Ligne)これはなかなかうまいですね。折しも最大のライバル、Air Senegal Internationalが機能停止していて、西アフリカ仏語圏でのリージョナルフライトのオファーが減ってしまっているので一気に顧客を獲得できるでしょう。Air Ivoireも値下げなどのプロモーションを行っているようです。

2009年5月7日木曜日

Africa:News RoundUp 5/6


まずはニジェールです。フランスとのウラン採掘権の取引、トアレグゲリラの投降についてはお知らせしました。5/4にこのアフリカ最大と言われるイムラレンのウラン鉱山がママドウ・タンジャ大統領、アンヌ・ロベルジオン仏Areva社長の出席のもと、採掘開始のセレモニーが開かれました。(Afrik.com)しかし、このウラン鉱山いろいろと問題がありそうです。Afrik.comによると、Areva社は旧Cogema社といいニジェールで1968年からウランの採掘を行ってきました。しかし、ウラン採掘はニジェールという国の発展に全く寄与しなかったばかりか、主にトアレグで構成される現地住民の暮らしを例えば健康被害などの形で大きな被害をおよぼしてきたのです。ニジェール政府は1961年にフランスと交わした契約により、フランスに市場価格に比べると問題にならないような値段でウランを売っているそうです。放射能に関する調査をしているCRIIRADによると、ウラン鉱山の街アーリットの水道水の放射能レベルは規定値を超えていると言います。また、精錬に大量の水を必要とするため、地層水の枯渇を加速させているとも言われています。また、精錬後の放射能を帯びた泥や発生するラドンガスなどが全く処理されないで放出されているというのです。この放射性の泥はなんとアーリットの病院前でも検出されたそうです。確かにニジェールにとってウランは唯一と言っていい外貨獲得手段であり、ニジェール政府の生命線とも言えますが、これがいくら少数民族であり、人数的には少ないとはいえ住民の犠牲の上に成り立っているのは悲しいことです。また、いかに採掘地域が砂漠地帯とはいえ、国土を切り売りするばかりか、その汚染や資源枯渇を野放しにしていいのか?とも思います。さらに、やっぱり出て来たのがタンジャ大統領が再び大統領選に出馬するために憲法を変更する国民投票です。一連のウランをめぐる動きは周到に準備されたこの政治取引の前振りだったわけです。(Afrik.com)考えてみればタンジャを脅かすのはトアレグしかなかったわけで、それをうまくウラン取引で釣っておいて、このまさに狙ったようなタイミングで国民投票を発表するという、これは反対が出そうなところ(法にうるさいフランスを含め)をうまく押さえた老獪なやり方と言えます。

同じようなコンスピラシオンの臭いがして来たのがセネガルのASI問題です。ただ、これが本当にコンスピラシオンなのであればあまりにヒドいことですが・・・よってこれは多分、コンスピラシオンではないでしょう。一昨日、セネガルの組閣がありカリム・ワッドが入閣したことはお伝えしました。さて、カリムが音頭をとるのが、まさにASI問題の本丸、航空分野です。そして、これはセネガルでは知らない人はいないくらい有名な話ですが、カリムはモロッコ王の独身時代、そして王子時代のお友達なのです。この関係をセネガル政府が使わないわけはありません。多分、このチャンネルでなんとかしようとしてくると思います。ただ、セネガル政府は大きな譲歩をせざるを得なくなることは間違いないですが、ASIを救い立て直す方がモロッコに見捨てられるよりは絶対にいいはずです。そして、無事これを成し遂げればヒーローは誰でしょうか?もちろんカリムなわけです。このあたりが少々臭うわけです。

次にトーゴ問題についてIRIN Newsが記事を出しています。今回のクーデター未遂事件はトーゴの安定度の試金石になるという話です。しかし来年の選挙は荒れそうな気がします。2005年の選挙でも多くのトーゴ人が隣国ベナンやガーナに避難しました。実際、コトヌにはトーゴ人がたくさんいます。私が住んでいたアパートの中にあった会社で使い走りをしていた若い子がいたのですが、彼もトーゴ人でした。

はじめて取り上げるのですが、チャドで不穏な動きがあります。この国は言ってみれば安定していたことなどないので、いちいち取り上げることはしなかったのですが、今回の動きは大きなものになりそうです。スーダンに逃れていたチャドの反乱ゲリラが首都ンジャメナに侵攻しているとJeune Afriqueが伝えています。今年2月にもゲリラはンジャメナに迫り、デビー・イトノ政権は倒されそうになりましたが、フランス軍の介入でなんとかゲリラを追いやることができたようですが、今度はどうなるのでしょうか。

最後に明るい話題を。ヨーロッパと西および南アフリカを結ぶ新しい海底ケーブル「West Africa Cable」が2011年には利用開始できるだろうとAll Africaが伝えています。施行および管理は仏Alcatel-Lucent社が行い、MTNをはじめとする南アの通信会社数社とアンゴラテレコム、テレコムナミビアとトーゴテレコムがすでに使用契約に署名しているそうです。ケーブルの上陸ポイントは南ア、ナミビア、アンゴラ、コンゴ民、コンゴ、カメルーン、ナイジェリア、トーゴ、ガーナ、コートジボワール、カーボヴェルデ、そしてポルトガルと英国ということです。このうち、ナミビア、コンゴ民とトーゴはこれらの国初の海底ケーブルへの接続となる予定です。

2009年5月1日金曜日

Africa:News RoundUp 4/30


まずはトーゴの話題から。前の書き込みでニャシンベ家の兄弟による政権争いについて書きましたがその続報です。Afrik.comが伝えるところによると、フォール・ニャシンベ大統領はクパチャとは別の異母兄弟を逮捕したということです。RFIによると、この人物はエソジラム・ニャシンベ氏ということです。そしてクパチャの自宅からは大量の武器が見つかったということです。(Afrik.com)この一連の騒動に対しECOWAS (CEDEAO)はフォーレ・ニャシンベ大統領を支持する表明をしています。(Afrique en Ligne)また、隣国ベナンのヤイ・ボニ大統領も防衛大臣を特使として送り、大統領を支持する旨伝えました。また国連はトーゴ政府に対して法から逸脱しないよう警告したとAllAfricaが伝えています。そんな中、世銀はトーゴに対する2千万ドルの融資を発表しました。(Afrique en Ligne)また、去る27日にトーゴは49回目の独立記念日を迎え、様々な式典などが行われたようです。(Afrik.com)この模様はセネガルのテレビでも放映されていましたが、初代大統領のオリンピオの息子が登場していました。この人物は大統領選に出るのでしょうか?

セネガルのASI問題ですが、一応モロッコ側とセネガル側の交渉は続いているようですが(JeuneAfrique)状態は楽観できないと思います。また、ASI問題に先立つASECNA問題ではセネガル政府は自前で航空管制を行うことをあきらめたようです。(Afrique en Ligne

マダガスカルでは憲法評議会のメンバーが前大統領を支持しているとして軍部に逮捕されました。(Afrik.com

ルワンダ政府は同国でのBBCの放送を停止しました。(AllAfrica)この動きはやはりジェノサイドに関するBBCのルポルタージュの内容に抗議しての行動ということです。

2009年4月20日月曜日

Togo:ニャシンベ家のお家騒動?


今日はベナンとガーナに挟まれたトーゴのことを書きます。
トーゴを取り上げるのははじめてなのでアウトラインをざっとご紹介すると、トーゴは東をベナン、西をガーナ、短い北をブルキナファソと接している小国で、もともとポルトガルの植民地(ベナンと同じく)でしたが、その後ドイツ領となり、さらにガーナ側の英国領に統合されたという歴史を持っています。民族的にはガーナ→ベナンと連続性を持っていて、今は公用語フランス語ですが英語をしゃべる人も多いようです。セネガルなどと同じく1960年に独立しましたが、1963年に初代大統領オリンピオ大統領が暗殺され、建国につまづきます。67年にクデターによってニャシンベ・エデヤマ大統領が政権を奪い、ここからニャシンベ家のディナスティーがはじまるわけです。エデヤマ大統領は2005年に病死するまで40年近く大統領の座につきました。そしてその後は次男のフォール・ニャシンベが大統領となります。アフリカでもこのように世襲を行う場合、長男が継ぐのが普通ですがニャシンベ家の長男エルネストは脳出血で急死してしまいます。次男のフォールが継いだのはそのためですが、その際すでに三男で異母兄弟のクパチャとの間で後継者争いがあったようです。解決策としてフォールが大統領となりクパチャが国防相となることで落ち着いたのです。しかし、2007年にフォールはクパチャを国防相の座から引きずりおろします。実はニャシンベ家には4男のロックがいるそうです。ロック・ニャシンベもフォールの異母兄弟ですがサッカー連合を率いて2006年のワールドカップに参加しましたがその後2009年にサッカー連合から放り出されています。しかし、フォールやクパチャとロックの違いはロックが職業軍人としてのキャリアを持っていることだそうです。
ここで、最近のお家騒動となるわけです。トーゴでは来年大統領選を控えていますし、独立後今までまともな政権交代を行ったことがありません。エデヤマが政権を握ってからずっとニャシンベ家が政権を持っているわけで、もちろんフォールは再選を狙っています。ここで目の上のたんこぶとなるのがクパチャの存在です。クパチャも2005年に取り損ねた権力の座を取り戻そうとするでしょう。そこで、フォールはクーデター未遂容疑でクパチャを襲い、クパチャの自宅を襲撃しました。この襲撃を指揮したのはフォールの妹の婿であるカダンガ大佐です。一方、その襲撃に介入したのがロックの率いる秘密警察部隊でクパチャの命を救ったとされています。
ということでこれから来年にかけてトーゴではこのニャシンベ家のお家騒動が激化しそうな気配です。
ちなみにクパチャには双子の弟でビジネスマンのトイがいます。また、異母兄弟のエソリザムはクパチャの腹心ですが、クパチャのあと逮捕されています。末弟のメイはフォールの大統領府に登用されているそうです。
この記事はRFIがこのニャシンベ家のディナスティーを記事にしていて、それをもとにしました。またAfrik.comがフォールとクパチャの確執に特化した記事を掲載しています。別の記事でトーゴの憲兵隊がクパチャのクーデター計画を裏付ける押収された大量の武器を公開したそうです。(Afrik.com

余談ですが、トーゴは旧ドイツ領ということもあってビールが有名です。また、ロメの港はコトヌ港よりも手数料が安く、またラゴスよりも安全ということで近年取扱量が増えているようです。