2009年2月15日日曜日

MS:リテールストア続報


MSのEntertainment and Devices Divisionのボス、ロビー・バック氏がマイノリティ高校生相手の講演を行ったあと(これもなかなか楽しいモノだったようですが)ジャーナリストの質問に答えて話題のリテールストアについて語ったそうです。(TechFlashの記事
それによると、私を含めて多くが書き立てたような「Appleのコピーである」というのをまずきっぱりと否定。「AppleがApple Storeをはじめた当時、同社はディストリビューションのチェーンを持っていなかったが、MSはそれを持っているので、MSのストアはカスタマーとの接点を持つことを通じた『ブランド』作りに集中する。」と語っています。また「マスディストリビューションを行うストアではなく限られたハイプロフィールなポイントでの出店を行う」ということです。
もう、突っ込みどころ満載でワクワクしてしまいますが、その前にまず前言を撤回します。MS Storeに「サプライズ」があるかもしれないと書きましたが、やはり「何もなさそうだ」と思います。多分、MS版のSONYビルができるってところでしょう。
それにしても、このバック氏はApple Storeに行ったことがあるのでしょうか?多分行ってないわけではないと思いますがそれはMS幹部の仕事の一環として行っただけで普通のカスタマーとして行ったことがないのでしょう。まず、歴史的認識ですが確かにAppleが自社でリテールをはじめた背景には家電量販店の流通システムにMacを乗せられなかったというのはあるでしょう。しかし、Apple Storeをただの量販店と比較するのは根本的に間違っています。Apple Storeはまさにバック氏が言っているような「ブランド」のお手本であり、同時にカスタマーとのふれあいの場です。売り場もそうですがジニアスバーの存在を忘れてはいけません。そして、Apple Storeの従業員の半分はこのジニアスバー関係の技術者で占められると言われていることも。さらに、マスディストリビューションを行うのでもないのに元Walmartの役員を引き抜いて何がしたいのかもわかりません。それほどハイプロフィールにこだわるのなら、WalmartではなくLVMHからでも誰か引き抜いてくるべきです。
また、カスタマーとのふれあいと強調していますが、これに関してMSほど印象の悪い会社はそうないと思いますし、それはXBOX 360やZuneだけでも明らかなのですが、最大のプロダクツであるWindowsに関しては各ハードメーカーが「防波堤」になってカスタマーリレーションをやってくれているわけです。まあ、だからこそレドモンドは危機感を感じないのでしょうし、UIが全然見当違いな方向におせっかいになっていくのもこのせいなのでしょう。いかなる形でもMSが直接ユーザーの声を聞く場を設けるということであれば、これはWindowsがようやくユーザに対して一歩歩み寄るということを評価すべきなのかもしれません。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ごもっともです。