2009年2月4日水曜日

アフリカでネットカフェをやる意味


私がここでネットカフェをやろうと思った直接的動機は、ここでのネットカフェ事情があまりにもひどいからでした。セネガルは他のアフリカの国に比べたらまだマシな方なのですが、他の国などでは10年くらい昔に28Kのモデムで遅いサイトをロードしたのと同じ感じなのです。今はメジャーなWebメールでもたいていJavascriptやFlashなどが組み込んであって以前に比べて格段に重くなっています。アフリカの場合、プロバイダのバックボーンの増強がそれに追いついていないのが現状で、だから遅いままなのです。1ページをロードするのに数分というのはザラ。
セネガルに帰ってきた当初もインターネットの契約をするまでは近所のネットカフェに行っていましたが、まあまあ見られるものの、送信に失敗したり、とてもストレスフルな体験なのです。また、日本語は書けないどころか読めないのもザラにあります。もちろん、ダカールのネットカフェはその当時ですでに価格破壊が始まっていて、安いところだと1時間50円、ちょっと高くて60円という値段でしたが・・・
だから、「こんなのはインターネットではない!自分の考えるネット環境を提供しよう。」と思い立ったわけです。CYVOGUEではWebメールとしてG MailもYahoo! Mailもロードは数秒ですし、YouTubeも視聴できます。(日本などに比べればロードに時間はかかりますが)また、Google Earthで地球探検もでき、Skypeでビデオチャットなど、ほとんどすべての最新のインターネット体験が可能です。こういうレベルのネット環境を要求する人のためのネットカフェなのです。
しかし、私が何か特殊な細工をしているわけではありません。ISP契約はほとんどのネットカフェが使っているのと同じ接続環境です。
ではCYVOGUEは何が違うのでしょうか?
他のネットカフェが遅い理由はいくつかあります。
1. コンピュータが古い。マシンスペックが低い。OSが古い。
2. さらにネットスピードを遅くするアンチウイルスが入っている。
3. CyberCafe Proなどのキオスクモードになっている。
4. P2Pソフトを使いまくっている。
ここらあたりのネットカフェで使っているマシンはたいがいがP3やP4のマシンでひどいところだとRAM 128MBでWin 2000とかです。ちょっと高いところでもWin XPでRAM512MBくらい。CYVOGUEは最もスペックの低いマシンでもIntel Core Solo 1.5GHz, RAM 1.25GB、MacOS X Leopardで、ハイスペックのマシンはCore Duo 1.66GHZ, RAM 2GBというスペックですから、マシンの基本スペックそのものが自転車と車くらい違います。またMac OSXは基本的にアンチウイルスが不要ですからその分ネットに余分なトラフィックが生じず、接続スピードが上がります。また、キオスクモードになっているのはコンピュータではないと考えているので、CYVOGUEのマシンは普通にコンピュータとしての使い方ができます。しかし、ソフトのインストールは管理用パスワードがないと入れられないようになっています。他のネットカフェでCyberCafe Proを使っていないところは逆にアドミンアカウントしか作っていないところが多く、ソフトはインストールし放題、ゴミだらけ、ウイルスとワームの巣窟となっているのです。USBメモリーなど、客の持ってきたものはたいがいがウイルスやワームを持っています。(Macには基本的に伝染しませんが)また、ソフトウエアのアップデートは随時行って最新のものにしていますし、1週間に一度は定期メインテナンスとクリーニングを行っています。
これが、私の考えるインターネット環境であり、ネットカフェの最低限のクオリティなのです。
1時間100円(500FCFA)という価格設定は、ここの標準から言えば高い方だと思います。しかし、先進国でWiFi接続をしようとするとたいてい1時間5ドルとか高いところだと12ユーロとか取るのです。それに比べれば、CYVOGUEの価格は安いと思いますし、ギリギリの価格設定でもあります。時々「高級ネットカフェですね」とも言われるのですが、私自身は「高級」とは考えていません。ラグジュアリーというよりはユーザフレンドリーであること、いるのが心地よい空間であること、楽しく快適なネットを楽しめることを心がけています。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

おはようございます(日本時間で朝7時)。
日本のネットカフェも店舗によっては価格破壊が始まっているのと同時に
書かれているような、野ざらし状態のところが多いですね。

カフェですから、心地良い時間を過ごすための妥当な対価ではないでしょうか。

これからも頑張ってください。