2008年5月30日金曜日

低価格ラップトップの次はピコPC?


Asustekが火をつけた小型低価格ラップトップ、EverexやMSIなどのパーツメーカーが参入した後、最近はHP、DELLなどのハード大手が参入、またまたマザーボードメーカーのVIAが参入して大混戦になっています。そのAsustekが発表したのが小型で低価格なデスクトップ。言ってみればMacMiniを立ててスタンドをつけた感じなんですが、価格は330ドルとかなり安くなっています。最近でこそ、日本国内メーカーのiMacライクなモニター一体型が結構出てきましたが、MacMiniライクな省スペースかつ省電力な機種はPCの世界にはない。私はUbuntuベースのネットカフェを考えているのですが、CYVOGUEに使っているMacMiniにあたるものが見つけられないのです。
組み立てに関してはA OpenからMacMiniライクなPico iTXボードを使ったものが出ていますが、これは市場価格で5万弱もします。高すぎる。2枚の透明アクリル板をピンでつなぐマウントキットは5500円くらいですが、マザーボード、CPU、HDD・・・と組み上げていくと結果的にMacMiniと同じくらいかかえって高くなってしまう。もちろん見た目もMacMiniと比べられないほど醜悪・・・
ということで、このAsustekの新製品には大きな期待を持っています。ソースはGizmodoさんから。

2008年5月24日土曜日

小型ラップトップ用Ubuntu


Canonicalが6月に最近流行の超小型ラップトップに特化したUbuntu、Netbook Remixを出すそうです。Asus EeeのLinuxバージョンがXubuntuのカスタマイズバージョンを搭載していることはすでに紹介していますが、今回はUbuntuのRemixのようです。まあ、これまででもEeeにフルのUbuntuをインストールした人は何人もいるようですが、Ubuntuのインストールしたサイズはやはり600MB以上あり、メインのドライブが1GBのEeeではあまりにもフリースペースが少なくなってしまう。もちろん、SSDの価格はどんどん落ちてきていますから、これを入れ替えてしまうことは可能だと思いますが。それにしてもこれだけ短時間で小型ラップトップにあわせられるというのはUbuntuの基本的な柔軟性を物語るものでしょう。

2008年5月22日木曜日

低価格ラップトップの裏側で


Engadgetの記事から。
今市場をにぎわす低価格ラップトップ。
その低価格の理由の一端をかいま見るような事件が。
Asus EeeとMSIの低価格ラップトップのCMに使われているオレンジのニット帽をかぶっている少年が同一人物???
もしかしてこの少年は両社のCMに出てがっぽりもうけた??と思いきや、実際は両社がGettyimageの同じストックフォト写真に自社のラップトップをPhotoshopしただけだったらしい。
しかも、オリジナル画像でこの少年の前にあったのはMacBookだった・・・というオチ。

驚きのXO 2.0 Laptop


写真を拡大してみてもらえるとわかると思う。XOにXPを積んだことでもうOLPCは終わりなのか?と考えてしまった矢先、このようなものを出してくるとはなかなか憎いタイミングである。しかし、OLPCプロジェクトそのものはプロジェクトの方向性をもっと考えるべきだろう。確かにXO 1.0は100ドルPCというコンセプトがあり、このおかげでAsus Eeeが生まれてバカ売れしたという「方向性としての功績」を残した。さらにEee PC以降、Everex Cloudbookをはじめ、一連の低価格で小型のラップトップというマーケットを作り出した。Cloudbookはデフォルトでg-OSを搭載しており、Eee PCはXubuntuをカスタマイズしたものとXPから選択する形になっている。Winの優勢は変わらないものの、ある程度Linuxの食い込みが見られる。
ネグロポンテ氏もXO 1.0の失敗を繰り返すのはマズいと考えたらしく、2.0ではこれを見直したようだ。つまり、コンセプトを発表し、メーカー側がこれを見て実際に製品化するのを待つようだ。
私はXO 1.0の頃からOLPCに一番コンセプト的に近いのはNintendo DSだと思っていたが、今回のXO 2.0はまさにDSと基本コンセプトは同じである。デュアルタッチパネルスクリーンで、これが開いた形でいろいろ変化する。違いはそのサイズとスクリーン解像度、それにスタイラスペンを使わないということ。
サイズ的にはVAIOの(昔の)C1くらいの大きさになるようだ。
それにしても気になるのはこの「タッチスクリーン」技術。この分野で実装レベルで一番進んでいるのはアップルのインターフェイスだと思う。もしかしたらネグロポンテ氏も今回はソフトの面でアップルの協力を受け入れる気になるのかも?
そして驚きの価格はなんと75ドル!
これだけは実現難しいと思う。あと、やはり途上国向けを考えているらしく、消費電力をわずか1Wとしているが、これには新しいチップの開発が不可欠だろう。
情報はGIZMODOさんより。

2008年5月19日月曜日

Casio EX-F1の衝撃


新しくEXILIMラインに加わった、Casioとしては大型のEX-F1だが、久々にデジタルカメラで「欲しい!」と思った。
なんと、スチルモードで60枚/秒の連写、そして最大1200fpsのハイスピードムービーが撮影できるのである。
もちろん撮影条件はあるだろう。かなり明るいところでコントラストの高い被写体でないとこれだけのハイスピードでは不鮮明になってしまう。しかし、民生用のコンパクトに分類されるカメラでこの機能を搭載できるのがすごすぎる。
やっとハイビジョンムービーが手の届くところにやってきた感じである。
実はDV以降、ムービーカメラの世界は完全に停滞状態に入っていたと思う。しかしDVはメディアがテープであるという決定的な致命点を抱えていたし、それゆえのノイズ、画像の不安定さ、ボヤけた感じは拭いきれなかった。
最近SSDの価格が大幅に下がり、転送スピードも上がったことでようやく本格的な映像用メディアとして実用的になったのだと思う。また大型で高精細なモニタが普及してきたことでこういったカメラへのニーズも上がったのだと思う。
とにかく、最近これまた停滞していたデジタルカメラにおいてエポックメイキングな製品であるという気がする。

2008年5月17日土曜日

OLPCは終わり?

どうやら、XO LaotopはSugarを捨て、ただの低価格Windows機に成り果てるようだ。残念なことだ。
しかし、XOがXPを搭載するということは、もうAsus Eeeなどに最初から負けてしまうことを意味するのではないだろうか?そしてそれはXOのレゾンデートルさえかなぐりすてる行為であり、以後XOは全く興味を引かないモノになり、ただ消え行くのみだろう。
XPは子供向けのOSではなく、単なる汎用OSである。しかも全くセキュアでない。それならまだXubuntuを積んでいるAsus Eeeの方がセキュアで子供向けだと思う。さらに言うならEdubuntuの方がいい。
しかし、Asus Eeeはサイズ的に小さすぎてある意味使いにくい。むしろB5サブノートくらいの大きさの方が使いやすいだろうと思う。

2008年5月8日木曜日

MSゲイツ会長の日本での会見


昨日から日本のTVや新聞で取り上げられていますが、一言で言って「???」な感じだったのではないかと思う。内容に「IT業界の先見者」としての新しさはみじんもなく、すでに他社がやっている(しかもすでにそれで成功している)ビジョンを3つ並べてみせたにすぎないし、そのプレゼン手法さえジョブスの稚拙なものまねのようだ。もちろん、開発中の技術を不用意に漏らすのはIT業界では御法度だ。言ったとたん他者がそれを横取りして先に出されてしまう危険性がある。それを差し引いて考えてもあまりにも何もなさ過ぎる。「携帯電話との連携」なんてiPhoneをあげるまでもなく、NOKIAなどの大手メーカーなどはすでにとりこんでいるし、言うなればそれがWindows本体に組み込まれているかいないかくらいの違いしかない。
Yahooの買収についても、MSには必要なかったと言っているけど、そういう言い方もできるというだけ。むしろ、今回の騒ぎはやはりMSによるYahooつぶしそのものだったのだ、という疑惑を裏付けただけのような気がする。Yahooを潰せば必然的にMSNのアクセスがあがるというしくみだ。
また、キーボード&マウスというPC操作の基本からの脱出という点についても、それはiPhoneのユーザインターフェイスを思わせる。
歴史を振り返れば、MSは昔からそういう手法だったのだ。Windowsそのものもそうだったのだし。
やはりMSを見ている以上、ITの未来は見えないものなのだと思う。
しかし、ここ数ヶ月は経済失速の影響なのか、業界全体に新しい動きが乏しく、ワクワクするニュースがないのも事実だ。

2008年5月5日月曜日

MSがYahoo!買収を断念

ということは最初から予見していた人は多いのではないだろうか。やはりYahoo幹部にはMS嫌いが根強くあること、企業文化の大きな違いはもし買収が成功したとしても前途多難であることを余儀なくされるわけで、これは両者にとって喜ばしいことではない。現状から言えばMSもYahooも勝ち組というのからはほど遠い、意地悪な言い方をすればどちらも「落ち目な」感じ。
その2つが合体したところで、しかも多大な犠牲を払って、何が改善されるのかさえ不透明なことをすることに意味はないという結論なのではないだろうか。Googleに比べたらYahooのMS嫌いは生易しい。実際、YahooはいまだにActive Xベースのサービスをやめたわけではない。(そのこと自体が「落ち目」の原因・・・という気もするが。)
もちろん、今現在の状況を言えば台湾や韓国の企業に比べて米企業は全般に元気がない。多分サブプライムなどで金巡りが悪くなっていることも影響しているのだろう。Googleでさえ、新しいものを出してきていない。かろうじてAppleは次世代iPhoneという明るいトピックを提供しているようだが・・・
とにかく、MSのYahoo買収失敗は決して値段の折り合いの話ではないと思う。むしろ、これは企業文化の全く異なる2つのイデオロギーの戦いであったのだろう。オンラインサービスを中心とする企業がいわゆる古典的大企業に買収されてその後成功したという例は残念ながらまだない。AOLしかり。Exciteしかり、AltaVistaしかり。どれも、サービスそのものは継続しているものの話題の中心にはならないサービスだ。
アップルはこの分野には.Mac以外は手を出していない。むしろiTunesを中心として古典的大企業よりの戦略で成功をおさめているのが面白い。ハードとソフトとサービスのあり方というアプローチにおいて、アップルは自社しかできないことをやってそれを認めさせてしまった。
もちろん、このアップル的アプローチに私的には不満がある。アップルのサービスは局地的なのだ。アフリカでどれだけアップルのサービスの恩恵にあずかれるかというと、ほとんど「無理」。Apple TVが日本で売れなくても当然だ。アメリカと違って日本のiTunes Storeはコンテンツが非常に限定されている。YouTubeを見るためだけにApple TVを買う人は少ないだろう。
しかし、それでもMSとYahooの合体よりはアップル1社の方がまだ明るい未来を見せているように思うのだ。Yahooの拒絶が巨大化路線を突き進むMSに再考を促す機会になればいいのだが。明日また詳しく書くが、Ubuntuがこれだけ進化してくると、Windows離れは必然的になってくると思う。