2009年4月30日木曜日

Apple:PowerBook G3 Pismo


ラウンドアップやらなきゃなーと思っていたら突然持ち込まれたのがこのPismo。私にとってG3の時代というのはMacが一番魅力がなかった時期でもあり、今までPismoの実機は触ったことがありませんでした。私のAppleラップトップ遍歴は1台目がDuo230で2台目がDuo 280cなので、オールインワンタイプの大きなPowerBookは使ったことがなかったのです。オールインワンを使うのはTitaniumからで、今度は反対にAirは買ってないという、なんか自分でもちぐはぐだなと思いますが・・・
で、話をPismoに戻します。ハードディスクが壊れたらしく、単に立ち上げただけでは認識していません。容量もよくわからないのでとりあえずTigerのインストールをトライしてみましたが、途中でエラーが出てしまいます。Tigerのインストールはこの6GBしか容量のないハードディスクには無理(4.8GB必要)と判断して、PowerBook G4アルミのインストールディスクでPantherを試すもののこれもエラー。
PantherもダメとなるとJaguarかCheetahになりますが、あいにくここにはJaguarがない。(先日、日本の家で発見しました)しかたがないのでCheetah (Mac OS X 10.1)のインストールをやってみることにしました。こんな古いシステムをインストールするのは久しぶりですっかり忘れていたのですが10.1はまず9.1をインストールしておかないとインストールできないのです。仕方なくまず9.1をインストールし、10.0、そして10.1と順番にインストールしていったのですが、すごく時間がかかってしまいました。
TigerやLeopardの抜群の使いやすさが身にしみます。
昔はこんなややこしくてエラーが良く出る環境だったんだな・・・よく我慢して使っていたものです。Intrepid IbexとかのUbuntuの方がよっぽど安定してて使いやすい。それにしても、入れたはいいものの、こんなのでは今や使えるソフトを探すのが一苦労だと思います。今持ち込まれるのはやはりG4以降がほとんどなので、TigerかLeopardとそれに対応したソフトはそろえてありますが・・・

2009年4月29日水曜日

Africa:News RoundUp 4/28

しばらくラウンドアップをさぼっていたので明日と2回に分けてラウンドアップしていく予定です。

まずはマダガスカルですが、事態は特に目立って暴力的な方向に悪化しないかわり、解決にはほど遠く、全く前に進んでいないようです。ラバロマナナ前大統領の支持者が行った集会で警察と衝突し、36名が怪我をしたとAfrik.comが伝えています。そのラバロマナナは「マダガスカルに戻る」といいながら南アにいるのですが、ラジョエリナ率いる暫定政府はラバロマナナに対して逮捕状を出しました。これでラバロマナナはマダガスカルの地を踏んだとたん、警察に取り押さえられることになるわけで、有り体に言って暫定政府はラバロマナナに「帰ってくるな」と警告しているというわけです。(Afrik.com)さて、マダガスカルでは暫定政府によるメディア弾圧が続いているとAllAfricaが伝えています。前回のラウンドアップでラバロマナナが電話で首相を任命し平行政府を作っていることをお伝えしました。ラジョエリナ新大統領がAUやSADCの支持を得られないこと、そしてマダガスカルを離れられないのをいいことにラバロマナナは国外からの政権転覆を狙っているのがありありとわかるのですが、彼はボツワナのガブロンと南アのプレトリアを回ってそれぞれの大統領に面会して根回しをしているようです。そして、これらの国家元首が提示した「ラジョエリナと権力を分け合うこと」を拒否しているとAllAfricaが伝えています。またAfrik.comが現地団体に行ったインタビューによるとアンタナナリブでは激しいインフレが起こっているということで、政治的混乱によって人々の経済的および社会的な生活が「人質に取られた」ような状態である、ということです。

次にギニアコナクリです。やはり、というかなんというかムサ・ダディス・カマラ暫定大統領が今年末に行われる予定の大統領選に出馬表明です。(Afrik.com)そして、そんなコナクリに現れたのがブルキナファソのブレーズ・コンパオレ大統領。なんか、このあたりものすごく臭うのですが、ものすごく裏がありそうな動きです。というのは一度書きましたがブルキナファソも選挙を控えていますし、コンパオレが政権をにぎったそのやり方はダディス・カマラもお手本にしているのではないか、と思うのです。さらにコンパオレは憲法をねじまげて、本来なら再選できない大統領の座を「コンパオレに限っては再選を許す」という特記事項まで加えてしまった張本人です。ダディス・カマラとコンパオレの接近はカマラとワッドの接近より数倍キナ臭い気がします。(Afrik.com)コナクリではダディス・カマラの「粛正プログラム」に反対する汚職まみれの政治家と経済界があって、大統領選でカマラ下ろしをやってまた甘い汁を吸おうとしているという話もあります。(Afrik.com)軍政を続けるか、汚職にまみれたシビリアンコントロールに戻るのかギニア国民は厳しい選択を迫られるのでしょうか。

ルワンダですがRDC東部キブ州での反乱軍のリーダー、ローラン・ンクンダはルワンダ政府を不法な逮捕を行ったとして訴えるそうです。ルワンダとRDC政府はすでにンクンダの身柄をRDCに引き渡すことで話がついています。(Afrik.com
そのRDCの北キブ州ではルワンダ軍とRDC軍の共同作戦でフツ族ゲリラのFDLRを一掃したはずが、作戦終了後まもなくまたFDLRが動きだし住民を難民化させています。(Afrik.com

ニジェールで拉致され、マリに監禁されていたアルカイダの人質のうち、カナダ人の国連関係者2名とドイツ人とスイス人の女性観光客1名づつ、計4名が解放され、マリのバマコに移送されてマリ大統領に面会したということです。(Afrik.com

ナイジェリアではトラック運転手のストで燃料難になっているそうです。(Afrique en Ligne

コートジボワールですが、ブアケに駐屯していたフランス軍部隊「Force Licorne」が撤退しました。これは選挙の準備の一環です。(Afrique en Ligne)また、ギヨーム・ソロ首相は透明で公平な大統領選挙を約束すると声明を出しました。(Afrique en Ligne

最後にAir Senegal Internationalですが・・・カップスキリングで足止めを食らっていた乗客はダカールに移送されたものの、そこから先には行けませんでした。ダカールからパリに行く便は「燃料がなくて飛ばせない」ということです。乗客は放置されて情報すら与えられないことにいらだっています。一応セネガル側がホテルを用意しているようで、今晩はそこで夜を明かすことになります。また、明日セネガル側とモロッコ側との話し合いが持たれるようです。それにしても、一度崩れるともろいというか、今まで築き上げてきたASIの名声はいとも簡単に地に落ちてしまったようです。

2009年4月27日月曜日

OLPC:新しい挑戦


しばらくOLPC周辺は暗いニュースばかりで、このまま消滅してしまうんではないか?とも危惧されたのですが、ネグロポンテ氏はそんなに簡単にあきらめていなかったようです。OLPCはいくつかに解体され、派生したソフトウェア開発を行うSugar Labs、スクリーンを扱うPixel Qiなどが、XO Laptopから少々距離を置いて仕事を進めたようです。そして、ネグロポンテ氏率いるOLPC本体は自力での新しいハードウェア開発をやめ、コンセプトを作ることに注力し、ハード作りはメーカーに任せる方向に転換させました。
結果としてこの改革は非常によい結果を生んだようで、最近OLPC周辺のニュースがいくつも浮上してきています。まず、XO-2、これはブックタイプのネットブックを2面のタッチスクリーンにしたDSの発展系みたいなもの(写真参照)ですが、これがいよいよ実機が作られる見通しになったようです。近年、iPhoneのヒットなどでタッチスクリーン周辺の技術は非常に進みましたし、ハードとソフトの連携も進んでこのコンセプトの実現が技術的に可能になったのでしょう。また、XO-1についてもチップをAMDからVIAに変える(ArsTechnica)など、マイナーチェンジを図っているようです。しかし、最も大きな発展はソフトウェアでしょう。XO-1はもともとSugarという子供用にカスタマイズされたOSを積んでいました。しかし、これはあまり人気がなくOLPCもついに折れてWindows XPを搭載したXOを出さざるを得ませんでした。このSugarについては私も昔、酷評しました・・・というのはインターフェイスこそ子供用になっているものの、一旦アプリケーションレベルに入れば他のLinuxディストリビューションと何ら変わらないワープロだのFirefoxなどが入っているだけだったからです。むしろ、UIをいじった分ものすごく使いにくくなっている印象を受けたものです。しかし、このSugarが大進化をとげたのです。もちろん基本的にはSugarはFedoraベースのLinuxですが、アプリケーションという概念そのものを捨て、Activitiesという形でほとんどすべてのアプリケーションを見直しています。ソフトウエアがあってその機能があるという一般のコンピュータの概念から離れて、子供の活動があってそれに対応するActivitiesがあるという逆のアプローチなわけです。そしてこれはiPhone Appsと極めて似た生態系だと言えます。そういう意味で新生Sugarが一番近いのはiPhoneのOS Xだと思います。また、旧Sugarの問題点であった「アプリケーションが少ない」ということに関してもかなり改善されています。それにしてもPythonをグラフィカルに作れるActivitiesが標準とか、いったい対象年齢が何歳なんだ??というところはまだ残っています。その反面ちょっと重くなっている気もしますが、これは私が使ったのがUbuntu上で動くエミュレータだったからかもしれません。とにかくUIとしての新Sugarは素晴らしい出来だと思います。確かにこれなら子供用に特化されたOSを語れるものに仕上がってます。また、Sugarの進化はそれだけではありません。SugarをXO以外のハードで立ち上げる場合、以前はライブCDを焼いてそれから立ち上げる必要がありました。しかし新Sugarは実にいろいろな方法が用意されているのです。まずUbuntuなど他のLinuxディストリではエミュレータが用意され、レポジトリからダウンロードして簡単にSugarを起動できます。またWindowsやMac OSXでもVirtualBoxを使って仮想マシン上で動かせるようになっています。(これはテストしていませんが)さらにまだBeta段階ですがSugar On a Stickと言って、USBメモリ上にSugarをインストールし、Sugar環境を有り体に言ってどこでも使えるというものも開発されています。これはまた新しいコンセプトだと思います。One Laptop Per ChildではなくOne Stick Per Childとも言うべきもので子供1人に1台のラップトップが難しいなら子供1人にUSBスティック1本というコンセプトの変化です。そしてそのスティックにOSとデータを保存することによってどこでもどのコンピュータでもその子のマイコンピュータになるという新しい考え方ですね。これはもしかしたら子供用だけでなく一般のビジネス用にも広がるコンセプトかもしれません。しかもラップトップに比べてスティックのコストは段違いに低いですし、メインデナンスフリーでもある。そしてマシンは学校に据え付けという形でラップトップである必要はない。また例えばネットカフェなどでもそのスティックから起動して宿題をやるとか新しい形態の使い方が考えられます。(ArsTechnica
リンク:OLPCプロジェクト

2009年4月26日日曜日

Senegal:Diembéring (Casamance)


この歌に歌われてるジェンベレンとはセネガル南部のカザマンス地方、セネガルで最も美しいと言われる鳴き砂で有名なカップスキリングからちょっと北に行ったところにある村です。私も一度だけ行ったことがあります。カザマンスは本当にどこも風光明媚なところなので、ジェンベレンが特に素晴らしいということではありません。村としてはエレンキンなんかの方がずっとすてきですし、文化の香りという意味ではムロンプなどが面白いです。しかし、この歌は本当にいいと思います。セネガルのシンガーはたいていウォロフで歌うのにあえて仏語で歌っているのもいいですね。

Senegal:ASIついに運行中止?


ASI (Air Senegal International) 問題についてはこれまでも3回取り上げてきました。はじめは昨年11月のこの記事、次に今年2月の記事、そしてこの記事の後、6月末につきつけられたモロッコ側の最後通牒にセネガル政府が先手を打ってRAMがASIから手を引けないように画策します。そして今月10日の記事、ここでASIがいよいよ危機に立たされることになるわけです。この記事を書いた時は日本にいたので現地の状況もうまくつかめなかったのですが、すでに機体がセネガルの外に出たのを見計らって、ASIのフリートBoing 737の3機のうち2機(RAMがASIに貸与している)をモロッコに引き上げてしまいます。そしてASIに残されたのは1機のB737と古いプロペラ機1機となります。それでもASIはがんばりを見せ、一応運行を行っていたようです。ダカール空港に着いた時、真っ白な無印機体が止まっていたのですが、これは多分ASIがどこかからチャーターした飛行機じゃないかと思います。そして昨日ついにASIは全く運行できなくなり、全フライトをストップせざるを得なくなったようです。(Afrik.comの記事)セネガル政府はモロッコ側と大臣レベルでの話し合いを持つアプローチをしているようですが(Bloombergの記事)、困りはてているのは各地に取り残された乗客たちです。RFIによるとパリをはじめとして各地に500名ほどの乗客が取り残されているようです。少ないな、とも思いますが逆にそれだけまだ知らなかった人がいたのか?という気もします。それにしても、今回の混乱は前にも書きましたがセネガル側が一方的に悪いです。ASIは2000年の就航以来、この地域で最も信頼のおける優れた航空会社という評判を得てきました。もちろん、この評価に対するセネガル側の努力がなみなみならぬものであったのは事実だと思います。実際、親会社のRAMのフライトよりもASIの方がいろんなサービス面でよかった時すらあります。しかし、これはモロッコからの資金と新しい機体の貸与、腕のいいパイロットの提供、様々なノウハウの提供の上に成り立っているということを忘れて「自分たちだけでできる」と過信してしまったのが間違いの元・・・非常にセネガル人らしい間違いをおかしたのです。そして、有り体に言って儲けを1人じめしようと画策したわけです。これもお役人らしい考えなのですが、ビジネスの世界ではそんなことは通るはずがありません。さらにセネガル政府は司法に訴えて食い下がったわけですが、これまたビジネスの世界では金をストップされたらいくら司法がどうこうしても終わりなのです。飛行機を飛ばせない航空会社なんてただのお荷物です。ASIはウハウハな儲けの出る会社から金のかかるお荷物に変化しました。本当にバカなことをしたものです。つくづくセネガル人にはビジネスセンスがないと思います。そして、こんなことをして、誰かがASIを買う気になるでしょうか?ビジネスでは信用が第一、というかすべてでしょう。それなのにその信用を裏切った上に、無駄な上から目線でビジネスパートナーを扱ったりしたら信用は失墜します。今はまたお大臣が出てきてなんとかしようとしていますが、これも逆効果じゃないかと思います。セネガル人の悪いところに何でも政治で決着をつけようとするところがあります。人としてモラルとしてどうかという問題も政治家がしゃしゃり出て丸くして通してしまう。何でもそうなのです。今回の事件も結局はワッドが出てきてモロッコの王様と話を付けることになるのでしょうが、失墜したASIの信用、悪評は長くこの会社の運営に陰を落とすことになるのは間違いありません。

2009年4月25日土曜日

CYVOGUE:New Arrival


今回もいくつか日本から新しいものを持ってきました。
まずはAcer X223Wモニタ。これは実家で使っていたもので昨年の秋に買いました。日本の液晶モニタの価格はどんどん下がっていて、サイズもどんどん大きくなっています。また接続系統もHDMIが標準になりつつあります。ちなみにこのモニタは2万5千円くらいで買いましたが、今なら1万7千円くらいに下がっていて2万5千出せば24inchのHDMIつきのが買えますね。しかしダカールではこの前買ったDELLので5万円しました。2倍です・・・しかもDVIのついてないのが多い。DVIとVGAではかなり画像に違いが出ます。
そしてもう1つがIKEAで見つけたソーラーパネル搭載のLEDデスクライトです。これはとんでもないすぐれモノです。ちょっと重いのが難点ですが、本当によく考えられていて、しかも安い。今でこそLEDのリーディングライト/デスクライトは日本でも東急ハンズなどに出始めましたが、安いのでも5千円以上します。ちょっとしゃれたのだと1万近くして、なのにAC100Vでしか動かなかったりするのです。これで「エコ」なのだとすれば日本のメーカーのエコ税はとても高いと言わざるを得ません。IKEAのこのライトはわずか2490円でした。IKEAのLEDライティングの安さは群を抜いています。さて、このデスクライトの発光部分は1.5cmくらいの平面チップに16個のLEDがついていて、その前に結構大きな凸レンズがついています。そしてソーラー部分は重りを兼ねた丸いベースの部分に正方形のソーラーパネル+バッテリが埋め込みになっていて、これがそのままスポンと外れるようになっているのです。そして、この部分だけを屋外に出しておいて蓄電するようになっています。なんとスマートなのでしょうか。しかもここ数年のLEDの発達はすさまじく、とても明るい。もう昼行灯とは言えないレベルです。

Travel:パリの上手なトランジット


GWの出国ラッシュがはじまる寸前にスルっとダカールに戻ってきました。今回は東京→パリが香港経由でキャセイ、パリ→ダカールがリスボン経由でTAPでした。今は電子チケットという便利なものがあるので本当に便利になりました。それにしても成田はやっぱり遠いですね・・・今日は私がよく通過するパリの上手なトランジットのしかたをご紹介します。フランスは日本ほどではないにしてもタクシーは高いですし、空港への公共交通機関を使いながらできるだけしんどくない方法がいくつかあるのです。
まず、パリには2つの空港があります。街の北東にあるシャルルドゴール(CDG)と南のオルリー(ORY)で、日本との便はたいていCDGです。また、マグレブや近距離のヨーロッパ線はたいていORYから出ます。この2つの空港の各ターミナルとパリ市内、そしてCDG-ORY間にはいくつかの交通機関があります。
まず、鉄道ですが日本人にはおなじみなものの、私はこれをあまりおすすめしません。というのはまず鉄道駅までの移動が意外と大変なのです。そして、パリ市内に到着する鉄道駅がかなり混雑するのでスーツケースを引きずっての利用はかなりストレスフルです。また、最近はテロ対策ということで、不審な荷物が発見されるとしょっちゅうこの鉄道(RER)が止まるのです。あと、注意としてはCDG-Parisの間の列車は直行するものと各駅停車があります。この線は実はパリの一番危険なバンリュー地帯を通っていくので各駅停車は避けるべきです。またORYに行くにはAnthonyでOrly Valという高架線に乗り換える必要があります。
次にバスが2種類あります。1つめはRATP(パリの地下鉄・バス運行している公社)のRoissyBus/OrlyBusです。CDGからはオペラガルニエ前まで直行、ORYからはダンフェールまでです。値段も安く、パリのバスに乗り継ぐ場合など便利です。また値段も安い。ただ、バスの中に荷物を持って入って自分で棚に収納しなければならないので重い荷物を引きずっている場合はお勧めできません。また、結構混むので立つこともあります。
最後にエアフランスが運行しているリムジンがあります。これはまずCDG-ORYに直接移動する場合におすすめです。ただ30分に1本しかないのと渋滞に巻き込まれることが結構あるので、こういうトランジットの場合、トランジット時間にかなり余裕を見た方がいいです。チェックインなどの時間を考えると最低でも5時間、できれば8時間くらい見ていた方が無難です。CDGからパリ市内へはポルトマイヨ/エトワール線が以前から運行していましたが、最近、CDG-リヨン駅経由モンパルナス行きが運行を始めています。モンパルナスに行くにはこれが便利かと思います。このリムジンは日本と同じく荷物を下に収納するので楽です。料金はちょっと高いですが、往復で買うとかなり安くなります。往復チケットに使用期限はないので、たとえば3ヶ月後に使う予定でもこれを使うことができます。ORYからはモンパルナス経由でエトワールまで行くのと、同じくモンパルナス経由でアンヴァリッドまで行くものがあります。私はこのリムジンバスをたいてい使います。
これらの交通機関の選択はパリでの滞在場所によって変わってきます。パリのホテルは決して安くはありません。最近では東京の方が安い気がします。安いホテルはたいがいが町外れとかメトロの終点とかになってしまいます。最近はネットで簡単に予約できますが、ホテルの場所には気をつけないとひどい目にあいます。また、買い物などがない場合、空港近くのホテルという選択肢もありますが、それほど安くもないし、空港までのシャトルがないホテルはやめた方がいいです。昔々はパリ市内で安いホテルというと、カルチエラタン界隈だったのですが、ここは交通の要所になってしまったので、最近は高いです。今も昔も安いのはモンマルトル周辺ですが、このあたりは坂が多いことに注意すべきです。また、空港へはどちらに行くにも結構メトロを乗り継ぐ形になります。狙い目はリパブリック、東駅、北駅周辺でたくさんありますし、値段もそこそこです。またサンラザール界隈もいくつか手頃なホテルがありますし、RoissyBusが止まるので便利と言えば便利です。ダンフェール界隈も便利です。しかし、私のとっておきの穴場はエッフェル塔の西のLa Motte Piquet Grenelle〜デュプレックス周辺でモンマルトルに比べればちょっとだけ高いですが、坂もないし街の雰囲気も良く、またRue de Commerceという小さな商店街があって、ここがすごくいい買い物スポットなのです。その昔、Nikko de Parisだった今のノボテルの裏手になります。交通も6号線1本でエトワールにもモンパルナスにも行けます。注意としてはモンパルナスの駅は巨大で、6号線の駅とSNCFのモンパルナス駅やバス乗り場まではかなり歩きます。ただ、エスカレータがあるのでコロのついているスーツケースならそれほど苦ではないと思います。ホテルの予約は大手のサイトExpediaやHotels.comなどで探すのもいいですし、チェーンのホテルなら直接チェーンのサイトから予約する方が安いことがあります。10年前くらいはAccor HotelsのIbisが一番値段も手頃でよかったのですが、最近は知名度があがってるのかやたら高いのでかえってMercureの方が安い場合があります。またLouvre HotelsチェーンのKyriadとかCampagnileも手頃な価格ですがこれらは基本的に車で移動する人のホテルなので場所に注意が必要です。フランスの地方に旅行するときはネット予約もいいけれどフラっと行って駅とかにある観光協会(Office de Tourisme)でホテルを探してもらうのもまた趣のあるものですが、パリに関してはそれはやめた方が無難だと思います。

2009年4月20日月曜日

Togo:ニャシンベ家のお家騒動?


今日はベナンとガーナに挟まれたトーゴのことを書きます。
トーゴを取り上げるのははじめてなのでアウトラインをざっとご紹介すると、トーゴは東をベナン、西をガーナ、短い北をブルキナファソと接している小国で、もともとポルトガルの植民地(ベナンと同じく)でしたが、その後ドイツ領となり、さらにガーナ側の英国領に統合されたという歴史を持っています。民族的にはガーナ→ベナンと連続性を持っていて、今は公用語フランス語ですが英語をしゃべる人も多いようです。セネガルなどと同じく1960年に独立しましたが、1963年に初代大統領オリンピオ大統領が暗殺され、建国につまづきます。67年にクデターによってニャシンベ・エデヤマ大統領が政権を奪い、ここからニャシンベ家のディナスティーがはじまるわけです。エデヤマ大統領は2005年に病死するまで40年近く大統領の座につきました。そしてその後は次男のフォール・ニャシンベが大統領となります。アフリカでもこのように世襲を行う場合、長男が継ぐのが普通ですがニャシンベ家の長男エルネストは脳出血で急死してしまいます。次男のフォールが継いだのはそのためですが、その際すでに三男で異母兄弟のクパチャとの間で後継者争いがあったようです。解決策としてフォールが大統領となりクパチャが国防相となることで落ち着いたのです。しかし、2007年にフォールはクパチャを国防相の座から引きずりおろします。実はニャシンベ家には4男のロックがいるそうです。ロック・ニャシンベもフォールの異母兄弟ですがサッカー連合を率いて2006年のワールドカップに参加しましたがその後2009年にサッカー連合から放り出されています。しかし、フォールやクパチャとロックの違いはロックが職業軍人としてのキャリアを持っていることだそうです。
ここで、最近のお家騒動となるわけです。トーゴでは来年大統領選を控えていますし、独立後今までまともな政権交代を行ったことがありません。エデヤマが政権を握ってからずっとニャシンベ家が政権を持っているわけで、もちろんフォールは再選を狙っています。ここで目の上のたんこぶとなるのがクパチャの存在です。クパチャも2005年に取り損ねた権力の座を取り戻そうとするでしょう。そこで、フォールはクーデター未遂容疑でクパチャを襲い、クパチャの自宅を襲撃しました。この襲撃を指揮したのはフォールの妹の婿であるカダンガ大佐です。一方、その襲撃に介入したのがロックの率いる秘密警察部隊でクパチャの命を救ったとされています。
ということでこれから来年にかけてトーゴではこのニャシンベ家のお家騒動が激化しそうな気配です。
ちなみにクパチャには双子の弟でビジネスマンのトイがいます。また、異母兄弟のエソリザムはクパチャの腹心ですが、クパチャのあと逮捕されています。末弟のメイはフォールの大統領府に登用されているそうです。
この記事はRFIがこのニャシンベ家のディナスティーを記事にしていて、それをもとにしました。またAfrik.comがフォールとクパチャの確執に特化した記事を掲載しています。別の記事でトーゴの憲兵隊がクパチャのクーデター計画を裏付ける押収された大量の武器を公開したそうです。(Afrik.com

余談ですが、トーゴは旧ドイツ領ということもあってビールが有名です。また、ロメの港はコトヌ港よりも手数料が安く、またラゴスよりも安全ということで近年取扱量が増えているようです。

2009年4月17日金曜日

Africa:News RoundUp 4/17

ブログを少々サボっています。

まず、マダガスカルですがまたおかしな方向に進んでいるようです。Afrik.comが伝えるところではラジョエリナ新大統領は「6ヶ月で経済を立て直す」と豪語しているそうです。ハッタリとしてもかなり危険なハッタリです。一方、ラバロマナナ前大統領はスワジランドで会見し、SADCの保護のもとマダガスカルに帰ると発表。(AllAfrica)続いて電話で首相を任命、マダガスカルは2人の首相を擁することになったのです。(JeuneAfrique)まだまだ政治的混乱は続く気がします。

次にセネガルではまだASIをめぐってモロッコとの関係が悪化しています。(Le Soleilの記事)実はセネガルではこのASI問題の前に別の航空行政での問題があったのです。西アフリカ諸国には航空管制を行う共通の組織ASECNAがあります。セネガルもこの組織に航空管制を任せていたのですが、何かの問題があってセネガル政府はASECNAを追い出してしまったのです。そして、それを自国の組織ANACSに置き換えたのです。しかしながら航空管制にはお金がかかります。今回セネガルに手を差し伸べたのは世銀のようです。(Afrique en Ligne

どうやら世銀はこの航空関連に力を入れるようにしているようで、ベナンのコトヌ空港の近代化プロジェクトに900万USドルを融資することにしたそうです。(Afrique en Ligne)ベナンは未開発の観光資源が豊かな国ですから、空港の近代化は大きなインパクトとなるでしょう。しかし、ベナンの経済成長率は2009年に予想されていた6.1%を達成できず、4.5〜3.8%にとどまるそうです。(Afrique en Ligne)記事ではこの低下の原因を開発援助の減少や輸出減少、出稼ぎ者からの送金の減少としていますが、隣国ナイジェリアの経済メルトダウンの影響をベナンはかなり大きく受けるわけで、今後ナイジェリアの経済状況によってはもっと成長率が下がる可能性もあると思います。

そのナイジェリアですが、経済の悪化とともに心配されるのが社会不安です。ナイジェリアはイスラム教徒とキリスト教徒の争いが絶えず、ジョスの暴動も記憶に新しいわけですが、今度は狂信的なイスラム教徒が教会に火をつけるという事件が起こっています。(Afrique en Ligne)また、南部にはビアフラの残党MENDニジェールデルタ解放運動がまた活発化しているようです。(AllAfrica

コートジボワールの方は元ゲリラのリーダーで首相に抜擢されているギヨーム・ソロ氏に対して、ゲリラの政党FNは「首相の座を退き、現政権の選挙引き延ばしに加担しない」ように求めました。(Afrik.com)しかし、Jeune Afriqueによるとソロ氏は首相をやめる気は全くないとのことです。

さて、トーゴでは近づいてきた大統領選を見据え、ニャシンベ兄弟の間で政争が勃発しています。(Afrik.com)この記事によると現大統領フォール・ニャシンベの弟で国会議員のクパチャ・ニャシンベ氏の自宅が自動小銃による襲撃を受けたとのこと。この襲撃の後、クパチャ氏はロメの米国大使館に逃げ込んでいたのですが、出てきたところを警察に逮捕されました。その容疑はクーデターをくわだてた、というものだそうです。(Afrique en Ligne

最後はマリです。フランスは総額にして2000万USドルの援助を発表しました。これらは、綿花産業、教育セクター支援、そして人材育成プロジェクトに対する支援にあてられるということです。(Afrique en Ligne)また、マリ文化省は国立博物館でトンブクツの写本(Manuscrit)を公開展示しました。(Afrique en Ligne

2009年4月13日月曜日

Africa:News Round Up 4/13


まずはコートジボワールです。大統領選挙をするするとしながらどんどん長期化するバグボ政権ですが、内外からの圧力が強まっているようです。Afrique En Ligneによるとフランス外務省がコートジボワール政府に対して「早く選挙者名簿を作成するよう努力する」ことを求めています。また米国も2009年内に大統領選を行うように求めているようです。この動きをうけてコートジボワールの独立選挙委員会(CEI)が国連機関であるONUCIに援助を求めているそうです。(Afrique en Ligne

次はマダガスカルです。ラバロマナナ前大統領がやはりカムバックする意志のあることを発表しました。(Afrik.com)また、Jeune Afriqueの記事はさらに「できるだけ早くカムバックする」という強い語調になっています。AUアフリカ連合はその参加国に「違法な(政府)を支持しないよう」求めました。一方フランス政府は食料援助を中心に援助の継続を発表しています。(Afrik.com)首都アンタナナリブではラバロマナナ前大統領の支持者が1万人以上集まってデモを行い、その責任者は国連の仲介者チェベレ・ドラメ氏をその役割を果たさなかったとして非難しているそうです。(BBC)国連およびアフリカ連合の主催でセネガル大使館で行われた会議では、途中でラバロマナナ派は退席、交渉は不調に終わったということです。(RFI

セネガルですが、ASIとRAMの問題は進展なく、RAMがASIのボーイング737機を2台接収したようです。これによりASIのフリートは737が1機、あとはプロペラ機1機だけを残すのみとなりました。また、パイロットも全員カサブランカに引き上げたそうです。(ロイター)その反対に、France TelecomはSONATELの株を9.87%取得し、SONATELの運営権を奪取しました。(Wall Street Journal

チャドではフランスの外人部隊のフランス人隊員が同じ外人部隊の隊員3人と民間人1人の計4人を殺害したかどで逮捕されました。(Afrik.com

最後にコンゴ民ですが、東部の南北キブ州で国連等の援助関係者への襲撃事件が増加しているということです。(IRIN News

2009年4月12日日曜日

Apple:MacはWindowsよりも高い?


またまたMSのネガティブキャンペーンが繰り広げられているようですが、全く馬鹿げています。
コンピュータのマシン環境というものは単にスペックとコストだけの話ではないのは常識です。
私が感じるWindowsマシンの最大の欠点はネットワークリソースの無駄遣いです。MacOSやLinuxではアイドル時に全くネットワークトラフィックが生じません。もちろん、バックグラウンドでのソフトウェアアップデートなどを選択していた場合、多少のトラフィックは生じますがこれはオプションでこれをOffにすることができますし、何をやっているかは明確です。しかし、Windowsは常にネット上で何かのやりとりをやっています。そして、何をやっているのか不明です。これは完全にユーザから見えないところでOSが勝手にやっていることでOffにはできません。また、Windowsでは基本的にMacでは不要のアンチウイルスに係るコストが不可避です。これはノートンなど有料のソフトではソフト自体のコストがかかり、アップグレードしようとするとさらにコストがかかります。また無料のアンチウイルスもありますが、これにしてもウイルスをスキャンすることは避けられず、これによるCPU/メモリ/ネットワークのリソースが無駄遣いされることは不可避です。つまり、同じスペックのマシンを使ってネットにつないだ場合、MacやLinuxは確実にWindowsよりも速くなります。
また、周辺機器とかでも、使うソフトによったら非常にレガシーなディスクドライブが必要になったりするのもWindowsに特有の無駄ですね。またWinを使う理由として職場のパソコンと同じ環境を・・・というのがあるわけですがこれはMS Officeを買わなければなりません。しかし、MS Officeはバンドルされてない場合、単品で買うとものすごく高価です。しかし、MS Officeでなくていい場合、無料で提供されているOpen Officeとかを使えますし、これはLinuxだと標準装備、Mac版もあります。
また、消費電力についても比較するべきでしょう。もちろんMacでもMac Proなどはかなり消費電力が高いですが、iMacやMac Mini、ラップトップなどは消費電力を押さえるように設計されています。WindowsはOSレベルではこのような設計はされておらず、ハードのメーカーが各社のBIOSでこれを行います。つまり、安いハード、特にデスクトップ機などではこれらをちゃんとコントロールしていません。アイドル状態でもガンガンファンは回り続け、ハードディスクも同じく回り続けます。当然消費電力は大きくなります。もちろん、この消費電力の違いはそれほど大きなものではないかもしれませんが、恒常的に発生するものですし、エコロジーという点でも望ましくないと言えます。
MacとWindows機の価格差をApple税と言うなら、これらのネットワークトラフィックや消費電力はWindows税と言うべきでしょう。そしてこのWin税は明確に見えないところでどんどん徴収されているというところにMSらしいと思うのですが・・・
そして、もしこういう比較をするのであればMacとWindowsを比較するだけでなく、LINUXとWindowsも比べ、その価格差をMS税と主張するべきだと思います。MSのネガティブキャンペーンはこういうミエミエな片手落ちというか我田引水っぷりが醜悪ですね。

2009年4月10日金曜日

Senegal:Air Senegal Internationalで混乱


=重要=
2月の末にASI (Air Senegal International)からRAM (Royal Air Maroc)が手を引く、という記事を書きました。(記事へのリンク
それ以後、目立った動きはなく、ASIもRAMも支障なく動いていました。実際、私が3月27日にダカールからパリに来るのに使ったのがRAMでした。セネガル政府も譲らず、多分ASIの身売り先を探しているような感じに見えました。
しかし、この世界不況の中、こういった後ろに貪欲なセネガル政府が手ぐすねひいて待っているような、言ってみれば「毒入りリンゴ」のようなASIを引き受けようという物好きは現れなかったようで、焦ったセネガル政府は自国の司法を駆使してRAMがASIから手を引けないような法的処置を取りました。それに対してRAMがその裁判所の決定を不服申し立てを行っているそうです。(Jeune Afriqueの記事)
これによって、ASIのフライトが全ストップしているようです。
また、RAMは対抗処置を取り、自社のダカール便をこの水曜より全てキャンセルしているそうです。(Afrik.com
これによってダカール行きのフライトは大きな混乱が予想されます。
また、この先ASIおよびRAMのダカール行きフライトはどうなるかわかりません。できれば避けた方がいいでしょう。
アフリカのリージョナルフライトも、CAMなど他のエアラインを使った方が無難だと思います。

Mac:iStatMenu


便利なユーティリティの紹介です。
このiStat MenusはメニューバーにMacのハードウェアステイタスを表示するユーティリティです。もちろん今までも同様のDashboardウィジェットはありましたが、これのいいところはメニューバーに常駐してDashboardを起動することなく確認できるということ、またプルダウンでより詳細な情報を表示できるということです。設定はシステム環境設定のパネルで行うようになっており、細かくカスタマイズできるようになっています。
ダウンロードはココから。

2009年4月9日木曜日

Africa:News Round Up 4/9


まずはアフリカ全体に関わることですが、ゲイツ財団がポリオ撲滅のために2.5億ドルを供出すると発表しました。(All Africa)実際の活動についてはロータリークラブが行うようです。そのポリオですが、数年前にはほとんど撲滅寸前のところまで行っていたのですが、Afrik.comによると2008年には26%も増加していて、CDCのレポートでは最も増加したのはナイジェリアで2007年には285人だった患者が2008年には801人に増えているそうです。ナイジェリアの他ではベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ガーナ、マリおよびトーゴに患者が残っているそうです。

さて、そのナイジェリアですがポリオもさることながら、経済社会状態の悪化が懸念されています。AllAfricaはこの経済メルトダウンは2015年がターゲットとなっているMDGミレニアムゴールの達成に悪影響を及ぼすとしています。さらに、ラゴスの外交機関に対するテロがあるかもしれないとも報じています。(All Africa)その一方、ECOWAS西アフリカ経済機構の汚職撲滅機関の音頭をこのナイジェリアがとることになりました。(All Africa)ECOWASの中で最も汚職が激しいとされているナイジェリアがなぜ??
また、ナイジェリア北部とニジェールでは髄膜炎の流行がかなり深刻な状態になっているようで、ヨーロッパの人道援助委員会ECHOが警鐘を鳴らしているとIRIN Newsが伝えています。その一方のニジェールでは政府とトアレグのゲリラが平和合意に達したそうです。(BBC)やはり、選挙を控えて国内問題をなんとか押さえていこうという動きなのでしょうか。

セネガルのダカールは政府予算の削減を話合うアフリカ諸国の財相会議(CABRI)をホストしています。(Afrique en Ligne)そのダカールを訪れていたフランス社会党の前回の大統領候補のセゴレン・ロワイヤル女史はニコラ・サルコジ大統領が2007年にダカールで行った演説の中で「アフリカ人が歴史の表舞台に立ったことはない」と述べたことに関し、謝罪したということです。(Afrik.com)また、チャドの前大統領ハブレ氏の裁判問題に関し、国際裁判所で原告ベルギーと被告セネガルの論戦が始まりました。(RFI

コンゴ民では東部でのフツ族ゲリラとコンゴ民政府の戦闘によって新たに3万人の難民が生じたとUNHCRが発表したそうです。(All Africa

最後にマダガスカルですが、アンタナナリブが政争に明け暮れている間にサイクロン被害が深刻化しているということです。(All Africa

2009年4月5日日曜日

Madagascar:権力抗争は終わらず


マダガスカルですが、現地での状況は一応の落ち着きは取り戻しているものの、政治的な混乱はむしろ増しているという気がします。その中心アンタナナリブで木曜と金曜にAssises Nationales(国民会議)が開催されました。これは有り体に言ってマダガスカルの有力者を集めた会議ということですが、どうやって民主的な選挙にこぎ着けるか、それを話合うものだったようです。(Afrik.com)その結果、トランジションの期間は24ヶ月から19ヶ月に短縮され、2010年の大統領選挙実施が決まったようです。(Afrik.com)これはマダガスカルの暫定政府が国際社会からほとんどそっぽを向かれ、孤立しているためで、孤立する時間が長くなればそれだけ苦境に追い込まれるということを見越しての判断ではないか?と考えます。この国際社会での孤立化ですが、AUやSADCでの議席を失うことに加え、やはりOIFフランコフォニーからも除名処分を食らいました。(Afrik.com)これに連動してすでにお知らせもしていますが、ノルウェーがまず二国間援助を凍結、米国も人道援助以外の援助を凍結しています。そんな中、フランスは二国間援助の継続を発表しています。(Afrik.com
さて、実質政権を投げ出して姿をくらましたラバロマナナ前大統領ですが、スワジランドに現れ、SADCの会議で顔を売ったわけですが、その会議上で「私は自ら辞任したわけではない。3月17日、ラジョエリナ氏が差し向けた武装したグループに脅されて権力委譲を行った。」と述べたそうです。これに対し、マダガスカル軍司令部がAFPに語ったところでは、「そのような事実はない」ということです。(Afrik.com)これを見ると、ラバロマナナはその退任劇にしっかりカムバックするための言い訳を仕込んでいたのだな、とわかります。そして国民がまとまってはじめてその意味をなす、Assises Nationalesにもラバロマナナ支持者は欠席するそうです。(Afrik.com)私見ですが、こういう「まとまりのなさ」「大人げない行動」がマダガスカルには多く見受けられます。これはラジョエリナ側、ラバロマナナ側、軍部すべてにです。国民性なのでしょうか?もし、仲裁役を買って出る「長老」的立場の人間がマダガスカルにいないとしたら、これはラバロマナナ政治の汚点とも言えます。いいかげん、まとまって話し合いのテーブルにつくくらいの良識を期待したいところです。