2008年3月24日月曜日

MacMini延命


AppleInsiderによると、かねがね「打ち切り」が噂されていたMacMiniの開発(特に内部デザイン)をリフレッシュするようだ。
店で5台のMacMiniを愛用している私としては大変うれしい。
MacMiniはジョブス氏に嫌われているとか、Webcamがないとかマイクロフォンがないとか確かにいろんな欠点を持っているが、あの比類なきコンパクトさ、低消費電力そして低価格と、数々の美点も持っているのだ。
最近、EverexからMacMiniそっくりのPCが出たことはここにも書いたが、それに続きEee PCをヒットさせているASUSTEKからも、MacMiniを彷彿とさせるPCが発表された。デスクトップのコンパクト化、静音性、低消費電力化が「エコロジー」という視点も加えてこれから1つのムーブメントになっていくのかもしれない。そのソリューションをAppleはMacMiniという形ですでに持っていたわけで、これを単に見直そうという動きなのかもしれない。
そういえばNYCのクーパーヒューイット博物館で壁掛けの液晶ディスプレイの展示の裏に隠されていたのはMacMiniだった。
MacMiniはそういういろんな使い方が考えられる、そういうMacなのだと思う。

2008年3月22日土曜日

Bluetooth


最近、店にBluetoothケータイを持ち込んで、Macとデータをやり取りする客が増えてきた。
Bluetoothケータイが出始めたのは2002か2003年頃だから、約5年でアフリカにも普及しはじめたってことかもしれない。
特に最近、先進国からの中古品が大量に流れ込んでいるのか、やたらハイスペックなケータイを持ってる人をよく見る。でも、セネガルではほとんど使えない機能ばかりなのだが。
その中で使える機能がBluetoothによるデータのやり取りだろう。ケータイ間であるいはPCとの間の簡単な通信方法として定着しつつある。
その割にはBluetoothヘッドセットはなくしやすいためか、あまり見ない。
最近あまり他のネットカフェを偵察していないので、自信を持っては言えないのだがここのネットカフェの主流はまだPentium 3とか4のPCでBluetoothを装備しているのは少ないと思う。それに機材の更新もほとんどやっていないようだし、機材が古くなってくる頃には閉めてしまうネットカフェが多いのだと思う。そして古い機材は別のネットカフェを新しく開くのに使われる。
また、自分のラップトップを持ち込んでWiFi接続したいというのも、微妙に増えてきたし、PSPを持ち込んで何かダウンロードしている人もいる。
ケータイは比較的安価で製品の回転が速いのでPCなんかよりは簡単に中古品が流入する。それが、ここセネガルでPCに比べてケータイの進歩のタイムラグの方が小さい理由かもしれない。前にiPhone購入しないか?と持ちかけられた話はしたが、他にもiPhoneを扱う店があるようだ。しかし、iPhoneはここでは完全に宝の持ち腐れだ。簡単にWiFi接続できるTouchの方がまだ使いやすいだろう。
もしかしたら数年後にはTouchなんかでバンバンWiFi接続なんていうのが日常的になるのかもしれない。

2008年3月19日水曜日

Safari 3.1 Beta


がAppleのサイトからダウンロード可能だったので早速自分のMacBookにダウンロードして入れてみた。
確かに速い。さすがに1.xから2.0になった時のあの「めちゃめちゃ速い!」という驚きはないけれど、かなりの高速化が体感できる。
まだ使いはじめて数時間なのでまだ結論づけるのは早いが、極めて安定もしている。また、マルチランゲージも全く問題はないようだ。
2〜3日使ってみて、問題なければ店のMacにも入れようと思う。
Safari 3.1 Betaのダウンロードはココから。(インストール後再起動が必要!)
さて、Safariの重要性はここにきてものすごく高まったのではないかと思う。1.xの頃というのはSafariは単なるWebブラウザにすぎなかった。しかし今やインターネットアプリケーションをブラウザで動かす時代。ブラウザは一種の仮想マシン、プラットフォームになりつつある。Safariの心臓部はIEのそれとも、Mozillaのそれとも全く違うWebKitをベースにしている。
そしてiPhone/iPod Touchの登場によってSafariはハンドヘルドのデバイスでも動くようになった。この興味あるブラウザの進化は大げさに言ってAppleの将来を左右するほどのものなのだと思う。
iTunesとSafariはAppleの次世代アプリの中核となっていくのだろう。

2008年3月18日火曜日

新しいiPhone?

GIZMODOさんのこの記事だが、これはないんじゃないかと思う。かえってこういったありそうなものをリークしてMEIZUのようなメーカーに作らせたり、あるいはiPhoneの名称でもあったような「類似品に先に特許をとられてしまう」のを回避するためのものではないだろうか?
確かにNintendo DSのようなデュアルスクリーンは一種の可能性を秘めている。操作部分がタッチスクリーン化することによってその機能がマルチ化する。しかし、その反面ユーザインターフェイスとしては分かりにくさが出てくる。いろんなものをソフトウェア制御することをよしとするAppleがiPhoneにホームボタンを残しているのはひとえにインターフェスの分かりやすさを保つためである。
そしてデュアルスクリーンの両方がタッチスクリーンになるという状態は現状では混乱しか生まないだろう。これは極めてAppleらしくないと思う。
しかもHomeボタンと1つのタッチスクリーンによる軽快なナビゲーションを作り出したAppleがすぐにこれを捨ててしまうことは考えにくいのだ。

これは「煙幕」だと思う。

2008年3月12日水曜日

セネガルでのMacの値段


最近、サービスがらみでLeopardのことを聞かれることが何回かあり、まずは手に入れなければ、と値段を聞いてみたのだが・・・
何と139,799FCFA、円貨にして33842円!!もちろんシングルユーザパックである。日本のアップルストアの価格は14800円。つまり2倍以上するのである。もちろん、Macの価格は世界じゅうでいろいろあり、中でも一番高いのはユーロ圏であり、ここでは正規商品はたいていフランスから入ってくるというのがあり、それにプラスしてセネガルのTVA(付加価値税18%)が加算されているとしても、である。
これは、一応昔のApple Autholised Resalerを掲げている会社なのだが、なんと一律原価というかユーロでの売価に50%のマージンを上乗せして売価を決めている。その上、ストックはほとんどなく「取り寄せ」。
多分世界で最もMacが高い国の1つなんじゃないかと思う。
こんな状態ではMacが普及するはずはない!しかし、最近iPod人気も手伝ってか、アメリカの中古品を扱うコンピュータショップが出てきたようだ。リファービッシュして売っているのだが、ここの値段はかなり良心的なようだ。で、リファービッシュするのにウチに持ってくる。
例の正規品の会社はサービスもするが、これがまた目の球が飛び出るほど高い。うちはソフト面しか見ないが、それだけなら件の会社の1/5の値段でやっている。この価格に根拠はないし、ただ感覚的に「これくらいなら得したと思える価格」をつけただけなのだが、もちろん彼らはこの料金を売価に上乗せするので、結果的に中古Macの値段を下げるのに貢献していることになる。
それにしても、所得レベルがこんなに低い国でMacが世界一(くらい)高いというのはなんという矛盾だろうか???

2008年3月9日日曜日

OLPCが新しいCEOを募集


OLPCプロジェクトが苦境に立っているらしい。これまでもOLPCに立ちはだかる壁について書いたことがある。言ってみればOLPCはiPhoneのようなプラットフォームなのだ。そしてプラットフォームを成功に導くにはエコシステムが必要であり、OPLCには明らかにこれが欠けている。もちろん、エコシステムを作っていくのは難しい。あのMicrosoftですらエコシステム作りは不得手で、他者の作ったプラットフォームを買収などで乗っ取るのを常套手段としている。このあたり、うまいのはApple、adobeそしてGoogleあたりだろう。
もちろん、OLPCをいきなり商業ベースに乗せるのは難しいだろう。しかし例えば国連システム(UNICEF、UNESCO、UNDPあたり)やバイラテラルのODAと協力、タイアップするなり、あるいは先進国の政府が関わってくるのがイヤなのであれば教育系の大手NGO(ここらでは仏系のAide et Action、ENDA、あとはPlan Internationalなど)と協力することでエコシステムを作り上げることはできるはずだ。
アフリカの各地で働く日本の青年海外協力隊員もIT関連の隊員はOLPCの動きに期待し、見守っているはずだし、協力を乞われれば惜しまないと思う。他国のボランティアも同じだろうし、UNVという手もある。
OLPCの前進を阻んでいるのは参加国からかなりな数の注文をとりつけるところと、その代金を前払いさせるところだと思う。アフリカの政府はどこもそのような大金は容易にすっと出すことはできないし、それをしかも「外貨で」用意するのは並大抵のことではない。ナイジェリアがそこまでこぎつけているのはオイルマネーがあるからにすぎない。この初期投資部分だけでもODAやパートナーのNGOに頼ってもいいと思うのだ。もちろん理想を言えばこれは一回限りの措置でサステイナブルな解決策とは言えない。しかし、OLPCを離陸させることの方が重要だと思うのだ。いったんエコシステムができてしまえば、それがマーケットを作っていく。マーケットは雇用を生み、そしてアフリカでのOLPCをめぐるエコシステムが作られていくはずだ。その時点で政府にも理解が生まれ、新しい注文を出すだろうし、政府内にも参加気運が高まるはずだ。
iPhoneを見てもわかるようにまずは機材が流通しなければソフト開発者も、オンラインサービスも出てこないのだ。OLPCのXOラップトップはもう「新しい」とは言えないが、他の低価格ラップトップが持っていない面白い機能を備えているし、XO Sugarが流通し始めれば、Sugarと近いところにいるCanonicalなどがEdubuntuなどのソフトをSugarに移植などということも考えられる。

2008年3月8日土曜日

iPhone SDK


ついに発表されたiPhone SDK。その内容(というか付加物?)はさすがAppleらしくサプライズを含んだワクワクさせられるようなものだった。内容についてはGizmodoさんとかがしっかり書いてるのであえてまとめたりしないが、面白いのはGoogle Androidとのアプローチ比較だろう。AndroidとiPhone SDKはプロダクトとしてのキャラクターとして似たものである。しかしAppleのアプローチは、まず製品を作りある程度浸透させてそのあとでSDKを配布、企業参加を募る、というもの。Androidはあえてハードウェアを作らず、まずその理念だけで企業参加を募って(特に大企業がターゲット)SDKを配布し、Androidをもとにした製品を作ってもらうという全く逆の手法だ。Appleの手法はこれがはじめてではなくすでにiPodとiTunesによってできたモデルを改変したもので、実はAndroidも検索エンジンを一種のSDKと考えるなら自社の手法を踏襲していると言えるのかもしれない。そして、これはハードメーカーとソフトメーカーを取り込んだ一種のエコシステム開発であるという意味で似通っている。Androidが弱いのはやはり牽引するリアルなプロダクトを欠いているということだろう。しかしAndroidが失敗だとは思わない。オープンソースのプラットフォームとしての意義は大きい。しかし、極めて先行きが不透明だ。まず、ハードが出なければ普及しない。それとAndroidは実質Symbian OSを殺してしまう可能性がある。iPhone SDKにはそのようなマーケット全体で何かを殺してしまう可能性はほとんどない。iPhoneでしか動かないのだし、iPhoneは将来的にシェアをのばす可能性はあっても携帯電話という既成市場を席巻するとは考えられない。むしろ、iPhone SDKの副産物はこれがMacにフィードバックされるということなのではないか?Leopardはそこそこ売れている。Vistaに比べればマシかもしれないが、何か決定的な新しいユーザにとっての驚きに欠けるのだ。Tigerの完成度が非常に高いということもあるのだろうが・・・
もしかしたら、iPhoneそしてiPod TouchのSDKを通じて次世代MacOSの新しい姿を模索しているのかもしれない。iPhoneで動いているのはまぎれもないOSXなのだから。

2008年3月7日金曜日

アフリカにiPhone?


ウチがMacメインで動いてることもあって、時々ご当地のMacのヘビーユーザが店にくるのだが、レバノン人でMac Book Proを持っている(17inch)。仕事は何してるのかは知らないのだが、彼がこの前iPhoneを持っていた。セネガルの携帯キャリアは仏Orangeブランドが主力だがプリペイド方式がほとんどでもちろんiPhoneは扱っていない。ということはもちろんSIMブロック、カントリーブロックを外したiPhoneである・・・
そして、昨日他のレバノン人に道で会って、彼はいろんな小規模ITベンチャーをやってるちょっと怪しい奴で私も何回か「一緒にビジネスしないか?」と持ちかけられたがその都度断ってきたのだけど、彼から「iPhone買わない?」と持ちかけられた。彼の言い値は30万CFA(7万円強)である。
携帯電話のサービスは先進国とアフリカでは大違いである。アフリカにおいて携帯電話とは通話とSMSがほとんどである。それでもどのキャリアでも国際SMSが使えるのはとても便利。SMS鎖国している日本よりもこの点では便利。日本に帰るとSkypeからSMSするしかなくなる。
Webのサービスもない。南アやナイジェリアはこの点で進んでいて3Gサービスがあるらしいが、これらは例外である。
そんな中でiPhoneを持っていても完全に「宝の持ち腐れ」である。
iPhoneだけでなくWin MobileベースのPDAも売っているが、これも同じく宝の持ち腐れである。
iPhoneよりはWiFi経由で使えるiPodTouchの方がずっと便利だ。
通話とSMSはそういう機能の携帯電話でいい。