2009年2月19日木曜日

Africa:News Round Up 2/19


まずは明るいニュースからです。マリでは700名のトアレグゲリラが投降したと様々なメディアが伝えています。(BBCの記事、仏語)もちろんトアレグゲリラというのはマリ北部だけではなく、ニジェール、アルジェリア、リビアと非常に広い地域に分散しているのでマリだけがなんとかなったとしてもあまり変化はないのかもしれませんが、大きな前進だと思います。

しかし、その一方で昨年12月にニジェールのティラベリで起きた国連のフォウラー特使の拉致と1月に起きている4名のヨーロッパ人誘拐についてマグレブのアルカイダが犯行声明をアル・ジャジーラテレビで行いました。ニジェール政府はこの事件をトアレグゲリラと結びつけていたわけですが、ここに来て意外な展開となりました。もちろん、トアレグゲリラがこの件に関して全く関与してないとは言いきれませんし、むしろ積極的に関与していたと考える方が自然だと思います。つまり拉致された人質は身柄をトアレグゲリラからアルカイダに引き渡されたのではないか?とも思います。ニジェールではイスラム原理主義の跋扈を思わせるようなものはありませんでしたし、むしろその点ではセネガルの方が危ない気がしていました。しかし、今となっては逆にセネガルの強大なムリディズム等の動きがアルカイダ等の侵入を阻んだとも考えられ、そういうものがなかったニジェールにトアレグゲリラを媒介としてアルカイダが入り込んだのかもしれません。(Afrik.comの記事)ニジェールには協力隊員を中心としてかなり地方に日本人がいるので、本当に気をつけて欲しいと思います。

マダガスカルですが、今まで沈黙を保っていた軍が「軍は権力掌握はしないが、迅速な解決に向けて義務を果たす」と発表し、中立的立場を保ちながらラバロマナナ大統領寄りの姿勢を出しました。(BBCの記事)また、この記事によると今回仲介を申し出ているセネガルのワッド大統領は2002年にラバロマナナ大統領が政権を掌握した際にも仲介を行っているのですね。また、火曜日にはラジョエリナ氏陣営が5000人を動員してシットインを行ったようで、まだまだ解決の兆しは見えません。(Afrik.comの記事)

赤道ギニアのマラボでの大統領官邸襲撃を昨日お伝えしましたが、今度はサントメ・プランシペでクーデターを準備していたと思われる30人あまりのグループが摘発されています。地図を見ていただけばすぐおわかりと思うのですが、この海域で事件が相次いでいるわけで、関連性を疑わない方がおかしいと思うのですが、すべての事件がナイジェリアのニジェールデルタ、つまり「ビアフラ」の方向を指しているのです。(BBCの記事


最後に、Afrik.comがCFAフランのユーロへの固定の是非についての2人のエコノミストの見解を載せています。今回の世界不況でこの「固定レート」についてはまた議論が再燃するでしょう。しかし、これは慎重に行わないと大衆レベルでの貧困をものすごく加速させてしまう恐れも多いにあります。また例えばMDGなどの達成もさらに厳しくなる可能性があります。

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