2009年3月5日木曜日

Africa:News Round Up 3/4


まず、ギニアビサウの状況ですが、憲法に従い国民議会のライムンド・ペレイラ議長が暫定大統領に就任しました。またAUはアジスアベバで特別の会議を開き、ギニアビサウの状況をクーデターではないと結論づけました。(Afrik.comの記事
また、ガボンのオマール・ボンゴ大統領が、今回の暗殺は民主主義への攻撃であると暫定大統領にあてた公式書簡で述べたそうです。まあ、ECOWASの代表も同じことを言っていますが、それは暗殺の全容が明らかになる前の話で、AUが今回の暗殺を政治的なものと切り離した今となってはちょっとズレちゃった感じを否めませんし、なによりも「他ならぬあなたが言うの?」と、まず思ってしまいます。最近、ガボンでは一連のジャーナリストの拷問などそれこそ反民主主義的な動きがボンゴ大統領側に見えるにもかかわらず、です。(JeuneAfriqueの記事

RDC-ルワンダの間にある、今回ンクンダのゲリラ戦の舞台となったキブ湖は大量のメタンガスを発生させることで知られており、それゆえに「死の湖」と呼ばれてきたそうです。IRIN Newsが伝えるところによると、ルワンダ政府は今週このキブ湖のメタンガス開発の3.25億USドルの契約をアメリカのContour Global社と結んだそうです。ルワンダはこのメタンガスを使って燃料用ガスと発電を行う予定だそうです。最近ルワンダのカガメ大統領は援助依存の体質からの脱却をブチ上げていますが、これはRDCキブ州のレアメタル等の地下資源もさることながら、すでにこのメタンガス開発のめどがついていたからだったのでしょう。ただし、これだけで援助依存から脱却できるかどうか、この見通しはそんなに明るくないと思うのですが。

ウガンダの西部にそびえるルウェンゾリ山地が山頂部にいただく氷が20世紀に激しく減少し、ここ数年のうちに完全に消え去るかもしれないとIRIN Newsが伝えています。これはウガンダの農業に打撃を与え、またマラリアなどの疾病を広げる可能性があるそうです。

AllAfricaによると、ガーナでは軍人と民間人の間に一種の緊張が高まっていることを伝えています。

シエラレオネは内戦から抜け出てまだ間もなく平和構築の段階ですが、若年者層の仕事がないことが国の安定を脅かす可能性があることをIRIN Newsが取り上げています。仕事がない若年者層は結果としてマリファナを吸ってブラブラしたりするしかないのです。こういう若年者層が60%を超えるそうです。そして次には犯罪に走らせることになります。しかし政府のこの問題に対する取り組み体勢は整っていません。若年者の問題に割り当てられる国家予算は全体のわずか1.4%にすぎません。この途上国における若年者層の問題を私は個人的にかなり前から重要視していました。国際協力の世界では例えば子供にはUNICEFという巨大なロビー団体がありますし、女性問題にも強大なロビー団体が存在します。農林水産にも非常に大きなロビーがあります。そういったロビーがほとんどない、国際協力から忘れられた人々・・・それがこの若年者層なのです。しかし、まさに今、あるいは数年後にその国を支えていくべき人たち、それがこの層です。よって「援助の効率性」という観点からすれば、論理的に考えて、若年者層というのは優先的に援助の対象とするべきなのではないでしょうか?

さて、最後に今私が一番心配しているのは実はナイジェリアです。大きな政治的混乱こそ見られないものの、ナイジェリアは今回の世界不況の影響を最も直接的/間接的に被っています。ナイジェリアについては明日にでも別記事でまとめたいと思っています。

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