2008年7月23日水曜日

iPhoneの本当のチカラ

発売から10日あまり、iPhone関連のニュースやブログが面白いことになっています。Softbankが不適切な販売方法を行った店があると認めたり、2ちゃんねるのひろゆき氏が「使いにくい」と感想を述べてみたり。iPhoneの使い方の裏技がたくさん出てきたり、電池の持続時間で苦労する人がいたり、新しいSafariブラウザのベンチマークが出たり・・・

でも冷静に考えてみればiPhoneってiPod Touchに電話がついてるだけなんです。
もちろん、その「通話できる」っていうのがキラーアプリであることは去年のiPhone CF "Calamari"でよくわかりますけど、基本的な使い心地というのは共通してるわけです。
アンロックさせるときのスライドストロークが長いとか、そのためにボリュームを瞬時に下げられないとか、WebブラウジングしたりYouTubeを見たりするとすぐ電池がなくなるとか、そのあたりは共通だと思います。また、メールも打ちにくいし、日本語チャットはもっとしんどいです。これは私の指が特に太いわけではないのですがそれでも他の部分を触ってしまうようで盛大なタイプミスが生じるからです。
iPod Touchを持ってる人を街で見かけないのは、まずもってWiFiのないTouchなんて全然面白くないからです。特にApp Storeができる前はそうでした。だから外出用にはNanoやShuffleがあるのです。そういう意味ではTouchは極めて趣味的性格の強い製品と言えるのです。
つまり、iPhoneの使い心地の問題というのは基本的にTouchと共通したもので、「何を今更?」という気がするのです。

iPhone 3GはEDGEの3倍のスピードだそうですが、WiFiはさらにその何倍も速い。米AT&TはiPhoneのためにかなりな数のWiFiホットスポットを新設することを発表しています。日本のケータイのWebが一見使いやすいように見えるのは、ケータイ用に作られたサイトを見ているからです。iPhoneは違う。iPhoneのSafariはフルブラウザです。ケータイサイトとでは琵琶湖と太平洋くらいの差があるんではないでしょうか。琵琶湖をスイスイ泳ぐのに慣れてる人たちが太平洋の荒波に急に放り出されたら、泳ぎにくいと感じるのは当然です。そして、ソフトバンクはご丁寧にも「パケ放題」を使わなかった時のパケ代金をサイトで教えてくれるそうなのですけど、これが10万円とか途方もない金額になってくるのです。でも、これに騙されてはいけません。これは定額プランが安いことを強調している一種のデモンストレーションです。

iPhoneが起爆剤になって町中にWiFiスポットが増えればおのずとTouchを街に持ち出す人も増えると思います。これはTouchがどう、iPhoneがどうという単発的なガジェットの話ではありません。公共のネットインフラの話なのだと思います。
ベナンにいたとき、職場のネット接続を契約していたのがFirstNetという会社だったのですが、ここがコトヌのメインストリートであるスタインメッツ通りを丸ごとWiFiスポットにするという話をしていました。その時はすごいことを考えるんだな、と思いましたが今はあながち夢物語でないという気がします。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

TOSHTAKさん、どうも。
(コメントありがとうございます!)
パケ代、デモンストレーション・・・確かに仰る通りですね。きっとパケットあたり最高値で計算してるのでしょうね。皆が「納得!」と云っている中とても説得力のあるご意見だと思いました。私などはメインがドコモなので泣く泣く?毎月の料金払っているようなものです。(実質はtouchで充分代用できますが、ApplefanBoyとしては・・・)
ところで、TOSHITAKさんは大阪ご出身なのですか?
心斎橋のことをお伺いし、遥か遠くのTOSHITAKさんをちょっと身近に感じました。
CYVOGUEいつかぜひ行ってみたいです。殺伐とした大阪の街、多忙な仕事・・・ダカールに夢馳せています。

toshtak さんのコメント...

dark局長さん、
コメントありがとうございます。
昨年iPhoneが発売された後、アメリカではAT&Tの明細書がなんかパンパンの封筒で送られてきたそうですよ。
で、パケ死する人が続出したようです・・・
私は大阪ではなく神戸出身なんですが、大阪は友達がいるので日本にいるとたびたび出かけます。待ち合わせはたいがい心斎橋のアップルストア前で(笑)。
ここも最近なんか殺伐とした感じで景気は悪いし・・・大変ですが、一応海辺だし、世界遺産なんかもあるところなので、ぜひいらしてくださいね。