2009年1月6日火曜日

Africa:News Round Up 1/6


ニジェールでは、フランスAreva社とニジェール政府の合弁会社が世界で2番目に大きいとされるウランの鉱脈を採掘することで合意しました。アメリカは「グリーンエネルギーに注力する」と言っていますが、節電とグリーン発電を合わせても、パワーハングリーな状態は変わらないだろうし、多分原子力への需要が増えると見越しているのでしょう。(Afrik.comの記事

ガーナの大統領選が野党候補のジョン・アタ=ミルズ教授の勝利に終わったことはお伝えしましたが、落選した与党候補ナナ・クフォ=アド氏は、「これだけ僅差だとほんの1つの不正でも結果に関わる。今回の選挙でも一部で不正があったと考える」とは言ったものの、その後大きな混乱はなく、無事に政権交代が終了しそうです。これを受けて、ECOWASやAUなどの国際組織はガーナが民主主義のお手本を示したとして祝福を送っています。アタ=ミルズ新大統領はジェリー・ローリングス政権時の副大統領で、税制および経済学の教授です。ガーナでは2010年から海底油田の採掘が始まり、これを含めたガーナ経済のハンドリングのノウハウが問われる時節で、新大統領とガーナ行政の力量に期待が集まるでしょう。

マリではやはり北部での治安悪化が起こっているようです。コミュニティの間での市民レベルの戦争に発展するのではないかとAfrique en Ligneは懸念を示しています。

コンゴ民東部ではンクンダの報道官ベルトラン・ビシムワがTV5のインタビューでまたまたMONUCを名指しで非難。「MONUCは空白地帯でのコンゴ民軍の活動を故意に見逃すことによって混乱を招いている。そもそも、その存在が無意味である。」と、もともとMONUCの痛い部分をかなり狙って突いてきています。

ガボンでは昨年末あたりにお伝えしたと思うのですが、風刺新聞のジャーナリストが大統領のボディーガードに袋だたきにされるという事件がありましたが、その後もジャーナリストやNGOに対する圧力を強めています。この国も資源だけで成り立っている国なので資源の価格が落ちて売れなくなると、一発で社会状況が変わってしまうという脆弱さをモロに見ている気がします。

モーリタニアでは5月に大統領選挙を行うという発表がありました。(ロイターの記事

最後にギニアですが、この週末フランスの協力フランコフォン国務長官が訪問していましたが、ギニアの選挙を2009年中に実施するという説得に成功したようです。しかし、ここに来て不協和音が聞こえてきました。ナイジェリアのヤル・アデュア大統領がセネガルのワッド大統領とリビアのカダフィ師を「軍事クーデターを支持した」と非難しています。これがECOWASやAUのなんとなく足並みの揃わないギニア情勢に対する動きにつながっているのかもしれません。(AllAfricaの記事
ヤル・アデュア大統領の言ってることは正しいと思います。もちろん、ギニアの新政権はまず憲法を整備するなり元通りにするなりして、法治国家の体裁を整えなければなりません。その後迅速に完全に民主的なプロセスによって選挙を行い、新しい大統領を選出しなければなりません。多分、ワッド大統領もそのことはなんの異論もないと思います。
しかし、危惧されるのはギニアをネタにしてアフリカ首脳がECOWASやAUの主導権争いを行うことでしょう。正しい主張の裏にそのあたりの駆け引きがチラチラと見えるのが気になります。ましてやECOWAS分裂とかになれば、この経済的に難しい局面においてとんでもない事態を招きかねません。

0 件のコメント: