2008年11月12日水曜日

Rwanda:仏独との間に緊張高まる


今週の日曜にフランクフルトの空港で同地を私用で訪れていたルワンダの国務長官(director general of state protocol)Rose Kabuye女史が国際指名手配に基づき身柄を拘束されました。これは1994年のルワンダジェノサイドの引き金になった前ルワンダ大統領の搭乗機撃墜に同女史が関与していたとされる容疑のためです。
同女史は4月にもドイツを訪問していますが、その際はカガメ大統領のオフィシャルミッションのメンバーとしての渡航だったので、ドイツの法によればオフィシャルミッションのメンバーは拘束できなかったということです。
ルワンダはこの1994年を乗り越えたと思っていたのですが、それは幻だったようです。
カガメ大統領は前政権がフランスとの緊密な関係を持っていたことから、どんどんフランスとの外交的距離を広げてきました。最近では公用語をフランス語から英語に切り替えるということも行っています。私はこれはケニアやタンザニアなど東アフリカとの関係を深めるためと解釈していたのですが、最近の動きを見るともっとネガティブな動機が見え隠れしてきます。
そして、Kabuye女史拘束に対抗する処置として、ルワンダはドイツ大使をルワンダから追放しました。
またまた、ルワンダ付近がきな臭くなってきました・・・
平和裡に解決してくれることを心から願いますが、この問題はかなり根が深いように思います。

コンゴ東部内戦にもルワンダ軍が関与しているのはMONUCが否定していても、ほぼ間違いないようですし、コンゴ人の間には反ルワンダ感情も高まっているようで、France 24の対談コーナーはこのコンゴ問題でかなりエキサイトした展開になるなど、傷は広がるばかりです。

UPDATE:キガリからの情報です。
11日午後、キガリ中心部のEUが入っているビルの前で反ドイツのデモが実施されたそうです。この地区にはEUや国連機関だけでなく各国の大使館も集まっている地域だそうです。また、なぜか携帯キャリアMTNがこのデモに協力していて前日からSMSでデモの時間場所などをサブスクライバーに送っていたそうです・・・平和裡に終わったようですが、なんか怪しいデモですね。

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