2007年8月3日金曜日

Ubuntuとの出会い-Linuxの壁その1


2007年6月20日の日記で書いていますが、MacintoshベースのCYVOGUEは曲がりなりにも軌道に乗っているし、安全性、性能、サイズなどMacがネットカフェに最も適したPCであるという考えに変わりはないものの、これを拡大した形で普及させるというのはかなり無理があると考え始めました。そして、もっと安くて安全で面白い選択肢はないものかと考えたとき、答えは1つしかなかったのです。
LINUX。
私はずっとMacユーザだったのでLinuxは「おぼろげながら」にしか知りません。そこでまず検索してみると一言でLinuxと言っても実にイロイロのものがあり、なんだかわけがわからなくなってしまいました。(Linux第一の壁:ディストリビューション)
そこで知り合いのシステムエンジニアの人やコンピュータに詳しい人に聞いたりしました。同時に自分なりに検索を続けてLinuxの世界を理解しようとしました。そして2006年の11月頃、Ubuntuに出会ったのです。(この時期を考えるとCYVOGUEを開店してから3ヶ月弱しかたってない・・・最初は営業がかなり苦しかったのです。)その頃、日本で主流だったのはFedora Coreでした。Ubuntuなんてあまり知ってる人いなかったし、日本語での情報もとても少なかったのです。質問した知り合いの人にもFedora Coreを勧められたのですが、私はなぜかUbuntuが気になったのです。それにUbuntuは古いPower PCのプロセッサを持つMacでも動きます。私としてはMacでも動くというのは安心感があったのです。
ということで、PPC版のUbuntuをダウンロードし、タンスに眠っていたPowerMac G4 QSにインストールしてみました。インストールそのものは簡単でした。言語リソースをダウンロードするのに数時間かかりましたが。でも、その結果は満足の行くものではありませんでした。基本的なメジャーサイトすらきちんと表示できないのです。最近のWebではFlashPlayerは必須ですがPPC用Linux版のFlash Playerはありません。
さて「ない」と言っていても仕方ないので探します。各国のUbuntuサイトは無論のこと、日本語のブログなんかも探します。で、ここでブチあたるのが第二の壁、CUIです。CUIとはコマンドベースのユーザインターフェイスのことで、Macで言う「ターミナル」を開いてここにコマンドを打ち込んで作業をするのです。私はコマンドなんて全然知りません。途方にくれていても仕方ないのでUbuntuのサイトなんかに載っているコマンドをそのままコピー&ペーストして作業していきます。
まあ、なんとかFlashは美しくないながらも一応動くようになりました。
この時点で私はPPC版Ubuntuを見捨てました。
というのは、将来Ubuntuベースのネットカフェを開くとしても、PPCマシンではありえないからです。安いAT互換機しかありえない。だからAT互換機の中古を探すことにしたのです。この時点で2007年1月になっていました。
アシスタントのアマドゥに探させるとNECのP3を約1万5千円で仕入れてきたので、早速これにインストールします。でUbuntuのWikiなどを参考に標準的なセットアップ、他のソフトのインストール、そしてCUIを使ったCODECなどのインストールとセットアップを行います。これで、一応標準的なものはすべて動くようになりました。

しかし、私はこれで満足したわけではありませんでした。
標準的なUbuntuのデスクトップはMacのそれを見慣れた私の目にはなんとも殺風景だったのです。そしてWinに比べても地味で同じマシンに入れた時のアピール度が足りないと思いました。ユーザーをWinから動かすにはWin以上の魅力を持つデスクトップが必要です。CYVOGUEがユーザに受け入れられているのはそのためだということを私は認識していましたから、Ubuntuも少なくともMacレベルのデスクトップ環境にしなければならないというのが私の考えでした。

(その2に続く)

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