2008年10月31日金曜日

RDC:MONUCの微妙な立場


MONUCとはMIssion de l'Organisation des Nations Unis en Republic Democratique de Congo(国連コンゴ共和国ミッション)の略で、1999年11月に交わされたルサカ合意に基づく平和維持を目的とする軍事および文民ミッションです。約1万7千人の軍人と千人の警察官、700人のその他スタッフで構成される巨大なミッションです。
今回の内戦で微妙な立場に立たされているのがこのMONUCです。
なぜかと言うと、MONUCはもちろんゴマにも展開しているわけですが、ローラン・ンクンダの軍隊に押されて、コンゴ民軍はさっさとこの街を撤退してしまい、MONUCだけがこの街に残されてしまったのです。そして、にらみあうローラン・ンクンダの軍(CNDP)とコンゴ民軍(FARDC)の間で板挟みになってしまったというわけです。
平和維持軍なので、住民の安全を守ることを第一の目標なわけですが、実はこのMONUC、住民の印象があまりよいとは言えないようです。27日にMONUCに対する不満を訴えるデモがゴマであり、小競り合いの中、住民の1人が命を落とし、これを受けて司令官が辞職しています。
さらに、ローラン・ンクンダはフランスのニュース専門テレビ局France24の単独インタビューに答えて「コンゴ民政府は国民を裏切った」と声明を出し、コンゴ民政府がフツ族の武装グループを支援していると非難しています。
そして今朝、キンシャサのコンゴ民政府はルワンダ政府がローラン・ンクンダのCNDPを支援していると非難し、ルワンダ政府はこれを否定。
しかし、BBC Africaが北部キブ州の知事の「ルワンダ軍はすでにコンゴ民に侵入している」という談話を放送、状況は混沌たる状態に陥っています。

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