GIZMONO JAPANの記事から。
これまた、定量型評価によるミスリーディングのような記事が出ましたね。GIZMODO JAPANは本家をそのまま訳しているわけではなく、JAPANのスタッフがピックアップして記事内容も独自に書いているようで、本家が持っているようなニュースソースとしての役目を期待してはいけませんね。どちらかというと「朝のワイドショー」的なものだと思った方がいいみたいです。
さて、いくつか指摘しておきましょう。
1. MacOSはWindows Vistaより安い。
パッケージソフトとして見ればVistaの方が倍以上します。
2. MacとWin機は価格設定方法が違う
MacはAppleが決めた価格で売られていますが、Win機はほとんど「オープン価格」です。どこで、値引きが行われているのかわかりません。Vistaのパッケージ価格を考えるとハードの価格がゼロに近いこともありますが、MSも大量のライセンスを売る時はダンピングするのでしょう。
2. 永続的なコスト
この調べでは導入時のコストだけを比較しています。しかし、PCは導入後もあれこれコストがかかるもの。まず、Windowsにはアンチウイルスが必須です。これは定期的になんやかんや金を請求されます。また、ハードを完全にコントロールするMacOSに対してWindowsは直接ハードをコントロールできません。各ハードメーカのBIOSが行うのですが、格安PCはこのあたりがかなりチープな仕様で、いつでもファンがビュンビュン回り続けるなど、電気代がかさみます。スペックの高いCPUはそれだけ電気食いであることも忘れてはいけません。また、MacOSは単一仕様ですがWindowsにはいくつもバージョンがあり、安いものは機能制限がかかっています。これをアップグレードするにはかなり金がかかります。あるいはフリーのLinuxに乗り換えるという手もありますがかなり手間ですし、Win機ではなくなってしまいます。
つまり、導入時にケチっても長い目で見るとより出費がかさむことがわかると思います。
単にコストという点から見れば、安いPCノート(中古でもいい)を買ってLinuxを導入し、Windowsは使わないというのが一番コストパフォーマンスがいいと思います。逆に新品のWindowsデスクトップは一番金食い虫でしょう。
Macが売れている背景にはGIZMODO JAPANが言っているように「金持ちが増えた」のではなく、Macが持つ「バランス」が評価されているのだと思います。
リンク先のApple Styleさんのサイトには、この話題について他のAppleブロガーさんたちのエントリーがあります。皆さん、いろんな切り口から見ていて面白いです。
2 件のコメント:
こんにちは。
最近この記事はAppleブロガーさん達の間でよく見かけますね。
私はMacはWindowsより高いのは事実だけど、Macには値段以上の価値があると思います。
何年間か使うと考えたときに、自分に対してどれだけのパフォーマンスを発揮してくれるか考えると私はMacを選びます。
ハードとソフトの相性もMacが持つ価値だと思います。
Win(Vista)機で安いものだと機能が制限されていて、Vistaを十分に動かせませないものがあるのに対して、Macは高い分ソフトを十分に動かせるスペックを持ったハードがあります。
Macの価値とは、Windowsがシェアを握った代償になくしたものだと思います。
foxさん、こんにちは。
最後のフレーズ、まさにそうかもしれません。
Macも一時互換機路線を出し、Umaxやパイオニアから互換機を出したことがありました。シェアアップには結びつかず、すぐにやめてしまいましたけど、これは正解だったと思います。多分アップルストアなどの構想はこの失敗から来ているのかもしれないとさえ思います。
あれ以降、Appleは以前にも増して、ブランドイメージを大切にしていますから。
Macを実際使ったことのある人なら、Macの持つ価値を単に値段で計ろうとはしないと思います。
でも、現実には誰かがコンピュータを買おうと考えた時真っ先に見るのがスペックと値段であることも事実です。ということで、私はイメージとか哲学とかでなくコストに話を限定して書いてみました。
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