2008年8月9日土曜日
企業のためのLinux
arstechnicaの記事より。
昨日のIBMのアプローチにも関係あるのですが、サンフランで開かれているLinux World Expoでコミュニティ開発されたLinuxの企業導入がもたらすインパクトについてアナリストのJay Lyman氏が語ったようです。
Lyman氏の分析によると、Ubuntu等のコミュニティ開発されたディストリビューションの成熟は、企業が自前の技術者によって保守することが可能なレベルに至り、これまでの商業ベースの保守契約を必要としたRed HatやNovellに頼る必要がなくなった、ということです。
確かにLinuxなどのオープンソースと商業ベースのサービスというのは一見相反するように見えるものです。確かにデスクトップだけに限ればそうかもしれませんが、サーバを含むサービス全体で考えれば、プロフェッショナルなサポートが必要なのは当然だしそれは必然的に商業ベースのものになってしまいます。LinuxデスクトップではUbuntuがポピュラーですが、こういう企業向けソリューションではRed HatやNovellが先行しています。しかし、サーバ部分はRed HatにまかせてデスクトップをRed Hatの移植であるCentOSに移行する企業も増えているとのことです。また、デスクトップ向けというイメージのあるUbuntuもサーババージョンがほとんどRed Hatなどと比べて遜色のないものになっていること、またCanonicalが商業ベースでのサポートを行うことをアピールしています。
Linuxのディストリビューションは非常に柔軟で、企業にのニーズに合致したカスタムバージョンを容易に作ることができます。
実際、GoogleでUbuntuをカスタマイズしたGoobuntuが使われているのは有名な話です。しかも、同じOSがかなり多種多様かつパワーもさまざまなマシン環境で動かすことができます。例えば、通常のオフィスワークを行うだけならPentium 3でもUbuntuは難なく動きます。
しかし、グラフィック作業を行うとか動画を扱うとなると、もう少しパワーが必要になりますが、Vistaほどマシンスペックを必要としません。今回、MSがXPからVistaに企業ユーザを移行させようとしてかなり難航していますが、これは基本的にVistaへの移行がマシンの大幅な入れ替えという出血を伴うからでしょう。通常のオフィス業務を行うパソコンにそれほどのスペックのマシンは通常いらないのです。
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