@ITの記事より。
IBMが企業向けデスクトップソリューションとしてMSフリーのPCを提供していくと発表。メインターゲットは自治体・金融機関・教育機関ということです。
IBMはPCハードウェア部門をLenovoに売却、コンシューマ向けPC販売からは撤退していますが、その裏でこんな作戦を練っていたのですね。OCCSというLotusグループウェアスイートをEclipseというオープンな開発プラットフォームの上に置くことで、いろんなハードウェアで動作するグループウェアを開発していたようです。知りませんでしたが、かなり鋭いですね。
今までも、ASASTEKのEeeにカスタマイズされたXubuntuが搭載されたり、CloudbookのgOS、そしてDELLがUbuntu搭載PCを販売するなど、MSフリーの動きはあったものの、局地的なものにすぎず、またそれは「趣味性の高いもの」とされていた節があります。
そして、MSの最も忠実なユーザは「企業ユーザ」です。これは、各クライアントPCからサーバソリューションまでかなり幅広いレベルの製品を扱うユーザで、しかもかなり資金を潤沢に使える類いのユーザなのです。
今回のIBMの発表は、このMSの「本丸」に宣戦布告したのと同じ・・・なんじゃないでしょうか?
個人的な考えでは、たとえ業務用であっても、PCは個人的なもの、つまりユーザに帰属するものであるべきだと思います。(言い換えれば体の一部みたいなもんです)だから、ユーザが使い慣れた環境、ユーザの個人的な業務環境で、グループウェアが使えるというのが理想なのではないかと思います。その方が業務効率も上がりますしね。今までさんざん言われてきた「セキュリティの問題」は確かにあります。しかし、このセキュリティに完璧はあり得ない。いくら文書を保護したとしても、データは基本的にエクスポート可能なもの(でないと使い物にならない)だし、USBメモリは言うまでもなく、メールだとかいくらでも出口があるのです。システム上の問題というよりむしろ、個人の責任に帰するものだと思います。
今回のIBMのソリューションではこの個人的環境を業務で活かすことが可能になる。
しかも、従来通りWinでも使えるのですから移行も簡単でしょう。当然Macでも使えるようです。
さらに、デスクトップはUbuntu、SUSE、REDHATをラインアップ。ほとんど最強です。
余談ですが、一昨日Vistaの持ち込みがあって、これがWiFiにつながらず、苦労したのですが・・・VistaはUIの悪夢ですね。
「Windowsは有効なネットワークを検出できませんでした。」としか言わない。そんなの見ればわかるんです。どこがおかしいのか知りたいのに・・・で、Mac OSやUbuntuではネットワーク関係のいわゆる「プロパティ」を開くと、使ってないものも無効なものも全部表示するんです。だからこそ、どこに問題があるのかわかる。でもVistaは有効なもの、動いてるものしか表示しないのです。あとは存在すらわからない。もちろん、ハードウエア(例えばWiFiカードの)プロパティも表示できません。
最終的に、アマドウを呼んで解決しましたが、アマドウ曰く「こうやって、技術者を呼んで、高い技術料を請求できる」んだそうです。
なるほど・・・
それがMSの「エコシステム」というわけですね。
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