2008年8月28日木曜日
ベナン:クルカメ村
ポソトメを朝10時頃出発。運転手が「ホテルの朝飯は高い!」というので空腹なまま一路北へ向かい、ロコサ(Lokossa)へ。
写真がロコサで食べた朝食です。空腹も手伝って大変おいしかったです。ベナンでは「カフェテリア」と呼ばれて、いろんなところに鉄板で簡単に作ったスタンドがあります。セネガルにも朝食屋はあり、タンガナ(ウォロフ語で『熱い』という意味)と呼ばれていますが、たいていは長距離タクシーやバスのターミナルに、おばちゃんが座っていて、木の粗末なベンチがあるだけなので、ベナンの朝食屋は実に立派だと思います。左に見えるのがまるで学校給食のボールのようなものに注がれたコーヒーで、インスタントコーヒーちょっと、それに練乳(甘い)をガバっと入れたものにお湯を注いだものです。右手は卵にタマネギとトマトと唐辛子(生)が入ったオムレツとパン。これで650FCFAでした。セネガルのタンガナは厚いガラスのコップに同じようにコーヒーと練乳を入れてお湯を半分くらい注いだ後、先をなくしたお好み返しみたいな形になったものでシャカシャカやって泡を立てるのが多いですが、ベナンではやらないようです。
次の目的地は元々アボメだったのですが、運転手の出身村が近いから行かないか?と言うので、どうせ先を急ぐ旅でもなく、アボメにこだわるわけでもないので、行ってみることにしました。
ロコサからさらに北上するとトーゴ国境に近いアゾベ(Azove)の町に出ます。結構大きな町で、運転手によるとたくさん金持ちの商人がいるとのこと。アゾベからアボメ方面に向かい、しばらくすると右に曲がり、オフロードに入ります。そのまま20分くらい走り続けると、突然村にはそぐわない立派な4階建てのビルが出現。タイルばりの美しい外装、屋根には巨大なパラボラ、美しい塀に囲まれ、周囲は造園してあります。運転手によると、ガボンに行った商人がお金持ちになって建てたのだそうです。
さらに走り続けるとかなり大きな病院があり、そこから本格的な村に入ります。クルカメは舗装道が通ってないだけでほとんど小さな町くらいの大きさがあり、町の中心には大きなマーケットもあります。しかし・・・ホテルはありません。1つ、Maquis(食堂)についてる簡易宿泊所みたいなのを見ましたが、とても小さく汚く、多分これは村のいわゆる「ラブホ」なんじゃないかと思います。ここに泊まるというアイデアにはもちろんVetoを発動しました。あとは運転手の実家ですが、これも普通の村の家・・・しかもかなり程度の悪い方。私はあきらめかけてアボメまで行くことに傾きかけていたのですが、運転手はどうしても泊まりたいらしく、粘ります。そして実家のそばにある、今は町の中に住んでいる弟が建てたミニシャトーを探してきました。これはその弟の父親の家のある敷地の中にさらに塀を巡らした中にある2階建ての建物で、父親の家は普通の村の家なのに、そのシャトーの2階は狭いけどタイルばりの居間、涼しいベランダ、衛星テレビ、ちゃんとしたベッド、それにちゃんと水の出るシャワールームまで完備しているのです。これはさすがにOKしました。
夕食は運転手の別の弟の家族が作ってくれたベクイソースにトウモロコシのパテをバーに持ち込んで食べました。このトウモロコシのパテ、保温ジャーに入っていてあつあつ。フトゥに似ていますが、もっと流動性があってとてもおいしかったです。トウモロコシといえば、よくコトヌで売ってる葉っぱに包まれたゼリーみたいな「アカサ」しか知らなかったので、これは大発見です。アカサはちょっと酸味と独特の臭いがあるのでちょっと苦手です。
クルカメは農業、そして商売で成り立っている村のようです。セネガルにも、たまに村なのにやたら立派な建物があることはありますが、クルカメほどではありません。そして、そういうのはたいていが共同出資のモスクだったりするので個人の家ではありません。
運転手もお金が貯まったら、きっと村にちゃんとした立派な家を建てるんだ、と言っていました。このあたり、少々セネガル人とベナン人は違う気がします。実際、ガボンに行った豪商だけでなく、クルカメには本当に村とは不釣り合いな豪邸がいくつもあるのです。
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