2008年9月15日月曜日

コートジボワール:また選挙延期?


私はコートジボワールは長期間滞在したことがないので、もしかしたら間違った認識を持っているかもしれません。間違った点があれば指摘してください。
10月に予定されていたコートジボワールの大統領選挙ですが、諸般の事情により12月に延期する可能性があるとローランバグボ大統領が声明を出しました。もう、何回目だかわからない選挙延期で、これはコートジボワールの政治的状況があまり好転していないということを示しているのでしょう。
コートジボワールはアフリカ元年と呼ばれる1960年に独立、以来フェリックス・ウフェット・ボワニ大統領の独裁政権が続きますが1993年にボワニ大統領が死去、ここからどんどん泥沼の時代に入ってしまいました。
ボワニ大統領の在任中は、豊かな農産物生産を背景に飛躍的経済成長をとげ、アビジャンは西アフリカ仏語圏の最大の中心都市となりました。
さて、ボワニ大統領の死後、コナン・ベディエが政権を握りますが、99年に軍のロベール・ゲイ参謀長によるクーデターで政権はくつがえされます。しかし、2000年には失脚、現大統領のローラン・バグボが政権を握ります。
しかし、内紛はおさまらず、2002年9月に起こった大規模な暴動の中で、前大統領のロベール・ゲイは惨殺され、車道に打ち捨てられたそのショッキングな死体映像が何度もTVで流されました。その後は、不安定と安定を繰り返しながら現在に至っていますが、もう何度も引き延ばされたバグボ政権、これ以上引き延ばすと最悪の状態を迎えそうな気もするのですが、選挙というカードを切るよりは安全という判断なのでしょうか?
国土ですが、私はアビジャン以外だとヤムスクロと中部のガニョアにしか行ったことがないのですが、とにかく緑がすごい。セネガルやニジェールのようなサヘルとは全く別の世界です。ベナンも緑豊かですが、コートジボワールはケタ違いです。また、公共インフラが非常に整備されているのも特徴。アビジャンのメインの道路は自動車専用で片側3車線もあります。
西アフリカではよくどこそこの国の人の特徴というのを冗談まじりに語ることがあるのですが、それによるとセネガル人は陽気で人なつこくおしゃべり、その反面軽薄であてにならない。コートジボワール人は人当たりが悪くてとっつきにくく、気位が高くて高圧的、一度打ち解けると信用できる・・・という感じです。
そういう国民性もあってでしょうか、セネガルは政治がすべてをコントロールしますが、コートジボワールでは経済が政治とあまり関係なく動いている気がします。これほど、政治的に混乱し、外国人が大量脱出しているにもかかわらず、アビジャンは繁栄しているのです。同じようなことがセネガルで起こったら、10年もたてばダカールは多分壊滅してしまっている気がします。ここでは、政治力でないと何も動かない。
この状況が良くもあり、また選挙の遅滞を許してしまう要因にもなっているのかもしれません。
とにかく、ポテンシャルを持つ、言ってみれば西アフリカの巨象なのですから、やはりもう少しリーダーシップを期待したいものであります。

0 件のコメント: