またまた、というか大方の予想通りというかYahoo側がMSのオファーを拒否したようです。発表では「安く見積もられすぎている」というのが理由のようですが、これは信じる気にはなりませんね。本音ベースではMSに食いつぶされることへの反発でしょう。
それではMSがそれほどYahooを欲しがる理由は何なのか?MSはYahooの提供しているほとんどのサービスを自社で提供しています。またYahooはマルチメディア系コンテンツの配信に悪名高きMSのActiveXを使い続けてさえいます。
じゃあ、MSはYahooの何が欲しいのか?サーチエンジン?ポータル?広告収入?
そんなことはありえない。多分、MSが欲しがっているもの、それはYahoo MailやYahoo Messengerの圧倒的な数のユーザなのだと思います。もちろん、Yahooのユーザは「金を払っているユーザ」ではありません。ほとんどが無料サービスのユーザなのですが、その「マス」の力というものをMSはよく分かっているのでしょう。
もう1つ考えられるのは「サーバ分野の技術」でしょう。Yahooが自社サーバではLinuxを使っていることは広く知られていますが、これを自社技術に取り入れたいのでは?という予想です。でもLinuxは何のヒミツでもないのでむしろYahooのサービスをWin系サーバに移植することによってネームバリューとサーバ市場におけるシェアを手に入れるくらいの効果しかない。
やはり、MSの欲しいのはYahooのユーザなのだと思います。
ではMSとYahooのオンラインサービスはどこが違うのでしょう?私も新しい客がメールアカウントを開きたいと言えばまずYahooを勧めます。Yahooアカウントは持っていて損はないものだからです。HotmailはとにかくSPAMまみれになってしまうし、MSNメッセンジャーはしょっちゅうサービスがおかしなことになっています。で、Googleのサービスは一般の人には素っ気なく少し敷居が高い感じがあります。
ある程度インターネットに慣れている客ならばGoogleを勧めますが。そういう意味ではYahooとGoogleは同じようなサービスを提供していながら住み分けができていると思います。
多分MSとしてはこのあたりを「どうにか」したいのだと思います。
しかしながらMSはどうも「ユーザフレンドリー」の意味をおかしな意味にしてしまっている。ユーザフレンドリーはユーザの間違った反応をソフト側で修正することではなく、ユーザに正しいやり方を探させて啓蒙するのが真のユーザフレンドリーなのだと思います。
その真骨頂がWinのデスクトップだと思うし、ごちゃごちゃして使いにくいオンラインサービスもまたしかり。
ユーザを「囲い込む」のではなくて「交流させる」ことでユーザ数をかせいでいるYahooの基本的な考えがMSに理解されるはずはないと思うし、それゆえの「買収拒否」なのだと思います。
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