2008年11月4日火曜日

RDC:交渉の難航


さて、11/1の全聖人祭も終わり、ンクンダもコンゴ民軍も再び動き出しました。終末の間、米仏の外相がキンシャサ、キガリそしてダルエスサラームを早足で歴訪し、この問題に対する各国首脳の解決に対する努力を促しました。しかしながら、これに関してはほとんど失敗というか期待されたような影響も話がさっとまとまることもなかったようです。
しかし、この休みの間に国連関係の支援体制整備は進んだようで、北部キブ州に国連の支援部隊が入り始めました。
今日のニュースでは、難民は北部キブ州全体にひろがっており、推定で約100万人と見られています。
そして、ンクンダはキンシャサ政府に対し、直接交渉に応じるよう求めましたが、キンシャサはこれを拒否。これに対し、ンクンダはキンシャサに向かって軍を進める可能性を示唆しました。
外交努力も続いていて前ナイジェリア大統領のオバサンジョなどが担ぎ出されているようです。しかし、AUアフリカ連合はその中心的存在であった長老的存在のオバサンジョが政権を退き、セネガルのワッドは国内問題に忙殺され、コンゴにはほとんど関わる意志を見せていません。MONUCの初代司令官がセネガル軍人であるにもかかわらず、です。そして頼みの南アは今政争の真っ最中。アフリカの音頭をとれるだけの巨頭がいないのです。アフリカの政治的という意味においては今回の内戦は最悪のタイミングです。唯一アフリカ人による調停がありえるとしたらガボンのオマールボンゴあたりなのではないかと思います。
今日もンクンダはFrance 24の単独インタビューに答えていました。それを聞く限り、ンクンダは反乱軍のリーダーといっても、コートジボワールのあの学のなさそうな少佐とか、顔を目出し帽で隠したテロリストとは全く違うのです。彼は見かけはコンゴ人というよりルワンダ人のようですが、しっかりとした論理的な受け答えをしており、かなりの曲者でしょう。
そして停戦はしっかりと守り、特に住民を虐殺することもしていません。で、メディアを使って、自分の相手はキンシャサのコンゴ民政府であることをはっきりさせています。しかし、ンクンダの目的が当初言われていたフツ族の残留軍人を一掃することなのか、他の意図があるのかはわからないと思います。
ということで、政治的な緊張は予断を許さない状況、そして民衆は難民化が進んでいるという状況のようです。

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