2008年11月7日金曜日

政治家がアフリカを見る目


まずは、アメリカ共和党の元副大統領候補サラ・ペイリン女史。
アフリカは大陸ではなく1つの国だと思っていたようだということがスッパ抜かれています。まあ、このペイリン女史、以前にも「アラスカからはロシアが見える」などと変な電波を受信してるみたいな発言がありましたから、彼女の世界地理感覚というのはかなり怪しいものであったわけですが・・・
日本人が知らないこと、それはアメリカという国はものすごく賢くて知能が高い人がたくさんいる反面、一般民衆の知識レベルは思いのほか低いということです。米国に留学したアフリカ人がぼやいていましたが、アメリカには何百というケーブルテレビ局があるにもかかわらず、アメリカ以外の国の放送局はほとんど受信できないのです。あるとしてもラティーノコミュニティ向けのスペイン語放送くらいなもの。
これは基本的にいろんな国の集まりであるヨーロッパとは大きく違う点だと思います。
ということで、アフリカなんて日本でもそれほど知られているわけではないですが、アメリカではほとんど知られていないのでしょう。
そういう意味では、たとえオバマ氏がクレオール文化の産物であったとしても、一般的なアメリカ人よりははるかにアフリカに対する造詣が深いと言えるし、期待が高まるのも当然かとも思えます。

もう1つは日本の東京都知事石原氏の発言。
「世界一の大国の大統領に黒人がなったので、アフリカなんぞの黒人国家が親近感を持って、そういう票が雪崩を打って動いたりするとちょっと厄介ですな」
これはひどいですね。ペイリン女史の認識がちょっとしたおバカで許されるものだとしても、こんな差別感情と悪意に満ち満ちた発言がまかりとおるとすれば、日本の民度そのものが問われてしまいます。もちろん、石原氏は以前の第三国人発言でもわかるように、差別主義者なわけですが、こういう国際感覚の欠如した人間が日本の首都を統治しているなんて、まったくもって「日本の恥」です。
どうしてこのような失言を繰り返し、また新銀行などの件でも嫌疑をかけられているのに、知事の椅子に座らせ続けているのか?政府は国政とは関係ない地方自治体のことに介入できないのかもしれませんが、最低でも「遺憾」の意を示すべきだと思います。

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