「壁を作るアップル、壊すグーグル。はてさて勝者は?」
というこの記事だが、とてもプロのジャーナリストが書いたとは思えない。
「みっともない」「大枚をはたいた」「必死」等、まるで某巨大掲示板に並んでいるような扇情的で意味のない表現が続くことに加え、特に斬新な切り口もなく、最後の最後でG-Phoneとの単純な比較を付け加えることでさらに記事全体を無意味にしている。個人ブログならいざしらず、日経の名を冠したサイトでこのような自己満足のための記事を見ようとは思わなかった。
昨日書いたが、私はOHA (Open Handset Alliance)とiPhoneの目指すものは全く違っており、比較は出来ないと思う。むしろ、これを比較しようとするのはGoogleに対してもAppleに対しても失礼だし、なにより「的を得てない」と思う。
Appleが自社でリテールまでを手がけるハードを作る会社だから、それなりのアプローチというものがある。もちろん、一連のiPhoneを巡る騒動に対しては複雑な感情を持たざるを得ないのは事実だが、それはAppleの新しいステップへの試行錯誤と見るべきだと思う。
Googleは会社そのものが全く性格を異にしているし、私はGoogleが巷で噂されていたような自社ブランドのハンドセットを出さなかったことに対してもGoogleらしい選択だと感心しているのである。Googleがハンドセットを出したら、まるでMSのようではないか?Googleはコンシューマー用のハードを作る会社であったことはないし、これからもないのだろう。
iPhoneは壁を作っているのではなく、壁を壊しにいっているのだ。その壁はDRMと音楽業界にあったような壁だ。G-Phoneは「地上の壁」を壊しているのではない。G-Phoneは地下をブチ抜いて地下街のショッピングセンターを作ろうとしているのだと思う。
この2つに共通点を見いだすとすれば、それは「通信会社をオープンにしようとしている」ということにあるのだと思う。
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