2008年1月11日金曜日

Pixel Qi(気)=OLPCからの派生


OLPCのボードからIntelが脱退したり、低価格ラップトップが次々と登場したりとOLPCにとって「逆風」ともとれるニュースが相次いでいるが、今度はXOラップトップをデザインしたJepsen氏が商業ベースのPixel Qi(気)プロジェクトを立ち上げ、75ドルのラップトップを作るという。確かにOLPCプロジェクトはスタックしているように見える。その主な原因は相手が政府機関であるだけに外交的な約束が実際に支払いにまでこぎ着けるのがとても遅いということ。そして商業ベースを排した点だろう。後発のAsusTech Eee PCがすでに30万台以上売り上げているのを見るとこの2点目は明らかにネグロポンテ氏のミスリードだったのではないかと思える。そこで、Pixel Qiを通してXOラップトップに搭載されている技術を「切り売り」していこうということなのだろうか。
確かにXOラップトップとEeeは似て非なるものである。XOは子供が砂場に持ち込んでも壊れないように出来ているし、Pixel Qiの中心技術である「日光のもとでも見られるスクリーン」、そして私はこっちの方が面白いと思うのだが、WiFiメッシュを生成する機能を備えている。これらはEeeにはない点だ。だから、これらの技術を切り売りして、さらにOLPCに近いモノが商業ベースで流れるようにしようというのはグッドアイデアだろうとは思うのだが、なんかタイミングがいまいち「遅い」というか「いまさら?」という感を拭えない。
もちろんPixel Qiによって大量生産ベースに乗ったOLPC用スクリーンの価格が下がり結果としてXOラップトップを目標価格の100ドルで売れるようにすることを狙うなら、それは可能ではないかと思う。スクリーンの原価はPCの原価の中でもかなりのウエイトを占めるのだから。
OLPCがこのような戦略に切り替えてきたからには、今後もしかするとワイヤレスメッシュの技術も切り売りされるのかもしれない。
これはかなり面白いことになってくるだろう。

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