なんか、これを動かすとブラックホールが発生して世界が終わるというまことしやかなデマが流れ、インドではこのことから世をはかなんで自殺する少女まで出る騒ぎとなりました。
ところで、このCERNとハドロン回廊は「ダヴィンチコード」のDan Brownが書いた「天使と悪魔」に登場します。この小説は時系列的には「ダヴィンチコード」の前作にあたり、ロバートラングドンシリーズの第1作となります。これは個人的にはダヴィンチコードより面白い気がするのですが、CERNのハドロン回廊で反物質を作り固定することに成功した科学者が殺され、実験用の反物質が盗み出されるという設定になっています。そして、ルネッサンスに活躍した秘密結社「イリュミナティ」の謎を解き明かしながらの反物質探しをラングドンが行うのです。イリュミナティは実在した(しかもいくつも)団体であるとされています。また、お決まりのごとくテンプル騎士団やフリーメイソンと関係があったとされています。しかし、面白いのはイリュミナティのシンボルが「ピラミッド」そしてその上の「光り輝く目」であり、この図柄がアメリカの1ドル紙幣に印刷されている、ということです。
同じピラミッドはダヴィンチコードにおいては「男性のシンボル」であるとされ、逆のピラミッドは「カリス」つまり「聖杯」であるとされ、だから物語の最後にルーブルに実在する「逆さのピラミッド」がある場所こそが聖杯(サングラール)=マグダラのマリアが眠る場所であるとされているのです。
さて、このルーブルの逆さのピラミッドがある場所がCaroussel du Louvreと呼ばれ、フランスでのアップルストア1号店が開店する地なのです。これはもちろんあの有名なガラスのピラミッドの下にあります。ニューヨーク5番街のアップルストアの入り口はガラスのキューブなわけですが、まさかルーブルをイメージしていたとは思いつきませんでした。
話をCERNに戻しますが、実はインターネットにも非常に深い関係があります。「天使と悪魔」にも書かれていますが、WWW (World Wide Web)のプロトコルであるURLやHTML、HTTPはバーナーズ=リーによってCERNで作られたものです。インターネットそのものはアメリカの軍用コンピュータネットワークであるARPANETをもととしたものですがWWWはCERNで開発されたのです。
その際に使われたコンピュータ、そして世界初のWebサーバとなったのがSteve JobsのNeXT社が作ったNeXT Cubeです。NeXTはジョブスとともにその後、アップルに買われました。このNeXT CubeのOSであるNeXT STEPが今のMac OSXの原型(というか基本技術)になっているのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿